■ 思いがけずにSPDペダルを初体験
現在私はシマノのクリッカーを愛用しています。
むかーしマウンテンバイクに乗っていた際には、トゥークリップを愛用していました。
一言でいうと、「ビンディング初めてみたいけど、SPD-SLとか有りえない。SPDも怖いから簡単に外れるクリッカーにしよう」ということで購入に踏み切りました。
特に不満もなくクリッカーを満喫していて、SPDペダルに変えたいな、といった思いもなく。
なのですが、先日 Domane SL6 Disc に試乗した際に、試乗車にはSPD-SLのペダルがついていたのですが、ショップ店員さんの自前のペダルがSPDだったので、「クリッカーって、SPDペダルでも互換性あったから大丈夫だよな」ということで、SPDペダルに交換してもらって試乗したのです。
思いがけずにSPDペダルを初体験してきました。
SPDの場合、シングルクリート(SM-SH51)とマルチクリート(SM-SH56)と呼ばれる2種類のクリートがあるんですよね。
シングルクリートが黒。
マルチクリートがシルバーになってます。
- シングルクリートが外れにくくて、マルチクリートが外れやすい
- シングルクリートを外すときは、かかとを左右に振って外す必要があるが、マルチクリートの場合はシングルクリートのように真横水平にひねる必要はなく、ある程度上下方向にひねっても外れやすくなっている。
これがシューズにくっつけるクリートの話になりますが、ペダル側も「外れやすいクリッカー」と「外れにくいSPD」が存在していて、クリッカーペダルには標準的に外れやすいマルチクリートが付属しています。
クリッカーとマルチクリートの組み合わせだと、足を真上に持ち上げる通常のペダリングフォームでは外れませんが、真上に持ち上げるのではなく、斜め上だったり斜め横であればいとも簡単に外すことができます。
お陰様で、咄嗟に「あぶない」と思う時でも、さくっ、と外すことができていて怖い思いをほとんどせずに、立ちごけも一度も経験せずに一年以上が経過しています。
で、今回体験したのが「マルチクリート」と「SPDペダル」の組み合わせとなりますが、クリッカーとマルチクリートとの組み合わせと比べてみました。
- 脚を真上に引いた時、クリッカーだと少し「浮く」感じがある。外れることはないが、固定力は少し弱め。
- SPDペダルの場合、真上に引いたときの固定が強い。「浮く」感じはあまりない。
- クリッカーみたいに「雑に」斜め上に軽く引き上げたくらいでは外れない。水平・真横に踵をひねる必要はないが、クリッカーに比べるとある程度「踵をひねる」ということを意識しないと外れない。クリッカーのように、咄嗟に斜め上で引き上げたくらいでは外れない。
- 固定する際、クリッカーの場合、脚をペダルに乗せた時の脚の自重だけでハマるが、SPDペダルの場合、脚をペダルに乗せただけではハマらない。乗せた後に「ぐっ」と押し込むことでハマる。
- トゥークリップに長年乗っていたのでそこまでストレスはないものの、この1年両面クリッカーのペダルに乗っていたので、片面SPDだと漕ぎ出した後にSPDのペダル面に合わせる必要があるので、若干もたつく。
予想以上に違いはありましたね。
ただ、クリッカーでビンディングシューズに慣れてきましたので、ペダルの軽量化を目指してSPDペダルに換装するのはアリかもです。
今のペダルが両面クリッカー(PD-T700)ということもあり457g。アルテグラの片面SPD(PD-A600)にすると、286g。けっこう違うんですよね。
あと再認識したのが、両面クリッカーって、その価値を再認識されても良いかな、と思いました。
ホイールを変えた時に「漕ぎ出しが軽くなかった」とかよく言いますが、SPDやSPD-SLだと、漕ぎ出した後にペダルにはめるワンアクションがあるわけで、「その漕ぎ出しの軽さよりも、ハメるためのワンアクションのもたつきの方が大きくない?」とか思うんですよね。
両面クリッカーだと、脚を乗せただけでハマるので、まったくロスなく走り出せます。
街中での信号で頻繁なストップ&ゴーがある場合、ホイールの漕ぎ出し云々よりもクリッカーによる漕ぎ出しのし易さも大きなメリットだと感じています。
ま、最初のそのワンアクションの違いよりも、その後の固定力の違いが大きいやろ、ということだとは思いますが。
今回SPDペダルを体験して、「これもアリだな」と実感できましたので、次はクリッカーペダル&シングルクリートとかも試してみようかな、と思った次第です。
うーん。やっぱり奥が深い。
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コメント
コメント一覧 (4)
クリートもカーボンレーシングシューズはシングル、軽量ツーリングシューズはマルチと両方平行して使っていますが、シングルは外す向きが一方向なだけで、力は余り変わらないです。マルチのほうが気持ち安心できるかな。
高いペダルは軸の廻りが良く、軽いのが走り易さに繋がるので余力があれば是非変えてみてください。
いつも参考になるコメントありがとうございます!
つい先日も試乗に出かけてSPDペダルを再度体験してきたのですが、確かに漕ぎ出しの時はそのまま踏むとそのままハマってくれました。
重量バランスとかで接合面が上に来るようになっていたりするんですかね?
1回目の試乗の際は漕ぎ出し後に面合わせをする為にちょんちょん、とつま先で回転させる必要があったのですが、その時のSPDペダルは結構サビも浮いて見るからに古かったのでその辺りも原因だったり?
クリートのマルチ・シングルの違いは向きだけですか。これまた参考になります。
軸の廻りが良くなるとか言われてしまうと、物欲刺激されますねぇ・・・。
SPD-SL、SPD、フラペでも、良いベアリングが使われていれば回転がスムーズでケイデンスも上げやすいことを想像できるかと思います。(フラペからビンディングにしたら早くなったとかは、オマケペダルとのグレードの差もあります。1万円超えのフラペとか足に吸い付く感じですよ。)、あとは靴も含め、軽いと長く乗ったとき膝下が疲れづらいです。
今回は試乗きっかけでしたが、良い経験させてもらいました。
シマノのクリッカーの前は三ヶ島のフラペ使っていたのですが、思い起こせばそちらの方がくるくる回っていた気がします。
ペダルの奥の深さと、思っていたよりもその重要性を少しだけ理解できたような気がします。