■ 睡眠と運動の関係

適度な運動は睡眠の質を良質にしてくれる、というのはよく聞く話かと思います。
ただ、睡眠に向けたリズムとしては、夕方頃から眠る直前までは体温はゆったくりと上昇し、その後体温の下降とともに眠気が増してくるようになっています。

宿直仕事で徹夜をすると、夜中の間には体温が低下しているので日中よりもやたらと寒く感じたりしますが、これも体の体温リズムがそのようになっているからなんですね。


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ロードバイクでロングライドに出かけた日は体にも心地よい疲労が溜まっているわけで、良質な睡眠が取れるとばかり思っていました。





ですが、私の場合は実際の感覚としては、とても快適な睡眠が取れているとは言えないものでした。

  • ロングライドに出かけた日は、あまりよく眠れない気がする
  • それもライド当日の夜だけでなく、翌日も眠りが浅くなっている気がする
  • ショートライド(50km程度まで)の日は「眠りが浅い」という感覚はそれほどない

激しい運動を行うと、体温は上がります。
その為、眠る直前に激しい運動をしてしまうと、体温が必要以上に上昇してしまい、本来なら体温が低下してくる時間になっても体温が低下せず、普段なら来るはずの眠気がなかなか来ない、という事態に陥ってしまいます。

もしかすると、ロングライドで激しい運動を長時間行ってしまうと、体に熱がこもり、なかなか体温が下がらくなってしまい、本来眠る時間になっても眠気が来なくなってしまうのでは、と思い当たったのです。






■ ロングライドと睡眠の関係を調べてみた

それなら、ロングライドを行なった日、並びにそれ以降の睡眠の質を調べてやろうではないか、となったわけです。
いやー、肩コリました。

私は発売以降この2年ほど、Fitbit Alta HR というライフロガーを愛用してきました。





心拍センサーもついていて、睡眠の質を記録してくれるのですが、睡眠計測に関しては Fitbit 社は昔から力を入れていてハード・ソフトともに非常に優秀なライフロガーとなっています。

睡眠の質の計測については、こんな感じ。

viv_22

非常に分かりやすく、かつ実感にもかなり近い計測結果だと感じています。

Fitbit のアプリに記録されている過去の記録をもとに、睡眠状態をまとめてみました。

  • ライド当日の夜と、その後3日間の睡眠の質を計測
  • 計測した各睡眠ステージと、直近30日間の各睡眠ステージとの平均値との乖離状態を確認
表にまとめるとこんな感じに。

slp_01

はい。
こんな細かいものを見て頂く必要はありませんが、元ネタはこんな感じ。
で、こちらの元ネタをもとに検証してみました。


slp_02


過去10ヶ月分、おおよそ各月から1回ずつ、100km前後のライドを行なった日を起点に、その夜、2日後、3日後、4日後の情報をまとめています。
表の中のパーセントは、当該ライドを行なった直近30日間の平均睡眠割合からの乖離を表しています。
赤く塗っているのが、「よく眠れていない」日となります。

表の下部に日別の推移も載せています。

A・・・全10回のライドの平均値
B・・・全10回のライドにつき、直近30日の平均値から乖離している日数の割合
評価するとこんな感じになります。

  • 深い睡眠については、ライド当日は平均して直近30日間からの乖離率は1%程度。翌日は2%。通常よりも熟睡の割合は少ないものの、1〜2%は時間に換算すると数分程度。あまり有意な乖離とは思えない。
  • 浅い睡眠については、ライド当日含めて、続く4日間の間は時間が長い傾向に。時間に換算すると10分以上は浅い睡眠時間が長い傾向あり
  • 浅い睡眠については、平均から乖離している時間よりはむしろ、4日続けて「浅い時間が長い回数」が多い傾向にある点に着目。睡眠サイクルとして、浅い睡眠が長い日があると、その翌日は浅い睡眠が短くなり深い睡眠やレム睡眠の時間が長くなる、という「行ったり来たり」となることが多く、数日、一週間を通して帳尻が合うようになる傾向が強い。他方、ロングライド後は3日〜4日間浅い睡眠が続く日が多く、傾向として「浅い睡眠になる」と言えそう。
  • レム睡眠については、ロングライド当日の夜は短い傾向にあり、日を追うごとに徐々にレム睡眠の時間が長くなっている。大きな数字ではないものの、傾向はありそう。

特に、よく眠った日の翌日は浅い眠りが長くなったり、その逆で眠れなかった日の翌日は深い睡眠時間が長くなったりと、凸凹になる傾向があるわけですが、浅い眠りについてはロングライド後続けて4日間時間が長くなる、というのは「十分にその傾向がある」と言えそうな気がします。


いやいや、これだけのサンプル数でそう言い切るのは、というご指摘もあるかと思いますので、ショートライドについてもサンプリングしてみました。


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ぼちぼち面倒になってきたので、ショートライドについては異なる月から8回ほどピックアップしていますが、こちらは見事に「凸凹」しており、目立った傾向が見つけづらいです。


ちなみに、ロングライドについてはライド当日の夜含めて4日続けて、ということでしたが、じゃあその後はどうなのさ、ということで、浅い眠りについてだけ5日目、6日目をピックアップしてみました。

slp_04


5日目以降については、見事に「凸凹」になっており、目立った傾向は見出せないかと。


できることなら、過去の全データをデータベースに突っ込んで分析とかするともっと面白い傾向が見えてくるかもですが、ここまで集計するだけでも半日コースとなりましたので、この辺りでギブアップ・・・。


ということで、何となくの傾向として「ロングライドを行なった場合、その後4日間は眠りが浅くなる傾向がある」が、「ショートライドではそこまでの傾向は出ない」という結論に至りました。


ただ、ライド当日は「激しい運動で体幹温度が上がって夜眠気が来ない」という説明がつけられそうですが、翌日以降もしばらく浅い眠りが続くのは何でなんですかね・・・。


あと、ショートライドだとそういった傾向が出ないということは、「体が消耗していなければ」大丈夫ということになりそうなわけで。
たとえロングライドであっても、問題なくこなせるような体力がついてくれば、睡眠の質も良くなりそう、ということですよね。

1年後、同じような調査を行ってみたら、睡眠の質に影響を与えないくらい体力がついているようにしたいところです。




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