■ 週末ローディーがスイートスポットトレーニングを1ヶ月続けたらどうなるか



正確には35日間の間に、8回、スイートスポットトレーニングを実施してみました。
4日に1回くらいの頻度ですので、ギリギリ週2回はできていない位のペースですね。


スイートスポットトレーニング始めました : 昔チャリダー今ローディー


以前の記事でも書きましたが、別にレースに出るつもりはなく、ロングライドをより快適に走れるようになることを目的に始めたトレーニングとなります。


折角三本ローラーとパワーメーター がありますからね。活用しないと。


今年は夏以降、なかなかライドに出かけられない週末が多かったこともあり、実走が少なかったこともあり、このままだと脚力もスタミナもどんどん落ちて行ってしまう、という危機感もあり、無事1ヶ月間続けることができました。









1. SSTとは? この1ヶ月続けた内容

ちなみにスイートスポットはFTP値の88〜94%になります。
最終的な目標は1時間このレンジで走り切ることではありますが、それはまだまだ遠い先の話。
まずは小刻みに回数を分けながら、合計60分走ることを目指します。
最初は15分4セットから始めることに。
各セットの間は5分間の休憩走をはさみながら繰り返してみました。

ちなみに、この1ヶ月の歩みはこんな感じ。
 


  • 第1回:15分×4回にチャレンジするも、3回目8分ほどでギブアップ。合計38分。TSS66.9
  • 第2回(+2D):15分×4回にチャレンジするも、3回目5分ほどでギブアップ。合計35分。TSS61.5
  • 第3回(+5D):20分×3回にチャレンジ。いちおう3回全て走りきるが、3回目に途中4分ほど息が上がってブレーク。合計56分。TSS93.5
  • 第4回(+3D):15分×4回にチャレンジ。いちおう4回全て走りきるが、4回目に途中2分ほど息が上がってブレーク。合計58分。TSS97.1
  • 第5回(+5D):20分×3回にチャレンジ。3回すべてブレークなしで走りきる。合計60分。TSS99.5
  • 第6回:30分×2回にチャレンジ。1回目は走り切るが、2回目は20分でギブアップ。合計50分。TSS77.1
  • 第7回:30分×2回にチャレンジ。1回目は走り切るが、2回目は20分経過時点で息が上がり、30秒足を止める。その後リスタートして9分30秒は走り切る。合計60分。TSS92.2
  • 第8回:30分×2回にチャレンジ。1回目は走り切るが、2回目は22分経過時点でギブアップ。この日は仕事の疲れが出た模様。。。合計52分。TSS80.5

     
現在は、20分3セットなら何とか走れるが、30分2セットだと、走れたり走れなかったり、という状況です。
これが私の実力ということで。

60分休まずに走り切るなんて、まだまだ何ヶ月かかかりそうですね。



2. SST 成果その①「VO2MAXが向上」


一定負荷で持続して走れる脚力を鍛える目的で始めたところ、想定外に心肺能力が上がることに・・・。

ガーミンさんが定義するVO2MAXはこちら。



この数値は身体に取り込まれた酸素が筋肉へ運ばれ、効率的な有酸素エネルギー生成に使用される最大量になります。個人レベルでは健康や運動パフォーマンスに関する様々な指標のための、極めて優れたツールです。


酸素を最大限取り込む心肺能力が上がったということですね。

いや、嬉しいんですけどね。



ちなみに1年前は50だったのですが、今年に入って梅雨〜猛暑〜秋の雨・台風と実走が減ったことにより49に下がっていました。
それが1ヶ月の間に52まで上がったのですから驚きです。



3. SST 成果その②「最大心拍数が上昇」


最大心拍数はWikiでは以下のように表現されています。




最大心拍数(拍動が最も速くなった場合の限界値的な心拍数)は、年齢が高くなるほど下がる傾向があり、一般的に成人では「220-年齢数」程度、高齢者や低体力者では「215-年齢数」であるといわれる。


不肖年齢は44歳ですので、一般的には最大心拍数は176程度ということになります。
週末とはいえかれこれ3年近くロードバイクに乗っていますが、心拍計を購入したのがロードバイクを初めて半年頃。
当時の最大心拍数が181でした。
その後すこーしずつ上がっていき、トレーニング開始前の最大心拍数は185でした。

で、ここからは1ヶ月経過後、その成果を確かめる為に出かけた実走結果を受けての話となります。


参考までにライドはこんな感じ。


ride-21


ま、この結果だけ見ると、よくある中距離のライドなのですが、帰宅してガーミンを停止したところ、「最大心拍数上がったでー」という画面が。

最大心拍数が186だったそうで。

VO2MAXの向上とセットで判断するに、わずか1ヶ月とはいえ、確実に心肺能力アップに貢献している雰囲気ですね。



4. SST 成果その③「心拍数の戻りが早くなった気がする」

ここからは定量的な評価というよりは、少しずつ訂正的な評価も入ってきます。
ちなみに今回のライドにおけるゾーン別の心拍はこんな感じに。


ride-23


ガーミン公式によると、こんな感じだそうで。


ゾーン3:
【有酸素性能力の向上(最大心拍数の70〜80%)】
  • 心肺機能向上に最適なトレーニング
  • 持久力の向上

ゾーン4:【無酸素性能力の向上(最大心拍数の80〜90%)】
  • 無酸素性作業閾値の向上
  • スピードの向上

ゾーン5:
【無酸素性持久力の向上(最大心拍数の90〜100%)
  • 瞬発力、筋持久力の向上

なかなかに頑張って追い込むことができたのかなー、と思います。
なのですが、平均心拍数については比較的低めな結果になりました。

私の場合、がしがし頑張って漕いだ場合、最大心拍数は最大心拍数の79〜80%になることが多いのですが、この日は76%と低めな結果に。
今までは頑張ってしまうと「有酸素運動と無酸素運動の境界線」になる位の心拍だったのが、「今回は有酸素運動だったね」と言えるレベルまで落ちてきたことになります。

実際に走っている時も、上り坂後の信号で一時停止した際に、心拍数が低下していく速度が以前よりも気持ち早くなった気がしていました。

スイートスポットトレーニングというとパワー向上のイメージばかりあったのですが、週末ローディーの場合、確実に心肺能力の向上にもつながるようです。



5. SST 成果その④「筋持久力は上がったような気がする」


そこはFTP計測してビフォーアフターを比較するべきでしょ、という話なのですが。

FTP計測って、気力体力ともに120%くらい充実している時でないと、やる気になれないんですよね・・・。

まずは今回の実走の結果を振り返ってみましょう。


走行時間 3:21:55
IF 0.971
TSS 316.5


IF(Intensity Factor)は、FTP同等のパワーで1時間走りきった場合が「1.0」になるそうですので、今回はFTPの97%のパワーで3時間20分走り続けた、ということになります。



ほんまかいな・・・。




スイートスポットトレーニングでFTPの90%程度を30分維持するのに汲々としている人間が、97%で3時間以上走り続けられるわけがありません。

とはいえ今回は実走になりますので、補給休憩が途中3回、10分、30分、10分と合計50分程度は停車して休憩することができましたし、その他に信号で停車していた時間も全て合わせれば20分くらいにはなりそうな気がしますので、「途中休み休み走りながら、走っていた間は」高負荷をかけ続けることができた、ということになります。

ちなみに、今まで1回のライドでTSSが300を超えたことはありませんでした。
290台を数回経験したことがありますが、いずれも走行時間は5時間程度走っていましたので、今回はかなり頑張ってがしがし走れたことになりそうです。


教科書的にはIFが1.0を超えた場合は、FTPの再計測が必要だよ、と言われていますが、今回は1.0を超えてはいませんが3時間超のライドだったことを考えると、少しはFTP向上しているかもですね。




計測したくないなー・・・。
きついんだよなー・・・。



とはいえ、正確なTSSを把握する為には、計測が必要なんですよね。

はー・・・。


ちなみに、こちらが今回のライドにおけるパワーゾーン別の時間。
ちょっと、この「美しさ」に感動してしまいました。


ride-22


ゾーン2〜5が全て約11%と、綺麗に揃っています。
こればかりは、狙っても二度とできない気がします・笑

こうやって見ると、途中休憩入りまくりではありますが、かなり頑張って追い込むことができたのかなー、という気がしています。
トレーニングのお陰ですね。



■ 週末ローディーがSSTを1ヶ月続けた場合「総評」


今回は約1ヶ月続けた結果になりますが、心肺能力も、脚力(特に一定以上の負荷を持続する力)、いずれも向上したと言って良いのではないでしょうか。


いやー、つくづく思いますが、普段トレーニングをやっていない週末ローディーは、トレーニングで頑張った時の伸び代が半端無いですね。

何となく、「最初はがつん、と向上するけど、すぐに頭打ち」という悲しい未来が目の前をチラチラちらついていますが、来年春の新シーズン開始までの間は、頑張ってトレーニングを継続していきたいですね。





 

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