■ サドルが高いと足裏・つま先が痺れ易くなることが判明

乗り方次第ではありますが、私の場合、サドルが高いと足裏が痺れやすくなることがはっきりしました。

最初に足の裏が痺れ易いな、と思った時には、がしがし踏むペダリングだったことが原因だったのですが、クリッカーシューズをSPDシューズに変えてからは、走り方を変えても軽減はされたものの、完全に足裏の痺れが解消されることがありませんでした。

先日がっつりポジション調整を行なった結果、足裏の痺れがさくっ、と解消されたことを受け、原因追求を行なったところ、サドルの高さが影響していることが判明しましたので、今回はその辺りをまとめていきたいと思います。







1. 踏むペダリングをすると足裏・つま先が痺れる

当時、ライドを1時間ほど続けると足裏やつま先が痺れ易く感じていました。
ちょうど補給休憩をすると痺れが抜けて、また走り出すと1時間くらいしてまたつま先が痺れる、というのを繰り返していました。

当時は足首に力が入りすぎていたようで、リラックスしてペダルを回すことで痺れが解消されたのだと思っていました。





ただ、この時も「回すペダリングがし易くなるように」サドルの上下位置と前後位置を変更していたんですよね。

ですので、実は正確には「ポジションを変更した」ことにより、足首に余計な力をかけずにペダリングすることができるようになり、踏み抜くようなペダリングから卒業できるようになったことが、足の痺れ解消につながっていたようです。


2. SPDシューズに変更した後、足裏が痺れやすくなった

その後、シューズをSPDシューズに変更しました。





回すペダリングを心がけるとそこまでではないのですが、少し気を緩めると足裏が痺れることが多くなりました。 





3. 足の痺れはソールの硬さが原因?

その原因は?というと、ソールが硬くなったことが原因だと思い込んでいました。
それではのクリッカーシューズはゴム底でしたが、変更したSPDシューズはソールがカーボン製でかなり剛性が上がりました。

ソールが硬くなると、足裏に反発して返ってくる力も多くなり、結果として足の裏が痺れ易くなるんだろうな、と。 


4. ポジション調整したところ、足裏の痺れがすっきり解消

その後も特に疑問に思うこともなく乗り続けていました。
ローラー台でもパワー重視でがしがし漕ぎ続けると30〜40分もするとつま先が痺れだしてきたものですが、「どうしてもパワーを意識していると、踏むペダリングになり易いからだろうな」と特に疑問にも思っていませんでした。

この頃からローラー台でスイートスポットトレーニングを頑張るようになったのですが、そうすると毎回必ず足裏が痺れて、ひどい時はじんじんするような痺れが残ることもありましたが、「そういうもの」だと思って特に疑問にも思っていませんでした。

ところが、先日ポジション変更をがっつり行なったところ、ローラー台に乗っても足裏やつま先に痺れが生じることが全くないことに気づきました。

で、疑惑が。

つまるところ、足裏・つま先が痺れるのは、ポジションが合っていないだけなのではないか、ということです。

では、具体的に「何のポジション」が合っていないと足裏・つま先が痺れるんだろう、と考えてみました。
以前足裏に痺れが生じていた時にも、サドルの位置を下げ、前寄りに変更することで解消されました。
当時感じていたことは「足首を脱力させて」回すペダリングを心がければ痺れが解消される、というものでした。

最近のポジション変更の際にも、サドルを下げたわけですが、変更前の写真がこちら。

bef


膝の角度云々よりも、踵が上がっていることに気づきます。
踵が上がって、つま先立ち気味にペダリングしていることが分かります。

そうなんです。

私の場合、サドルが高い場合、以下のようなペダリングになる傾向があることが判明しました。

  • サドルが高くなると、つま先立ち気味のペダリングになる
  • 踵が固定され、体重がつま先寄りの足裏に集中する
  • 結果、つま先、足裏が痺れ易くなる

直接原因としては、踵が固定され、足裏に力を集中させてしまい負荷が上がってしまう為に痺れが出易くなっていたわけですが、その根本原因は「サドルが高い」ことにあったようなんですね。 


5. ソールの厚みがかなり違うことが判明

そこで1つ疑問が。
クリッカーシューズに乗っていた時にはそこまで痺れが強くなかったのが、SPDシューズに変えたら痺れが出易くなったのは何でだろう、ということです。

ソールが硬くなり、足裏に反発して返ってくる力が強くなったからだと思っていたのですが、実は知らない内にサドルの高さが変わっていたとしたら?

ただ、当然のことながら、シューズ変更前後でサドルの高さは変更していません。



ということは・・・?




ソールの厚みが変わった
んじゃね?


あり得そうですねー。

クリッカーシューズの時には、一枚インナーソールを入れていましたが、SPDシューズになってからはシューズに付属しているインナーソールのみで使用していましたので、少なくともインナーソール分はクリッカーシューズの方が厚みがあったはずです。

極端な言い方をすると、それまで厚底シューズを履いていたのを、ノーマルシューズに変更したとすると、ソールの厚み分「サドルが高くなった」のと同じ現象が起きるわけです。


あり得そうな話じゃないですか。


ということで、今回はそれぞれのシューズのソールの厚みを計測してみることにしました。


用意するのは、お手製の測定ツール。


shoe-03


単純にダンボールをつなぎ合わせただけですが・汗


shoe-04


これは、こんな感じにシューズの中に突っ込んでいきます。

先端部分がクリート位置の真上に乗っかるように注意しながら、床からの高さを計測してみます。

普通に歩くとクリートは地面にカツカツ当たりますので、おおよその高さ計測はできることでしょう。


で、計測。

まずはクリッカーシューズです。


shoe-02


計測用に線を引いた位置は、地面から18cmの位置に来ました。

試しに抜いては入れて計測、を三回繰り返しても、おおよそ18cmに来ましたので、おそらくそんなもんでしょう。


お次にSPDシューズです。


shoe-01


こちらは地面から17.4cm。

差し引くと、クリッカーシューズの方がソールの厚みが6mm厚い、ということになります。


つまり。

シューズを変更したことで、
サドルの高さが6mm上がったのと同じことが起きていたわけです。


先日、がっつりポジション変更を実施し、2〜3mm単位の変更で膝の角度が3〜4°変わるのを体験していましたので、この6mmの差がどれだけ大きいのか、その意味がよく分かるようになりましたよ。

つまり、結論はこうです。

  1. シューズを変更することで、ソールの厚みが減り、サドルが6mm上がったのと同じ状態になった
  2. サドルが上がってしまい、踵が固定される爪先立ちのペダリングになってしまった
  3. 結果、つま先寄りの足裏に力が集中することとになってしまい、足裏が痺れ易くなった
  4. サドルの高さを下げることで、自然と足を伸ばし、踵をリラックスさせる乗り方ができるようになった
  5. 回すペダリングをすることで、足裏に余計な力をかけないで済むようになり、足裏が痺れることがなくなった

もうね。
スッキリしました。

ただ、これは「ある中年ローディーで起きた事実」ではありますが、あまねく全てのローディーに共通する事象ではないかと思います。

サドルが高くなったとしても、私のように爪先立ちになることなく、膝を伸ばし切ってペダリングすることで足裏は痺れない代わりに膝を痛める人もいるでしょうし、もしかしたらお尻を左右に揺らしながら走ることで足裏の痺れも出ず、膝を痛めることもない代わりに腰を痛めたり、お尻に痛みが出たりする人もいるかもしれません。

ただ、表面的な痛みの発生場所が変わったとしても、その根本原因は「サドルの高さが合っていない」という点では共通なのかもしれません。

以前、どこかで「お尻の痛みはサドルを変更するよりも、ポジションを適正にした方が解消し易い」という記事を読みましたが、まさに至言だなー、と思います。

ロードバイクにおけるポジションの重要性を、今回強く再認識することになりました。


6. シューズを変更した場合、サドルの高さも要チェック!

ということで、今回はサドルの変更とシューズの変更に端を発した足裏・つま先の痺れを、ポジションを適正化することで解消したわけですが、皆さんもシューズを変更した場合には、サドルの高さについても合わせて確認することをオススメします。

おそらく、SPDシューズからSPDシューズのような変更ではそこまで極端な変更はないかもしれませんが、心機一転SPD-SLシューズデビューです!とか、足裏にぴったりフィットするようなインナーソールを導入しました!といった場合には、サドルの高さについても合わせて見直しするのが良いですね。







にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村