すっかりメリノウール好きになって久しいのですが、ロードバイク界隈でメリノウールといったら、Wiggle の dhb が有名かと思います。
圧倒的なコスパ、着心地も及第点、何より暖かい。
そりゃ人気になるわけだ、と納得。
最近では普段着用にも dhb のメリノウールを愛用しているのですが、ふと Wiggle を散策すると、他にもメリノウール製品がラインナップされているじゃないですか。
そう、Wiggle が展開するアウトドアブランド、Föhnです。
■ Föhnメリノベースレイヤー と dhbメリノベースレイヤーを比較してみた
1. Föhnとは
Föhn は dhb同様 Wiggle が展開するブランドです。dhbは2004年に設立された「高性能スポーツウェアブランド」となっていますが、Föhnは比較的新しく、2019年に設立された「新技術を採用した高パフォーマンスウェアを展開するアウトドアブランド」となっています。
ベースレイヤーの展開、ラインナップなどを比較してみると、比較的 dhb も Föhn も似たようなラインナップだったりするのですが、根本的な思想として「スポーツウェアブランド」と「アウトドアブランド」という違いがあったりします。
その為、当然と言えば当然ですが、ロードバイクに乗る時に着るベースレイヤーとしては dhbの方が適しているのですが、普段着として着るのなら Föhn の方が向いているんじゃないか?と思ったわけですね。
ただ、比較的設立から時間が経っていないこともあり、あまりレビューとか転がってないんですよね。
ブラックフライデー価格で比べても、微妙に Föhn の方が高かったりすることもあり、「それなら無難にdhbで良いかな」と思っていたのですが、実は Föhn の方が自分に合っていたりすると悔しいので、今回トライしてみることにしました。
2. Föhnにラインナップされているメリノベースレイヤー
現在 Wiggle にラインナップされている、メリノベースレイヤー(男性用)は以下の通り。ちなみにメリノウールに付番されている数字は、使用されているメリノウールの量となりますので、数字が小さい(150〜175)と、薄手オールシーズン対応となり、数字が大きい(200〜250)と、厚手冬用となります。
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メリノ長袖ベースレイヤー(200) | ¥5,700 |
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メリノ長袖ジップベースレイヤー(200) | ¥7,500 |
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メリノ長袖ジップベースレイヤー(250) | ¥8,000 |
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メリノ半袖ベースレイヤー(175) | ¥5,200 |
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メリノ半袖ベースレイヤー(200) | ¥6,000 |
金額は定価となりますが、頻繁にセールを実施していますので、実際にはもっとお安く購入できます。
ちなみに、この定価ベースでモンベルのスーパーメリノウールとおおよそ同じ価格帯となっていますので、そのお得感をご理解頂けるかと思います。
3. dhb vs Föhn (サイズ比較)

今回は、メリノ半袖ベースレイヤー(175)と、メリノ長袖ベースレイヤー(200)を購入しましたので、dhb のメリノ半袖ベースレイヤー(150)と、メリノ長袖ベースレイヤー(200)とサイズ感を比較してみたいと思います。
胸囲 | ウェスト | |
dhb XSサイズ | 86〜91cm | 71~76cm |
dhb Sサイズ | 91~97cm | 76~81cm |
Föhn Sサイズ | 93.5~97cm | 80.5~84cm |
dhb と Föhn を比較してみると分かりますが、基本サイズ感は同じとなっていますが、気持ち「ワイドフィット」になっているようです。
スポーツウェアである dhb は体にタイトフィットさせた方が良いですが、アウトドアブランドである Föhn の場合はそこまでタイトなシルエットにする必要はありませんからね。
今回はそれぞれ「Sサイズ」でサイズ感を比較してみたいと思います。
まずは半袖ベースレイヤーから。

dhbが150、Föhnが175となっていますが、手で触ったくらいではそれぞれの生地の厚みにあまり違いは感じられませんでした。
これは何度か着比べてみないと暖かさの違いは実感できないかもですね。
ただ、明らかな違いが一点。

Föhnは脇の下から脇腹までが通気性のあるメッシュ生地となっていました。
Föhnの方がメリノウールの量は多くなっていますので、そこだけ考えるとより寒いシーズン用と考えていたのですが、メッシュ生地も合わせて考えると、基本春〜秋のスリーシーズン用という位置付けのようですね。
サイズ感ですが、肩幅や袖の長さ、身幅などはほとんど違いはありませんでした。
胸囲の対応範囲が微妙に違っていたので、もう少しFöhnの方が身幅が大きいかな?と思っていたのですが、ほぼ同じでした。

明らかに違ったのが、丈の長さでした。

Föhnの方が明らかに丈が長かったです。
続いて長袖ベースレイヤー。

肩幅はほぼ違いはなかったのですが、身幅は明らかに Föhnが大きかったです。
逆に、半袖ほど丈の長さの違いはありませんでした。
少しだけ Föhnが長いかな?とうくらいで誤差の範囲ですね。
もう一つ特徴的な違いがあったのが、腕の長さと太さ。

同色で分かりづらいですが、腕の太さは明らかに dhb が細かったです。
これはロードバイクのジャージやジャケットの下に着ることを考えると細く作る必要がありますので、dhb が細いのは納得ですね。
また、袖の長さも明らかに違いました。

これまた明らかに dhb が長かったです。
ジャージやジャケットの下に来ている限りはあまり「長い」と感じることはないのですが、普段着として来ている時には、この長さは明らかに「長すぎる」と感じていましたので、普段着として考えるなら Föhn の方がぴったりですね。
ちなみにいずれもメリノウールの量は「200」で同じですが、手で触った感じからすると dhb の方が厚みがありました。
4. ショートインプレッション(Föhnメリノベースレイヤー)
商品到着から2週間、それぞれをあれこれと気比べてみました。まだあまり断定的なことは言えませんが、おおよそ以下のような印象となりました。- メリノウールの生地自体は、Föhn の方が全体的にきめ細やかで、着心地は上。dhb は購入直後、数回洗濯を重ねないとほんのわずかなウール特有の「ちくちく感」があるのですが、Föhn の方が生地がしっとりしていて「ちくちく感」がほとんどありませんでした。この着心地の良さはモンベルのスーパーメリノウールに通じるものがありますね
- 暖かさ(保温性)に関しては、あまり違いを実感できませんでしたが、こればかりは違う気温帯で何度か来比べてみないと分かりませんね
- 長袖ベースレイヤーに関しては、フィット感は Föhn の方が若干ルーズ。正確には「dhb がタイトフィット」で、「Föhn がスタンダードフィット」といったところでしょうか。メリノウールはストレッチ性の高い生地になりますので、基本的には体にぴっちり張り付いてくれますが、普段着として考えるなら Föhn の方がよりリラックスした着心地でした
- 半袖ベースレイヤーに関してはフィット感は真逆。サイズ的にはそれほど違いはないのですが、Föhn は両脇の生地が違うことから、両脇部分の生地に関しては逆にストレッチ性が低くなっているようで、体にぴったりフィットしてきます。dhbもモンベルのスーパーメリノウールと比較すると「気持ちタイトフィットかな」という感覚なのですが、Föhn はさらにぴったり感があります。普段着としてリラックスして着るなら半袖に関しては dhbの方が上ですね。ただ私が今回購入した175ではなく、 200 の半袖ベースレイヤーに関しては両脇部分のメッシュはないようですので、また着心地は変わってきそうですね
ということで、スポーツウェアとアウトドアウェアという、それぞれの特徴がよく出ているな、という印象でした。
正直、Föhnのベースレイヤーでもレースフィットのロードバイクウェアの下に着ることができるくらいのフィット感はありますので、「dhb だと腕が長すぎるんだよな」という人であれば、むしろロードバイクウェアとしても Föhn はありかもしれません。
ほんの僅かな違いではありますが、「普段着としても使えるメリノウール」として考えた場合、特に長袖ベースレイヤーに関しては dhb よりも Föhn の方が合っていることが分かりましたので、今回チャレンジしてみて大正解でしたね。
是非皆さんもメリノウールで快適な冬支度を進めてみてはいかがでしょうか。

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