私も愛用しているWahooのサイクルコンピューター、旧型のモデル(第一世代)で先週末以降不具合が発生している模様です。
Wahooの第一世代モデル(ELEMNT、BOLT、ROAM)で不具合が発生
データが2006年に巻き戻る事象が発生
Wahoo公式も認めている点になりますが、この問題の根本原因は、旧型デバイスに搭載された「限定的な10ビットシステム」にある模様。GPSは時間を「週」単位でカウントしていますが、この10ビットシステムは1024週(約19.7年)ごとにカウントがリセットされる仕様となっている為、カウントがリセットされたタイミングで、デバイスが突然2006年1月1日に巻き戻ったと「勘違い」したために発生したようです。
実際に海外で報告されている具体的な事象として以下のようなものがあります。
- 走行記録が2006年1月1日付けになっている
- GPSが正確な位置を追跡できず、本来の場所からかけ離れた場所を記録している
- デバイスが正常に動作しなくなり、ライドを記録できない。
その他にも、あるユーザーは、イングランドでのライドがアイルランドやスコットランドまで追跡されたと報告していたり、最高速度が時速197kmと表示されるなど、明らかに異常なデータが記録されたケースも報告されています。
この「カウントリセット」系の話題はITあるあるですよねー・・・。2000年問題も、下二桁で記録していたものが、99年の次が00年に巻き戻るものでした。
顕在化してみれば、「なんでそんなシンプルなことに気づかなかったんだよ」という話ではあるのですが、意外と作り手サイドは気づかないんですよね。
対処方法
Wahooは「24時間体制で修正に取り組んでいる」と声明を発表し、謝罪しています。日本国内の公式発表だと、24時間戦ってます感は薄いですが、速やかに事象の報告を行なっています。
とはいえ、古いデバイスであるが故に、今回の不具合事象を解消した影響が他の機能に悪影響を与えていないかといった確認に手こずる可能性もあり、ファームウェアのアップデートを慎重に進めているとのことです。
それこそ、V1開発時の開発者が社内に残っていれば良いですが、既に離職・離任していたり、ノウハウが社内でうまく引き継がれていない場合は無影響確認に難航する可能性もありますので、蓋を開けて見ないといつまでに対処が完了するかは分からないんですよね。
当面の応急処置として、影響を受けた一部のユーザーが編み出したStravaへのデータアップロード方法が海外では共有されています。
- WahooをPCに接続し、ドライブ内の「exports」フォルダから不具合のあるFITファイル(GPS座標、速度、心拍数、パワーなどのアクティビティデータを記録するバイナリ形式のファイル)をダウンロードする
- Stravaから日付が2006年1月1日になっている該当のアクティビティを削除する
- fitfiletools.comのようなツールを使って、ダウンロードしたフィットファイルの日付を修正し、Stravaに再アップロードする
バイナリファイルの直接編集は、素人はあまり手を出さない方が良い対処方法だったりしますので、自身のある人意外は、公式のアップデートが発表されるまでは冷静に事態を見守るのが吉、な気はしますね。
そもそも日本国内でWahooの第一世代モデルを今でも使い続けているローディーはごく少数派かと思いますが、該当する人は公式発表を注視していくのが良いですね。
※8/28 追記
無事ファームウェアが用意されましたね。古い製品であるにも関わらず、迅速な対応でした。
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