日本のマーケットにオールロードと呼ばれるロードバイクカテゴリは定着できるのか心配
個人的にはオールロードに大賛成

最初に述べておきますが、私はここ最近まとまりつつある「オールロード」と呼ばれるロードバイクのカテゴリについては大賛成です。
もともとマウンテンバイクでツーリングをすることが大好きだったチャリダーですので、日本全国、どんな道でも走破することができるマウンテンバイクは素晴らしい乗り物だと考えていました。
他方、長距離を走るにはブロックパターンを採用した太いタイヤを採用したマウンテンバイクは向いていないのも事実。
2.1インチのがっつりオフロード用タイヤを履いたマウンテンバイクで1000mUP、100kmを走っていたのは、あれは「若さ」故になせる技で。
今ならとてもそんなに走れません・・・。
そんな私のような「色々なところをたくさん走りたい」という要望を叶えてくれるのがオールロードバイクだと考えています。
特に多くの道路が舗装されている日本国内においては、グラベルバイクよりも、オールロードが適していると考えています。
ですが。
本当にオールロードと呼ばれるカテゴリは日本のマーケットで受け入れられるのでしょうか?
これからの自転車業界を憂うあまり、ちょっとAIと対談してみました。
日本でオールロードが定着するのかAIと対談してみた
まずはじめに
おとーさん: 日本ではこれまでレース向けロードバイクばかりが注目されてきましたが、本当にオールロード(エンデュランスロード)が今後定着するのでしょうか? 中高年層が市場の主流で、多少高くても「一番良いもの」を求める価値観が強い日本の文化において、オールロードに購買力のあるセグメントへの訴求力は低いのではないかと考えています。
AI:ご指摘の通り、日本の中高年プレミアム層の心理と走行環境を考えると、オールロードが「主流を制覇」するのは難しいですが、「部分的に定着する」可能性は高いです。以下でその理由を整理します。レースロード信仰の根強さと、オールロードの強みを日本市場に当てはめて考察してみましょう。
中高年層の購買心理:レースロードがなぜ強いのか
おとーさん:購買力のある40-50代は「プロと同じ最高峰」を求めますよね。オールロードは「快適さ」を売りにすると「脚力不足の妥協」と見なされそうです。
AI:その通りです。日本のロードバイク市場は中高年層が支え、「所有の喜び>実用性」という高級車市場並みの心理が働きます。
| レースロード支持の価値観 | オールロードの位置づけ問題 |
|---|---|
| ・プロ仕様=最高峰 ・軽量・エアロ=スペック優位 ・前傾姿勢=本格派の証 |
・快適さ=初心者妥協 ・見た目レーシーでない=安っぽい ・オールマイティ=何者でもない |
結果、Specialized Tarmac SL8やPinarello Dogmaのようなフラッグシップが選ばれ、オールロードは「格下感」でスルーされやすい構造です。新世代オールロード(Enve FrayやBMC Roadmachine)も価格帯が被るのに「速そうに見えない」と敬遠されます。

日本特有の環境:オールロードの「中途半端感」
おとーさん:北南米や一部のアジア、ヨーロッパ地域においては、グラベルに適した走行環境が比較的近場にあったり、そもそもの路面が細いロードバイクのタイヤよりも太めのタイヤに適した舗装環境だったりすることが多く、グラベルバイクやオールロードバイクを受け入れる素地があると思います。
他方、日本は舗装路90%超で23cのタイヤでも問題なく走れたりしますし、グラベルバイクで走れる環境を探して市街地から遠ざかると、すぐに山間部にぶつかってしまい、林道中心の環境となり、峠道を走れる脚力が必要となるため、どうしてもグラベルバイクは上級者向けになりがちです。オールロードの太いタイヤの価値が活きませんよね。
AI:正確な指摘です。日本ではオールロードの「汎用性」が逆に弱点になります。
| 海外(オールロード向き) | 日本(オールロード微妙) |
|---|---|
| ・舗装+グラベル日常近接 ・32-40mmタイヤ価値大 |
・舗装完備、サイクルロード豊富 ・28Cで十分、32Cは重いだけ ・林道グラベル=上級者趣味 |
「舗装ならレースロード、未舗装ならグラベル」という二極化思考が定着しやすく、オールロードは「中途半端」と映ります。
それでも定着するセグメントは?
おとーさん:じゃあ全く売れないということですか?
AI:いいえ。市場の20-30%はオールロードが受け皿になります。以下のような層です。
| ① 定着する層(オールロード向き) | ② 定着しない主流層(レースロード一択) |
|---|---|
→ Trek Domane, Giant Defyなどが堅調 |
→ 市場55%を握る |
新世代オールロードの「軽量・エアロ+快適ジオメトリ」は理屈で優位ですが、感情的な「憧れ」でレースロードに負けます。
他方、一部では受けられられる素地がありますので、「時間はかかるが、ジャンルとしては確実に定着していく」と考えられます。その理由をいくつか挙げます。
世界的なトレンドとの連動
- 軽量・エアロ・高剛性を保ちつつ、タイヤクリアランス拡大やジオメトリを見直した“新世代オールロード”は、すでにグローバルの主力カテゴリーになりつつあります。
- 日本向けラインナップも、グローバルモデルの延長で構成されることが多いため、「レーシング」「オールロード」「グラベル」という三分化は自然に輸入されていくはずです。
サイクリングツーリズム・ロングライド需要の伸長
- 瀬戸内しまなみ海道、ビワイチ、富士山一周、各地のロングライドイベントなど、日本独自の“観光×ロングライド”文脈は着実に広がっています。
- こうした用途では、“レースバイク的速さ”よりも、荷物を積めて、荒れた舗装や細い道でも安心して走れる快適性・安定性が重要になり、その要件にオールロードがぴったりハマります。
健康志向・継続志向の高まり
- 「レースで勝つ」より「長く健康に乗り続けたい」という価値観は、少子高齢化とともに今後さらに強くなると思われます。
- 乗りやすくて身体への負担が少ないジオメトリ・太めのタイヤ・フェンダーやバッグとの相性の良さを重視する流れは、エンデュランス/オールロード側に追い風です。
新世代モデルの“格好良さ”
- 記事で挙げられているような新世代オールロードは、見た目もスペックもレースバイクとほぼ同格で、「妥協感」が薄くなっているのが大きなポイントです。
- これにより、「見た目も速そうでカッコいい、でも乗りやすい」という選択肢が増え、“プラッシュロード=オジサン向け”という古いイメージは徐々に上書きされていくでしょう。
価格上昇と「1台で全部こなしたい」ニーズ
- 為替や物価上昇で、レース向けハイエンドとグラベル/ツーリングバイクを複数台所有するハードルは上がっています。
- その中で、「1台で舗装路もたまの未舗装も、ロングライドも通勤もこなしたい」というニーズが強まり、「速くも走れて守備範囲が広いオールロード」が合理的な解になります。
市場シェア予測(2026-2030)
おとーさん:将来の市場構造はどうなりそうですか?
AI:レースロードが王者で、オールロードは「2番手」定着という構図です。
| ロードバイク市場シェア予測(2026-2030) | |
|---|---|
| ← 中高年支配 | |
| ← 若者・実用派 | |
| ← 上級者趣味 | |
グラベルも日本では林道特化で広がらず、オールロード同様ニッチ止まりです。
業界参入の勝ち筋:ハイブリッド戦略
おとーさん:自転車業界は今後どのようなセグメントでどういった商品展開をすべきだと考えますか?
AI:オールロード特化ではなく、「レース信仰を逆手」の戦略が現実的です。
-
見た目レースロード、中身エンデュランス(偽装オールロード)
-
女性・小柄特化ジオメトリー(ここはオールロード強み発揮)
-
プレミアムレース+廉価エンデュランスの2ライン
-
サブスクで実用車浸透→後でプレミアムへ誘導
おとーさん: なるほど、懐疑論が正しいんですね。
AI:はい。オールロードは「初心者・実用派の受け皿」として定着しますが、中高年プレミアム市場(市場半分以上)の心を掴めない構造的限界があります。業界参入なら、この心理を熟知したマーケティングが鍵です。
AIと対談してみて
いかがでしたでしょうか?
きっかけは、「オールロードって個人的には応援したいんだけど、日本のマーケット事情からすると厳しいのではないかなー」と感じつつ、AI使って手抜きでブログ記事書けないかな、という甘い考えが起点でした。
ただ、今回は読み物調にして対談形式でまとめてみましたが、実際にはAIとはこんなに綺麗な形で対談が成り立っているわけではなく、何度も色々な情報を投げかけたり、プロンプトを変えたりしていった結果、普通にブログ記事を書くよりも時間がかかるという本末転倒なことに・苦
最後はマーケティング寄りな話になってしまいましたが、個人的には「やっぱりそうなのかなー」という結論になってしまいました。
で、ここからは余談。
最後はマーケティング的な話になってしまったが故に、AIの罠と呼びましょうか、モデル・コラスを危惧していたりします。
モデル・コラス(Model Collapse)は、AIが自身や他AIの生成した合成データを繰り返し学習することで、出力の多様性が失われ、モデルが崩壊する現象です。
大規模言語モデルなどの生成AIは、ウェブ上の膨大なデータを訓練に使いますが、そこにAI生成コンテンツが氾濫すると、人間由来の真のデータ分布を捉えられなくなります。結果、希少な情報や多様な視点が消え、出力が平均的で単調なものに退化します。この悪循環は2023-2024年の研究(例: Nature誌論文)で証明され、インターネットの「AIコンテンツ汚染」が加速要因です。
私が愛読していた自転車ブログが、ここ数年で月々に更新が止まっていたりします。
そうなると、日本国内の有用な情報が少なくなっていくとともに、私が無邪気に書いた「日本市場ではオールロードは苦戦するよね」的な情報がAIの情報の一つになってしまったりすると、自転車業界のマーケティング担当がAIを活用した際にその情報が悪い形で反映されてしまい、「日本にはオールロードが浸透しないから販売を控えよう」という悪循環に陥るリスクがあるわけですね。
ま、私のブログにそこまでの力はないとは思いますが・・・。
そう考えると、自分があまり「好きではない」説については、ブログ上で書くのは手控えた方が良いのかも、とかとか。
今回はあれやこれやと考えさせられるネタでした。

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