ガーミンから新しい Edge540 / 840 シリーズが発表されましたね。
改めてこうやってラインナップが揃ってみると、はて自分にはどのモデルが最適なんだろう?と思ってしまうものですが、ちょうど綺麗にまとめてくれている海外記事がありましたので、そちらをご紹介しながらその辺りを整理してみたいと思います。
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■ ガーミンエッジシリーズの選び方
1. ガーミンエッジシリーズの基本的な思想
ガーミンエッジシリーズは、サイクルコンピューターとして必要な基本的な機能は全てのモデルに備わっています。
自分がどこに行ったのか、どのくらいの距離を知り、どのくらい速く走ったかをログで振り返ることができます。
自転車に乗り始めた最初の頃は、こういった「自分の走った記録」が見えるだけで楽しいんですよね。
全てのガーミンエッジシリーズは独自のGPSチップを搭載しており、複数の衛星データから位置情報を取得しますので、正確な位置情報を確認することができます。
ほとんどのエッジシリーズでは自分でルートを作成する機能を備えていますので、自分の走るルートを事前に計画し、走行中は現在どの場所まで来ているかを確認することができます。
また、自分の意思で敢えてルートを外れた、予期せずにルートを外れてしまった場合、いずれにおいてもルートを再計算して元のルートに戻してくれる機能があります。
私のような方向音痴なローディーには、この機能がほんと有難いです。
本体の操作は、安価なモデルは物理ボタンで、高価なモデルになるにつれて物理ボタンの他にタッチスクリーンを使ったスワイプ操作ができるようになっています。
個人的にタッチスクリーンの感度に不満を感じることはなく便利に使っていますが、この辺りの操作性は好みが分かれるところですね。
画面表示については、下位モデルは白黒ですが、上位モデルになるとカラースクリーンになります。
実際の利用者はそこまで多くないかもしれないですが、ガーミンの Variaライトとの連携が可能となっていて、リアライトと連携すると後方から接近する車両をサイコンのスクリーン上で確認することが可能になります。
ガーミンの専用スマホアプリであるガーミンコネクトを使うことで、スマホ上でデータを確認することができますし、スマホとのペアリングにより、電話やメールの着信を確認したり、他のライダーや自宅にいる家族に自分の位置情報を共有することが可能になります。
我が家でも、奥様はちょいちょい私の位置を確認しているようでして、「あ、そろそろ帰ってくるかも」とか「今日はこんな所に行ってるんだ」と自宅にいながらにして自分から確認できるのは便利と好評頂いてますね。
2. 各モデルの概要
それでは、以下にガーミンの現行モデルを中心にラインナップを見ていきたいと思います。
(1) Edge 130 Plus
ガーミンエッジのエントリーモデルですね。
エントリーとはいえ、GPSが採用されたモデルになりますので、キャットアイなどのお手軽サイコンとは異なりお値段も2万円以上します。
- ガーミンの豊富な機能を手軽に体験したいというユーザーに最適
- 加速度センサーを搭載している為、マウンテンバイクのメトリクスを取得することもできるし、事故検出機能も搭載
- クライムプロは旧バージョンとなる為、あらかじめロードされたルートであれば登りのプロフィールを表示して確認しながら登ることができる
- 地図表示機能はない為、ルート表示は「パンくず表示(事前に登録されたコースのどの地点まで来ているか)」となる
- Stravaとのアプリ連携が可能
- バッテリー駆動時間は12時間になるが、大多数のライターには十分な値
- スマートトレーナーのコントロールも可能
GPSが搭載されたサイコンをお手軽に体験したい!というユーザーに最適なモデルになりますね。
(2) Edge Explore 2
正直日本で発売されるとは思っていなかった Edge Explore2。
他のエッジシリーズとは少し異なる立ち位置の製品となります。
- あれこれ大量のデータを記録することよりも、見やすく使いやすいナビゲーション機能を優先される人におすすめ
- 画面は大きく高解像度だが、同じような大画面を誇るエッジ1040の半額程度
- Wifi接続がない為、帰宅後にStravaや他のライドシェアアプリにアクティビティを直接アップロードすることはできない
- 電動コンポとの互換性はない
- シマノステップス(シマノのEバイク向けコンポ)やANT+ 接続可能な電動バイクとのペアリングが可能。電動バイクと接続すると、アシストレベルやバッテリー残量などの情報を表示することが可能
- ペダリングの左右バランスやトレーニング負荷といった高度なデータを取得することはできない
電動バイクとの接続機能がある点からも分かるように、ライドをトレーニングや競技として捉えるローディー向けの製品ではありません。
とはいえ、スピード、距離、心拍数、パワーといった一般的な数値は表示させることができますし、競技的な使い方をしない限りは大多数のローディーにとって十分な機能があります。
サイコンに何を求めるか次第ですが、ナビ機能を最重視する人には、最もオススメなサイコンですね。
(3) Edge 530
ガーミンのサイコンをコンパクトなサイズで堪能したい人におすすめなのがエッジ530。
- バッテリー駆動時間は20時間。
- VO2 maxなどのトレーニングデータの他に、回復時間なども表示可能
- クライムプロにも対応
- バイクから離れている間にバイクが動かされるとスマホ経由でアラームを発することが可能
- Wifi接続機能に対応しており、USBケーブルでパソコンと接続することなく、ワイヤレスでデータのアップロード、ダウンロードが可能
- スクリーンはカラーだがタッチスクリーンには非対応
Edge540発表前、海外ではかなりお得な値段で購入できるようになっていたようですが、日本国内だとあまり値崩れしないんですよね。
国内正規品を購入するのであれば、今からエッジ530を選択する必要はないと思います。
(4) Edge 540 / 540 ソーラー
今回新たに発表されたエッジ540。
1040シリーズ同様、ソーラー充電に対応しているモデルとそうでないモデルがラインナップされており、値段差は15000円となっています。
- バッテリー持続時間は26時間と前モデルから6時間アップ
- ソーラーモデルであれば、晴天下で走り続けることができれば32時間まで稼働可能
- 新しいクライムプロ2.0に対応しており、事前に登録したコースでなくても上り坂のデータを確認することが可能になった
- 充電端子はエッジ1040同様 USB-Cに
エッジ540はタッチスクリーンに対応していませんが、そもそもタッチスクリーンはいらないという人であれば、エッジ540が有力候補になるでしょう。
ここは何とかして欲しいといつも思うのですが、本体単独で購入できるのはエッジ540だけなんですよね。
エッジ840とエッジ1040に関しては、各種センサー類とのセット販売のみ。
その為、すでにセンサー類を持っている人の場合、最もお安く購入できるのがエッジ540となっています。
840はセンサー類とのセットとなっている為、その差額が2万円とそこそこ大きい金額になってしまいます。
エッジ540が単体とセンサー類セットとの差額が1.5万円ですから、540と840の差額は本来5千円程度なんですよね。
日本でその差額だと逆に540が売れないとの判断なんでしょうが、ちょっと売り方が優しくないです。
(5) Edge 830
こちらも型落ちとなったエッジ830。
- エッジシリーズで初めてタッチスクリーンに対応したモデル。タッチスクリーンを求めるローディーにおすすめ
- カラースクリーンで地図も見やすく、ナビゲーション機能も分かりやすい。デバイス上で目的地を登録するナビ機能があるものの、ルート計算はあまり賢くない模様
今から買うならエッジ840が間違いないわけですが、初めてタッチスクリーンに対応したモデルですね。
他方、物理ボタンを省略してしまったが故に、操作性が落ちたと感じたユーザーも多いようで、敢えて530を選んだローディーも多かったようです。
(6) Edge 840 / 840 ソーラー
今最もバランスが取れたモデルがエッジ840ではないでしょうか。
- ソーラー充電対応と非対応モデルが存在する点は540と同じ
- 画面の操作はタッチ操作の他に物理ボタンにも対応
- ケーブル充電はUSB-C
- 新しい機能として、パワーガイド、ライブスタミナといったエッジ1040で追加された機能の他に、事前に登録されたコースでなくても機能する新しいクライムプロ2.0に対応
エッジ830で一部ユーザーに不評だった物理ボタンの省略についても、840では復活させてきましたので穴のないモデルになったと思います。
540と比較した場合、エッジ540 は エッジ840 からタッチスクリーンを省略して内部ストレージ容量を小さくした点が大きな違いであり、ソフトウェア面では本体単独でのルート検索機能やワークアウト作成機能での違いが数点あるだけ。 乱暴に言ってしまえば、タッチスクリーンが必要か否かで 540にするか 840にするかを決めれば良いレベルですね。
(7) Edge 1030 Plus
現在すでに型落ちとなっていますので、日本国内で正規品を購入する場合新しいエッジ1040との差額は5000円程度となりますが、海外だとかなりお得に入手することができますね。
エッジ840よりも今ならお安く買えそうです。
- エッジ1040には手がでないが、できるだけ大きな画面と豊富な機能が欲しい人におすすめ
- 型落ちとはいえ以前のフラッグシップモデルであり、サイコンとして求められる機能はほぼ備えている
- バッテリー駆動時間は24時間とされているが、必要最低限の機能に限定して使えば48時間まで延長可能
- SDカードスロットが廃止されたが、内部ストレージは32GBに拡張
フラッグシップモデルをお安く買えるのは、世代交代した今のタイミングだからこそ、ということで。
海外モデルでも気にならない人であればおすすめですね。
(8) Edge 1040 / 1040 ソーラー
現在のフラッグシップモデル。
ソーラー充電対応モデルと非対応モデルがラインナップ。
私も非対応モデルを愛用しています。
- あらゆる機能を備えた最新のフラッグシップモデル。エッジ840で追加された機能も、ソフトウェアアップデートで更新されるでしょうから、エッジ840とのソフト面での差はなくなることでしょう
- ソーラー充電対応モデルであれば、太陽光充電をフルに活用すると最大100時間の駆動が可能
- 前モデルと比較してエッジ1040はGPSが向上し、走行中のデータ分析がより充実した
- 充電端子はUSB-C
- 各種設定はスマホアプリ(ガーミンコネクト)からも調整可能に
お値段を抜きにすれば、何の不満もないガーミンのフラッグシップモデル。
むしろ使いこなせていない機能が多々ある印象・・・。
エッジ840とエッジ1040の比較でいうと、ソフトウェア面は同等となりますから、違いはハードウェア面となります。
スクリーンサイズとバッテリー容量はエッジ1040が上となりますので、「大画面」「長寿命」を重視するかどうかで選択すれば良いですね。
こうやって比較してみると、エッジ540 /840 /1040の違いは、機能面ではあまり多くないですね。
操作性(タッチスクリーン対応)や画面サイズ、バッテリー容量で選べば良さそうですが、それにしては金額差がそこそこあるんですよね・・・。
センサー類を同梱しない本体単独モデルを出してもらえると、とても納得感高く製品選択できそうな気がするのですが、販売戦略でしょうから仕方ありませんね。
コメント
540/840が出る前は色々考えましたが、いざ公開された情報を見ると殆どの人は540で充分そうですね。
今はスマホで簡単にルートやトレーニングメニューを作成してサイコンへ転送できるので、840のメリットも少なくなりました。そのため840/540間価格差は少ないかと思います。
もちろんラン/ライド時はスマホを持って行きたくない人もいるので、全部入りがリストから消えることはないけれど、将来1000系と統合されるかも…
私も今使っているパイオニアのSGX-CA600が壊れたらEdge540ソーラーを買うつもりです。
>たかにぃさん
ピンポイントで840にある機能(タッチスクリーンとか)が欲しい人でない限り、540で全く不満なく使えそうですよね。
このご時世のガジェットの多くに言える話ですが、機能性をソフトウェアで実現するものが多くなかってきたが故に、製品間のグレード差が付けづらくなってきた気がします。