ガーミンさんごめんなさい・汗

日本国内では発売されないだろうと踏んでいた Edge Explore2 が国内で発表されました。





最近の急激な円高や今後の経済情勢を考えると、これは英断な気がします。





■ レースではなくレジャーを意識したサイクルコンピュータ(Garmin Edge Explore2)



1. Edge Explore2 とは何か

そもそも Edge Explore シリーズそのものが日本では初登場となります。
以下がガーミン公式の売り文句。




『Edge Explore 2』は、レースではなく、旅やサイクリングなどレジャーとして自転車を楽しまれる方から寄せられる「スマートフォン」を使ってのルートサポート時の、「バッテリーがもたない」「位置情報が不明瞭なことがある」「直射日光で見えづらい、オーバーヒートする」「自転車道がわからない」などの悩みに応えて生まれた“サイクルナビゲーター”。日本では初登場となります。
全国主要自転車道を備えた昭文社日本詳細道路地図を搭載し、Garminが誇る高精密なGPSを活用した正確な位置情報とルート案内を実現しています。3.0インチフルカラーのディスプレイは、直射日光の下での見やすさに配慮。タッチスクリーン仕様なので、シンプルなスクロール&タッチで簡単に操作できます。


そもそも何なんじゃい、といった辺りは、Edge Explore2 が米国発表された時にまとめた記事がありますので、そちらをご参照ください。



 



2. Edge 1040 との仕様比較

当時も主要となる仕様比較は実施していたのですが、改めて国内でも詳細発表されましたので、「レース向けとして発売されている Edge シリーズと何が違うのか?」を細かく見ていきたいと思います。

わかり易い比較として、先日発表されたハイエンドモデルである Edge1040 と比較していきます。 



(1) 本体仕様
まずは本体仕様。


Explore2 Edge1040
サイズ 106.1x 55.7 x 20.6 mm 117.6x 59.3 x 20.0 mm
ディスプレイ 3.0インチ 3.5インチ
解像度 240 x 400 ピクセル 282 x 470 ピクセル
重量 104g 126g
稼働時間 約16時間 約35時間
内蔵ストレージ 16GB 32GB
価格(税込) ¥52,800 ¥99,800


画面を含めたサイズ感は Edge1040 の方が大きいのですが、Edge830 と比較すると Explore2 は十分に大きいです。

稼働時間は倍以上違いますが、ブルベに出るようなサイクリストはターゲットにしていませんので、週末サイクリング目的として考えた場合、16時間もあれば十分過ぎますね。

内蔵ストレージも倍違いがありますが、正直ここも問題になることはないと思います。

差額は ¥47,000。
Edge530 の本体のみが変えてしまうような差額だったりします。 



(2) 本体付属品
続いて本体付属品です。
Edge1040 は良くも悪くも付属品が充実しています。


Explore2 Edge1040 標準価格(税込)
ハンドルステムマウント
アウトフロントマウント × ¥6,490
スピードセンサー × ¥12,650
ケイデンスセンサー × ¥7,040
HRMセンサー × ¥8,800
USBケーブル
ストラップ × ¥880
クイックスタートマニュアル



付属品の差額総額は ¥35,860 となります。
本体差額が ¥47,000ですので、付属品を除くとその差は ¥11,140。

Edge830 と Edge530 の差額くらいの違いしかありません。
これはちょっと意外。

今回始めてサイクルコンピュータの購入を検討する人で、せっかくだからこの辺りのセンサー類は一通り揃えたいな、という人にとっては、差額は約1万円。

機能面は Edge1040 から Explore2 はダウングレードする「だけ」ですので、そのダウングレード分に約1万円の価値を感じるかどうかで、Explore2 がお買い得かどうかがかかってくるわけですね。



(3) センサー
先にも書きましたが、Edge1040 から Explore2 は、基本ダウングレードするだけですので、機能差分は把握し易くなっています。

センサー類で、Edge1040 にあって Explore2 にないものがこちら。


  • 磁力計
  • ジャイロセンサー
  • 環境光センサー

磁力計やジャイロセンサーは、そこまでシビアな乗り方をしないのであればあまり気にしなくても良いかな、とは思います。

他方、環境光センサーは朝夕の明るさに合わせたディスプレイ表示の見え方の違いにつながりますので、気になる人は気になるところでしょうか。 



(4) デイリースマート機能
この点についてはシンプルでして、Explore2 には Wi-Fi 接続機能がありません。
Edge1040 は Wi-Fi 機能がありますので、本体のみでソフトウェアのアップデートや、走行ログのアップロードを勝手に実施してくれますが、Explore2 の場合、それらは基本的に PC経由だったりスマホ経由で行うことになります。

ただ、スマホとの併用が当たり前のこのご時世においては、そこまで大きなデメリットではないかも、ですね。 



(5) トレーニング機能
続いてトレーニング機能。
ここが一番の大きな違いになりますね。

Edge1040 にあって、Explore2 にないトレーニング機能が以下。

  • インターバルトレーニング
  • ワークアウト
  • ダウンロード可能なトレーニングプラン
  • おすすめワークアウト
  • プライマリー/セカンダリーワークアウトターゲット
  • 自動ラップ
  • リアルタイムスタミナ
  • トレーニングステータス
  • トレーニング負荷
  • トレーニング負荷バランス
  • サイクリング能力分析
  • コース要求分析
  • トレーニング効果
  • バーチャルパートナー
  • レース
  • Strava ライブセグメント


どうでしょうか。
個人的にこの中でよく使うのが「ワークアウト」「リアルタイムスタミナ」「トレーニングステータス」「バーチャルパートナー」あたりでしょうか。

あとは、他人と競うつもりはありませんが、過去の自分との比較という意味でよく使うのが「Strava ライブセグメント」ですかね。

それ以外は、明確な目標(レース本番や自分なりのトレーニング目標)を持った、もうちょいシリアスライダーにならないとあまり使わない機能なのではないかな?と思います。
 



(6) サイクリング機能
ここも若干ではありますが、差がありました。
Explore2 にはない機能がこちら。

  • パワーガイド
  • サイクリングダイナミクス
  • MTBダイナミクス
  • Trailforksのトレイルデータ内蔵

サイクリングダイナミクスは、ペダル型のパワーメーターとセットで使う機能になりますから、かなりハイレベルなシリアスローディーでないと使わない機能ですよね。

他方、まだまだ使いこなせていませんが、パワーガイド機能は個人的にとても期待している機能だったりします。








(7) 無線インターフェース
地味に機能をオミットしているのがこちら。


  • ANT+電動シフト対応
  • SHIMANO Di2 シンクロシフト対応
  • 拡張ディスプレイ

拡張ディスプレイは、ガーミンのスマートウォッチと連携させる機能なのですが、正直あまり使い勝手が良いとも思っていないので使っていません。

他方、シマノ105 からもDi2 が登場している現状からすると、シンクロシフト対応がないのはちょっと気になる人はいるかも?ですね。 



3. Edge Explore2 が向いているサイクリスト

こうやって見てみると、「ロードバイクを使った各種トレーニング機能」「レースに向けてライドログをしっかり見返すことのできる機能」といった辺りが、Explore2 では割愛されています。

そして、「そこまで見ないよね?」と思う人であれば、正直 HRMセンサーやケイデンスセンサーはなくても困らないよね?という判断にもなるわけで、そう考えると今回の「付属品はごっそり割愛」「価格ひ戦略価格」とした製品の位置付けは大正解なのではないかと思います。

私的にも「そうは言っても Edge1040 で使っている機能もあるんだよな」という点についても、実はなかったらなかったで割り切れる内容かな、とも思ったりしています。

それらの機能があると、逆にライド中に「データに追い立てられて走る」ことがあるのも事実。

週末に景色を楽しみながら風を感じて仕事の疲れを吹き飛ばす、という点を一番の目的にするのであれば、Explore2 は最適解な気もしています。

ま、個人的な「身も蓋もない」意見としては、Edge1040 を本体のみで ¥69,800くらいで発売してくれれば、それが一番なんですけどねー。




 



にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村