ただのアイディア商品かと思ったら、思っていた以上に「マジ」な製品でした。
空気で膨らむヘルメットが Ventete から発売。
安全性も通気性も高い空気で膨らむヘルメット(Ventete aH-1)
使わない時にはコンパクトに
百聞は一見にしかず。
写真を見ると一発なのですが、空気を抜いた状態のヘルメットがこちら。
正面から見ると、何が何やらよく分かりませんよね・・・。
空気を充填すると、ここまで膨らみます。
はい。
ヘルメットですねー。
デザインと、「使わないとき」にも着目した製品仕様からも分かるように、メインターゲットは都市部のサイクリストになります。
自転車で通勤して、通勤先ではヘルメットが邪魔になるとか、都市部でショッピングして回る際に、カフェでヘルメットが邪魔になるとか、そんなユーザーをターゲットにしています。
使わない時に空気を抜くと、厚みは約3.5cmまで小さくすることができるそうですから、持ち運びや収納がかなり楽になりますね。
ヘルメットを買うと電動ミニポンプがついてくる
何かの通販番組ですか?という話なのですが、空気を充填する為に、ヘルメットを購入すると MiniFumpa 電動ミニポンプがついてきます。
そのことからも分かるように、ヘルメットの空気充填口は仏式バルブ。自宅にあるフロアポンプで膨らませることも可能。
何となく、「フロアポンプでヘルメットを膨らませる」というのは、シュールな文章に感じてしまいますが・・・。
デザインなどは専用品となるので異なりますがもともとの電動ミニポンプはこちらですよね。
ヘルメットを買うと16,000円相当の電動ミニポンプが付いてくるというのも、なかなかすごい話ですが・・・。
ヘルメットとしての安全性
Venteteによると、従来よくあるフォーム構造のヘルメットよりも安全性も通気性も高いとのこと。
公式サイトでも、衝突実験の模様を公開しています。
頭部を最大限に保護するため、Ventete aH-1はスイスで製造されています。
EUおよびUK(BS EN 1078:2012 + AI:2012)の試験規格に完全に適合しています。長年にわたる包括的な衝撃テストにより改良されたヴェンテテの特許取得済み空気圧構造システムは、衝突時の衝撃力を瞬時に吸収します。膨張した構造は、従来のヘルメットよりも衝撃の持続時間を延長し、より長い時間にわたって力を減速・分散させます。
インペリアル・カレッジ・ロンドンのHEADラボが実施した第三者機関による研究では、Ventete aH-1は、テストされた最も性能の良い従来のヘルメットと比較して、全体的な線形リスクを44%低減することが指摘されている。
公式では「ばっちり安全やで!」と自信満々。
高い通気性
ヘルメットの内部が中空ということで、確かに放熱製でも有利かもしれませんが、Venteteは通気性も高く、涼しいよ、と謳っています。
Ventete aH-1の空気構造は、従来のフォームヘルメットよりも断熱性が低く、熱を優れた効率で周囲に放散させることで涼しさを保ちます。直線的な内部チャンネルが、頭部全体に途切れることのない気流を引き寄せる。
自転車のヘルメットで、通気性が良い、断熱性が低いというのはポイント高いかもです。
素材について
ヘルメットの素材自体は、高強度ナイロンを使用。
トリプルラミネートされた高強度ナイロンを使用し、引き裂きや摩耗に強い構造インフレータブル・テクノロジー。
グラスファイバーで補強された保護リブは、各チャンバーにブレース補強を提供。
一体型プレスタバルブとヘルメット上の圧力インジケーターで使いやすい。
調節可能な折りたたみ式リテンションシステムにより、個人に合わせたフィット感を保証。
当然ですが、素材から何から、従来型のヘルメットとは全く異なるものになります。
重量が重い点がマイナスか
ここまでは「従来のヘルメットよりも良いところばかり」な宣伝文句となっているのですが、気になる重量はなかなかに重い感じ。
Mサイズで465gだそうです。
ロードバイク用の軽量なヘルメットだと200gを切るモデルもありますし、一般的なモデルでも300gを超えることはありません。
街乗り用に少しファッション性を取り入れたものでも、300g前後というものが多い中で、465gはなかなかの重量になりますね。
ただ、タウンユースが主目的ということであれば、そこまで長時間被り続けることもないでしょうから、許容範囲・・・なんですね?
お値段
気になるお値段ですが、350£。(約66,000円)
電動ポンプがついてくるとはいえ、なかなかなお値段・・・。
電動ポンプ分を差し引いて、正味50,000円のヘルメットということになりますね。
やはり、「折りたたみできる」という点に、どこまでの価値を見出させるかによって評価が大きく分かれそうですね。
携帯電動ミニポンプが普及してきたからこそ成り立つ製品になりますが、今後の製品進化に期待してみたいと思います。
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