ちょくちょく出てくるe-Bikeへのコンバージョンキットですが、CYPLOREから軽量タイプが登場です。
CYPLORE 電動アシスト・コンバージョンキット

CYPLORE(サイプロア)から、ロードバイクやグラベルロードの楽しみ方を劇的に変える画期的な電動アシスト・コンバージョンキットが登場しました。
「お気に入りの愛車を電動化したいけれど、見た目が重々しくなるのは嫌だ」「本格的なライドの操作感を損ないたくない」というサイクリストにとって、まさに救世主とも言えるこの製品。
Kickstarterでさくっとゴールを決めていますので、なかなかに注目を集めている模様。
CYPLOREが提案する「究極の電動化」
これまで、自転車を電動アシスト化(e-bike化)しようとすると、どうしても「巨大なバッテリー」や「太い配線」、そして「重い車体」という妥協がついて回りました。
以前キックスターターで成功裡にプロジェクトを完了させたKamingoのコンバージョンキットがモーターとバッテリー合わせて2.3kgという軽量化を達成していましたが、CYPLOREは更にその上を行きます。

世界最軽量クラス、わずか1.7kgのシステム

このキットの最大の特徴は、システム全体の重量がわずか1.7kgという驚異的な軽さにあります。一般的なe-bikeユニットが5kg〜10kg近く増量してしまうのに対し、CYPLOREはロードバイクの軽快なハンドリングや加速感をほぼ維持したまま、登り坂でのパワーだけを手に入れることができます。
スルーアクスル車に完全対応
モダンなロードバイクやグラベルバイクの標準規格である「スルーアクスル」に最適化されています。独自のハブモーター技術により、高剛性なフレームの特性を活かしつつ、スムーズなアシストを実現しました。
自然な踏み心地を実現するトルクセンサー
単に回るだけのモーターではありません。ライダーの踏み込み強度をリアルタイムで検知する「トルクセンサー」を搭載。自分が強くなったかのような、違和感のない自然な加速をサポートしてくれます。
ゼロ・ドラッグ機構
アシストをオフにしている時や、制限速度を超えて巡航している時、モーターの抵抗(引きずり)を感じることはありません。内蔵されたクラッチ機構により、アシスト停止時は「普通のロードバイク」として全く同じ感覚でペダリングが可能です。
コンバージョンキットにおいては、実はこの「ゼロドラッグ」を実現することがとても重要なんですよね。
通常のe-Bikeだと、電池が切れた時に車体が重いというデメリットがあるわけですが、それに加えてモーターの引っ掛かりがあると、とてもとても走れたものではなかったりします。
先日紹介したKamingoでも非使用時にはキットをタイヤから離す機構が用意されていたわけですが、この辺りの一工夫は、ほんと大切です。
どうやってコンバージョンするのか?
「電動化なんて、専門のショップに頼まないと無理では?」と思うかもしれませんが、CYPLOREのキットはユーザー自身が数分で取り付けられるよう設計されています。
導入には、ニーズに合わせて2つのスタイルが用意されています。
CYPLORE ONE(完成ホイール交換タイプ)

最も簡単な方法です。
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リアホイールを交換する: 既存のリアホイールを外し、モーターが組み込まれたCYPLORE専用ホイールに交換
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バッテリーを取り付ける: ボトルケージ(水筒ホルダー)の位置に、専用のバッテリーマウントを装着
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バッテリーを差し込む: ボトル型のバッテリーをマウントにスライドさせれば準備完了。
所要時間はわずか5分程度でしょうか。機械に詳しくない人でも、ホイールの脱着さえできる人であればパンク修理感覚で電動化が可能となっています。
CYPLORE FLEX(ハブ単体タイプ)
こだわりのリムやスポークをそのまま使いたい上級者向けです。
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ホイールを組む: お好みのリムに、CYPLOREのハブモーターを組み込みます(手組みホイールの知識が必要です)。
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装着: あとは「ONE」と同様に、バッテリーをボトルケージ位置に設置するだけです。
ハブにモーターが組み込まれたタイプですから、見た目がスッキリするのが最大のメリットではありますが、お仕着せのホイールを使うか、自分でホイールを組み上げるしかないというのが、少しハードルが高い点でしょうか。
どうせ電動アシストで走るんだから、そんなにホイールに拘らなくても良いのでは?と割り切れる方であれば良いですが、ホイールにもこだわりたい人には、ハブ単体モデルも用意しましたよ、ということですね。
ワイヤレス・コントロール

ハンドル周りに煩わしい配線は不要。磁石式のワイヤレスリモコンが付属しており、ハンドルやバッテリー本体にスマートに取り付けて、手元で簡単にアシストモードを切り替えられます。
この点もポイント高いですね。
スペックと実用性

さてさて気になるスペックですが、ここはもう一押し欲しかったところ。
航続距離については、アシスト付きだと最大約50kmの走行が可能。111Whのコンパクトなバッテリーながら、効率的なモーター制御により、最も助けが欲しい登り坂をカバーするには十分。
つまり、がっつり週末に走るぞー、というローディーの場合は、アシストが欲しい峠道や上り坂のみでスイッチオン、それ以外は「約2kg重くなるけど、あまり気にしないで走ってね」という使い方が良いようですね。
先に触れたKamingoが266Whのバッテリーを搭載し、回生ブレーキによる発電機能と組み合わせることで、最長で約90kmの走行が可能という点と比較すると、あともう一声欲しかったところではありますが、ハブにモーターが組み込まれている分、CYPLOREの方が見た目もスマート。
何を重視するか、ですかね。
充電については今風にUSB-Cポートを採用。約1時間でフル充電が完了するため、休憩中にカフェで少し継ぎ足し充電、といった使い方も可能。
これはすごいかもですね。
そう考えると、片道50kmアシスト可能と捉えることも可能なわけです。
それはアリだな。
また、専用アプリ連携することで、ANT+対応のサイクルコンピューターや、専用スマートフォンアプリと連携。速度やケイデンス、バッテリー残量をリアルタイムで確認でき、Stravaへのデータ同期もスムーズです。
まとめ
e-Bikeが「楽に遠くまで走るツール」であることに違いはないわけですが、CYPLOREのコンバージョンキットは、その軽量さ故に「体力の限界を理由に諦めていた峠道に挑戦する」とか「脚力の違う仲間やパートナーと同じペースでロングライドを楽しむ」といった、サイクリングの可能性を広げるためのツールと捉えることもできそうですね。
常にモーターONにして走るだけでなく、必要な時に必要なだけアシストに使うという使い方も可能。
見た目はいつものスタイリッシュな愛車のまま、中身だけが最新のハイテクe-bikeに進化する。この「ステルスな電動化」は、今のロードバイク市場において最もスマートな選択肢の一つなのかもしれません。
現在Kickstarterで展開中のこのプロジェクト。より遠くへ、より高くへ。愛車をアップデートするガジェットとしては、ちょっと面白そうなキットですね。

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