これは何てライトセーバー?(Hi-Tail)

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スターウォーズ好きには堪らんリアライトかもしれません。

【革新的なリアライト】地上1.8mから360度を照らす伸縮式セーフティビーコン「Hi-Tail」が面白い

ロードバイクやグラベルバイク、あるいは日々の通勤で街中を走る際、最も気を使うことの一つが「後方からの視認性」ではないでしょうか。

一般的なリアライトも年々明るく進化していますが、大型トラックやバスがひしめく大通り、あるいは車高の低いバイクに乗っている場合、自車の存在がドライバーの死角に埋もれてしまうリスクは常にあります。

以前も「ちょっと面白い」リアライトを紹介したことはありますが、この手のリアライトは色々と企画、開発されています。

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そんな中、これまでにない全く新しいアプローチで挑んだセーフティライトが英国から登場しました。その名も「Hi-Tail(ハイテール)」。海外メディアでも「お尻に装着するライトセーバー」と話題になっているこの製品の特徴と、開発に込められた熱いポリシーをご紹介します。

Hi-Tail Home
"A REVOLUTION IN BIKE & TRIKE SAFETY" Illuminate your ride with Hi-tail, our brand-new, unique 360 ° patented bike safet...

開発の目的とポリシー

Hi-Tailを開発したのは、英国サウサンプトンを拠点とするサイクリストでありエンジニアでもあるポール・コスティガン(Paul Costigan)氏とブライアン・マッキンタイア(Brian McIntyre)氏です。

このユニークな製品のアイデアは、共同開発者のブライアン氏が露天掘りの炭鉱(オープンキャスト炭鉱)で働いていた時の経験から生まれました。巨大な重機やダンプカーが飛び交う過酷な鉱山現場では、小さな乗り物やスタッフの視認性を極限まで高めるため、高い位置にフラッグやライトを掲げることが義務付けられています。彼は退職後、この「高い位置から圧倒的な視認性を確保する」という安全思想を自転車に応用できないかと考え、プロトタイプの開発に着手したそうです。

彼らが掲げるポリシーは、単に「明るいライトを作る」ことではなく、「Engineered Visibility(工学的に計算された視認性)」。 「サイクリストを追い越そうとする大型トラックやバスのサイドミラー・バックミラーの高さに、直接光を届けて存在を認識させること」を最大の目的として開発されました。

「明るさ」を追求するのではなく、本来の目的である「視認性」を高めることを目的とした、というのが良いですね。

「Hi-Tail」の主な製品特徴

圧倒的な存在感(最長1.8mに達する伸縮式マスト)

最大のインパクトは、そのユニークな形状です。6つのセクションからなる伸縮式の半透明チューブを採用しており、使わない時は長さ37cmにコンパクトに縮めておけます。 しかし、いざ走り出す際にマストを上に引き伸ばすと、ライダーの頭上を遥かに越える高さ(最大1.8m)まで光の柱が伸び上がります。この高さがあるからこそ、大型車の運転席からも一目でサイクリストの位置を把握できます。

この「高さ」を作り出す発想は面白いですし、駐車時には小さく折りたためるというのも実用的で良いですね。

死角なしの「360度全方位照射」

一般的なリアライトは真後ろを中心とした限られた照射角ですが、Hi-Tailはマストの根元にある高輝度LEDが半透明のチューブ全体を照らし上げる構造です。そのため、真後ろだけでなく、交差点や斜め後ろなど、360度どの角度からでも光を視認可能。側方を通過する車両へのアピール力も抜群です。

バイクのスタイルに合わせた3つのラインナップ

Hi-Tailは、様々な車種やライドスタイルに合わせて3つのモデルが用意されています。発光部(マスト)は共通で、マウント方式が異なります。

  • シートポストマウント版(£130):通常のロードバイクやクロスバイクのシートポストに固定する標準モデル。

  • ラゲッジラックマウント版(£125):リアキャリアに固定するタイプ。ラック自体は10kgまでの積載に対応しており、パニアバッグ等でシートポスト周辺が塞がるツーリングバイクにも最適。

  • リカンベント・カーゴバイク・三輪車向け版(£120):車高が低く、特に視認性に課題があるリカンベントやカーゴバイク向けに、フレームに直接クランプするモデル。

毎日使える実用性とスペック

その他のリアライト全般的なスペックはこんな感じ。ただトリッキーな製品という感じではなく、実用性もきちんとありそうです。

  • バヨネットマウント採用:ライト本体はひねるだけで簡単にベースから脱着可能。駐輪時の盗難防止や、充電の際にマストだけを取り外して室内に持ち込めます。

  • バッテリー&充電:現代の定番であるUSB-C充電に対応。3つのライトモードを搭載し、1回の充電で最大14時間の連続使用が可能です。

  • タフな防水設計:雨天のライドでも問題なく動作する防水性能を備えており、全天候のコミューティングに対応します。

どんなサイクリストにおすすめか?

大型車との並走が多い都市部の通勤サイクリストはもちろん、夜間のブルベ(長距離ライド)、そして車高が低いためにドライバーから死角になりやすい「リカンベント」や「カーゴバイク」のユーザーにとっては、これ以上ない究極の安全デバイスになるはずです。

実際、テストに参加した大型トラックのドライバーからは「接近する時も、追い抜く時も、そして通過した後にバックミラーで確認する時も、Hi-Tailの光はハッキリと見え続けた」と高く評価されているようです。

当然、エアロ性能万歳、みたいな話になると微妙ではありますが、このライトが想定する「都市部での夜間走行」というシチュエーションにおいては、スピードよりも安全性を重視すべきですし、その観点からは「視認性を特に高める」という点ではとても合理的な製品となっています。

価格は120〜130ポンドと、リアライトとしてはちょっとお高めとなってはいますが、他にはない「高さ」と「360度の視認性」は、夜間や混雑した道路での安心感を格段に高めてくれます。「命を守るための投資」と考えれば、十分に検討に値するガジェットではないでしょうか。

ただ、現時点においては英国国内に限定した出荷となっているようですので、日本で購入できるのはまだ先になりそうです。

コメント

  1. 通りすがりの名無し より:

    国内だとリアライトは赤でないと駄目なので、補助灯的な使い方になりますね。

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