今日はお便りを頂いたので紹介したいと思います。
って、何かラジオDJみたいで良いですね・笑
今年になってクロモリフレームをオーダーしたのですが、その記事に関してフレームサイズに関する質問を頂きましたので、本日はそちらについて記事にさせて頂きたいと思います。
■ 最適なフレームサイズに関して
1. 最適なフレームサイズに迷う
まず今回頂いたご質問内容がこちら。
初めまして。私も全く同じ色、同じサイズのGAN Sに乗っております。
ケルビムのジオメトリーの話、非常に興味深いのと、GAN Sよりも大きくなっていることに驚いています。というのも、自分は身長175cm 股下82cmなのですがGAN Sではステム長90mmで丁度良いと感じていて、35年前から乗っているクロモリではトップチューブ長540でステム長80mmなので、オーダーするならトップチューブ長520mmくらいにしないとなと思っていたのですが、自信がなくなってきました。どのようなアドバイスでケルビムのポジションになっていったのか非常に興味があります。
この「自分と同じフレームサイズに乗っている」というのは、とても参考になる情報ですよね。
私も、同じフレームサイズに乗っている人のバイク選びだったり、身長、体重が近い人のウェアのサイズとか、そりゃもう参考にしまくっています。
2. フレームサイズの選び方(一般論)
それこそ、フレームサイズの選び方、とかで検索すると色々と出てきますよね。
一つはシートチューブ長でフレームサイズを選ぶ選び方。
分かり易いサイトがこちらでしょうか。
股下サイズを入れると、自分に適したシートチューブ長を計算してくれます。
私の場合、身長170cm、股下76cm。
ご質問頂いた方との身長差は、そのまま足の長さだそうで・・・泣
足の長い人が羨ましい・・・。
さておき、こちらのサイトで入力すると、私に合ったシートチューブ長は 510mm だそうです。
今乗っているピナレロが 500mmですし、フレームオーダーしたケルビムの場合 526.8mmですので、近いと言えば近いですが、そこそこ違いは出ますね。
他方、シートチューブ長よりはトップチューブ長を基準とした選び方の方がより一般的かもしれません。
ジャイアントやスペシャライズドはジオメトリーに参考身長も載せているので分かり易いですね。
- ジャイアント(TCR):身長165〜175cmだとトップチューブ長は535mm
- スペシャライズド(AETHOS):身長170〜175cmだとトップチューブ長は540mm
パナソニックオーダーシステムだと、身長基準で自分に最適なフレームサイズを選ぶこともできます。
フレームサイズはそのままトップチューブ長ではないので注意が必要ですが、私の身長170cmだとトップチューブ長は523mm〜535mmとなります。
こうやって身長基準で各社の数値を見てみると、私に最適なトップチューブ長は 525〜540mm位に収まりそうですね。
ただ、これはあくまでも「身長基準」ですので、実際には足の長さや腕の長さ、体の柔軟性も関わってきますので、一概にこの数値を鵜呑みにもできないので難しいところ。
本当は自分に合ったスタックとリーチを把握してからフレームを選ぶ方が間違いがないとは思いますが、スタックとリーチを公表していないフレームもあるのが、また悩ましいところ。
ちなみに、今乗っているピナレロのトップチューブ長が525mm(身長基準の下限)、ケルビムの測定結果に基づくと540mm(身長基準の上限)でしたので、各社の身長基準の数値も結構参考になるんだな、と思います。
これは幾つかのショップの方からも言われたことでもありますし、それこそ各方面サイトでも言われていることですが、「迷ったら小さめのフレームを選んでおいた方が良い」という指摘があります。
大きいと調整余地がありませんが、小さい分にはシートポスト、サドル位置、ステム長を変更することで調整できますからね。
ただ、ご質問頂いた身長175cmの場合の推奨トップチューブ長は、各社サイトを参考にすると535mm〜560mm辺りに落ち着きそうですので、私と同じサイズ500よりはむしろ、サイズ515もしくは530が合う可能性すらあります。
しかも(悔しいことに)確実に足が長い方のようですので、ステム長90mmだと、いくらサドルを後ろに下げてシートポストを上げたとしても、ペダルに自然に荷重が「かかりにくく」なっている可能性もありますので、「リラックスして乗る」乗り方なら良いのですが、「ぐいぐい走りたい」乗り方をされる方の場合、もう少し前荷重にすべくステム長を伸ばした方が効率的な乗り方ができるのでは?と思いました。
3. 過去に試乗して感じた個人的フレームサイズ考
過去に試乗したフレームサイズは、基本スタックとリーチを基準にして自分の体型に合ったものを選ばせてもらっていましたが、そのお店にあるサイズが限られていたこともあり、2サイズ下のフレームに乗せて頂いたこともあります。
その際、さすがにステム長まで変更することはできなかったのですが、フレームサイズが小さかったこともありスタックが低くなっていた(=ハンドルが低くなっていた)為、結果的にリーチがそこまで短くならずに済んでいたようで、シートポストを伸ばしてサドルを後ろに下げることであまり問題になりませんでした。
それほど足回りは窮屈にならず、リーチも短めではありましたがそこまで近くなり過ぎず。
ただ、明らかにスタックが低くなり過ぎてしまいましたので、そのまま長距離乗るには私の体幹では厳しそうだなー、と思って試乗していました。
ただ、スタックが低い(低姿勢)こともあり、エアロ性は高かったようですし、フレームサイズが小さいことで体格対比で剛性の高いフレームに乗っていることにもなり、そりゃもう加速性は高く、きびきびした乗り味を実感することができました。
レース思考の方であれば、この乗り方もアリなんだろうなとは思いましたが、私のような週末のんびり派にとっては「低すぎる」スタックということで、長距離はとても乗れそうにありませんでしたね。
逆に、ワンサイズ大きめのフレームサイズに乗せて頂いたこともあるのですが、その時はシートポストを下げ、サドルを前に出したものの、これまたステムまでは交換できませんでしたので、気持ちリーチが遠い感じでとても乗りにくかったです。
小さいフレームサイズだと、乗り方によってはアリだろうなと思いつつ、大きいフレームサイズはいくらゆったり派であっても選択の余地はないかな、と思います。
4. フレームオーダーに際してお願いした内容
今回フレームオーダーの際に伝えた要望はざっくりまとめるとこんな感じでした。
- レースに出るつもりはない
- 週末ロングライドが目的
- できれば、走る距離をもっと伸ばしていきたい
- できるだけ楽に早く走れるようにしたい
その結果、無理なくペダルにパワーを伝えられるように、適正な範囲でハンドルは遠く、低くする方向で調整して頂いたようで、結果的には今乗っているピナレロで言うところの、フレームサイズが1.5サイズアップ(515と530の間くらい)となりました。
体幹が強くないこともあり、リーチ(ハンドルの遠さ)を確認する際には細かく設定変えて確認してもらいましたが、「ここ(少し遠いところ)だとより前荷重でスムーズな回転ではありますが、おそらく上体的にはもうちょい手前の方が楽な感じですかね?」という会話も交わしながら、ギリギリのポイントを探って頂けたようです。
そんなわけで、自分に最適なフレームサイズは、専用器具を使ってプロの方に調べて頂くのが理想ではありますが、もしそのポジションが自分が試行錯誤してたどり着いたものであれば、感覚を重視しても良いのかな、とも思っています。
ケルビムで調べてもらったポジションですが、それまで数年かけてたどり着いた自分なりのポジション(サドル高、サドル後退量、リーチ)については、全て5mm以内の誤差でした。
(ハンドル高だけは、自分なりに日和ったポジションにしているのを理解していたのですが、案の定「高過ぎ」と指摘を受けましたが、それはそれで想定の範囲内だったりしました)
人間の感覚って、捨てたものではないな、と。
ということで、あくまでも一つの事例でしかありませんが、少しでもフレームサイズ選びの参考にして頂ければ幸いです。
コメント
フレームサイズやポジションは、自分が一番乗る距離に合わせたほうが良いですね。
短時間乗って元気なときに楽なポジションと、長時間乗って疲れてきたときに楽なポジションは違います。ロングライド指向なら、踏まずに脱力して体重だけ乗せ軽く廻せるポイント…元気なときに乗ると反応が悪く車体が重く感じるくらいですね。
>たかにぃさん
確かにおっしゃる通りですね。
無事納車されたら、今乗っているピナレロに関しては短距離仕様にして、すぱっ、と短時間で気持ちよく乗る時用にして使い分けてみようかな?なんて思いました。
GANSを短距離仕様にするのは楽しそうですね。
こちらは今日(10/22) Scultura V Teamを受領しました。身長172cmでトップチューブ長545mm、スタック542mmのSサイズを選択し、ロングライド仕様で組みました。
参考のために数字等を書いておきます。
サドル…サドル高704mm、オフセット10mm、一番後ろまでサドル後退
ステム…-6度100mm、スペーサー無し
ハンドル…幅芯々380mm、手が小さいのでレバーは限界までハンドルに寄せる