新しい生涯保証の形となるか?(BCFが新しいフレームの生涯保証を発表)

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個人的にちょっと「お?」と思うニュースです。

ベルギアン・サイクリング・ファクトリー(BCF)が新しいフレームの生涯保証を発表しました。

BCFが提供するブランドで日本で馴染みがあるのはリドレーですかね?
ライド中にちょいちょい見かけますね。

BCFが新しいフレームの生涯保証を発表

生涯保証の概要

実は「生涯保証(Lifetime Warranty)」と言いつつ、一生涯保証してくれるものではない点は要注意。

  • 2026年1月1日以降の完成車・フレームを対象に、BCFはフレームへ「生涯保証」を導入したと発表

  • ただしこの「生涯(ライフタイム)」はオーナーの一生ではなく、「購入日から10年間」という“業界標準”の期間を指す形で定義されています

フレームの一般的なライフサイクルは保証しますよ、フレームの寿命は普通10年くらいだよね、という話ですね。
確かに20年乗ってヘタってきたフレームについても、購入直後と同様の保証をつけてよ、というのはやり過ぎで
すもんね。​

対象ブランドと例外

BCFが取り扱うブランドのうち、今回の新しい生涯保証の対象となるのは、Ridley、Eddy Merckx、Aeres、Nukeproofなどですが、実際の保証内容にはブランドごとの差が存在する模様。

とくにダウンヒル系のNukeproofフレームについては、保証期間が2年にとどまる例外があり、同じMTBでもSanta Cruzのように「生涯保証(ただし譲渡不可)」をうたうブランドとの差異が

ダウンヒルはフレームに加わるストレスは段違いですし、繰り返す度に「それって通常使用?」という一般的なレベルを超えた衝撃が加わる頻度も高くなるでしょうから、ある程度は仕方がないのでしょうね。

「ライフタイム」「譲渡可」が意味すること

私が今回特に気になっていてる点が、この生涯保証が「譲渡可能」であるという点。これはあまり聞いたことがないですね。
中古で次のオーナーの手に渡ったとしても保証が引き継がれるというのは、リセールバリューが高まりますし、とても良い制度だと思います。
特に自転車については中古だと「前のオーナーはどんな乗り方をしていたのだろう?」というのがとても気になるもの。
乱暴に乗っていたとすると、不安ですしね。

新車の価格が高騰する一方ですから、自転車業界の裾野を広げる意味でもちょっと期待したいです。

当然ですが、BCFの保証を受ける為には登録が必要になります。購入から30日以内の登録を行うことで、「10年間」かつ「譲渡可能」な保証を得ることが可能になります。

注意点

当然ですが、保証対象はあくまでフレーム本体になります。完成車で購入した場合のコンポーネントやホイールが対象外になるのは、そりゃそうですよね。
ブランドとして責任を負うもの、価値を提供するものはフレームですから。

また、こちらも当然ですが、誤使用やクラッシュ、想定外の使い方などは従来どおり対象外とされています。

で、これも「仕方がないかなー」と思いつつも少し残念な点として、「認定ディーラーでの点検・整備」が保証の条件となっています。

自分でフレーム単体で購入し、自らバラ完・組み立てを行い、整備も自分で行うような“ホームメカニック派”にとっては、この点は少し残念ですよね。
一定の保証を享受する以上、その過程・経過においても「おかしな点」がないことを確認していく必要はありますから、これはある意味当然の処置だとは思いますが、正規ディーラーを通すということは、それだけイニシャルコスト、ランニングコストが増加することを意味します。

不動産(家)の価値を保つためには、定期的に信用のおける業者によるメンテナンスを行うことが必要なのと同様、フレームの価値を毀損させずに維持する為には、正規ディーラーのメンテナンスが必要というのはその通り。

ランニングコストは上がりますが、リセールバリューを高く維持できる確かな仕組みになりますから、これはとても合理的ではあります。

BCFの狙いと業界的な意味

BCFのCEOであるJochim Aertsは、この新保証を「耐久性の高い製品づくり、透明性、ライダーと販売店との長期的な関係へのコミットメントの表れ」と位置付け、従来の2年/5年保証からの転換を“短期的な販促ではなく長期的な信頼への投資”とコメントしています。

私が以前購入した近所のショップもコロナ後に潰れしてしまいましたし、販売店との健全な関係を維持し、彼らを守ることにもつながるわけですから、そういった意味でも意義のある制度なのかもしれません。

最初は「保証制度が変わった」くらいのシンプルな受け止め方だったのですが、ちょっと想像していた以上に業界な意味合いは強いものがあるのかもしれません。

こういった流れが今後も広がっていくものなのか、数年後には忘れ去られてしまうものなのか分かりませんが、個人的にはとても興味深いニュースでした。

コメント

  1. 名無し より:

    「認定ディーラーでの点検・整備」
    これについて、どこまでが点検・整備の範囲なんですかね。空気圧とかパンク修理、タイヤやブレーキ、チェーン等の消耗品の交換もこの範疇だとちょっとなー、と思いました(この辺はフレームに影響しない筈だし大丈夫だよね?)。

    • oto-san より:

      >名無しさん
      おそらく私の想像でしかありませんが、認定ディーラーで購入して、定期点検としてバイクを預ければそれでもうOKなのでは?くらいに思っています。
      「どこまでか」はさておき、きちんとしたディーラーが確認して、明らかな不備が確認されてないのであればそれで十分なのでは、と。
      基本、チェーンの交換や空気圧確認だけだったとしても、さらっ、とフレームにクラックが入ってないかを確認したり、持ち上げて落とした時に異音がしないかとか、基本的な確認はしてくれるんだろうな、と。

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