日本国内ではロードバイクのブームが去ったと言われて久しいです。
ロードバイク雑誌も縮小傾向ですしね。

オンライン含めたメディアにおいて、あまり語られることのない切り口が「本当に自分に合った製品なのか」という、デメリットに着目したレビュー記事だと思います。

どうしても提灯記事が多くなりがちなわけですが、海外の方がこの辺りの「少し疑問を投げかけてみるよ」という記事。

今回は、「エアロロードバイクは本当に必要なのか?」という記事を紹介したいと思います。








■ エアロロードバイクが合わない可能性について



1. コスト

まずはコスト面。
現在は業界全体でコストアップの傾向にあります。
ひと昔前は各社ハイエンドは「100万円」というのが一つの基準だったのですが、今では平気で150万円オーバーですからね。

そんな中にあって、各社ほぼ同グレードで比較した場合、クライミング用途の軽量モデルよりも、エアロロードの方が数万円から十数万円は価格が上となります。

加えて、問題は購入時のイニシャルコストだけではありません。




悲しいことに、ピンチになるのはバイクの購入だけでなく、エアロバイクのメンテナンスにも少々お金がかかる。例えば、チェーンやカセットを交換したり、新しいブレーキパッドに交換したりといった具合だ。これらの作業は、基本的な工具があれば誰でもできるようになる。

しかし、ブレーキのセッティングやブリーディング、電子ギアの問題診断、ポジション調整といった領域に入ると、高レベルの統合のおかげで頭痛の種が現実のものとなる。
 


最近のエアロロードバイクは、コックピットが一体型だったり、ケーブルは完全に内装型になっていたりします。
そうなると、なかなか素人ではメンテナンスが難しくなります。

しかも、今やディスクブレーキが主流になるわけで。
ポジション変更しようとしたり、ハンドルを交換しようとする度に、ブレーキホースを交換してブリーディングして、という一連のセットアップは、ちょっとメンテナンスをかじったレベルだとなかなかにハードルが高かったりします。

そこでショップにお願いするわけですが、そうなると都度都度メンテナンスコストも高くつくわけで。

コスト面でエアロロードバイクが不利になるのは、事実だと思います。
 



2. 快適性

これもよく言われることですが、エアロロードバイクは快適性はどうしても犠牲にならざるを得ません。



エアロバイクは驚くほど硬く作られている。その結果、ボトムブラケット・シェルが大きくなり、フレームはまったくゆとりがない。これらすべての要素が、かなりハードな乗り心地を生み出している。

(中略)

路面からのフィードバックが少ないほうがいいという人や、腰痛持ちの人は、エアロバイクは向いていないかもしれない。
 


ロードバイクにおける快適性をどこまで求めるかは、乗り方によっても大分変わってきます。
ポジションが固まって、ロードバイクにも長く乗れるようになってくれば、実はそこまで快適性に振ったバイクでなくても、あまり問題は感じなくなるものです。

とはいえ、ロングライドがメインの人であれば快適性は追求したくなるわけで。

私も過去にエアロロードバイクに何種類が試乗したことがありますが、お尻への衝撃はあまり気になりませんでしたが、ハンドルを通して手首や肩に伝わってくる衝撃は、エアロロードバイクでは「硬いなー」と毎度感じています。

エンデュランスロードでないと嫌!と言うつもりはありませんが、エアロロードが硬いな、と感じるのも事実だったりします。



3. ポジション

私もロードバイクを初めて数年は、「ポジションってそんなに大切なの?」と、その重要性を正しく理解できていませんでした。

ロードバイクは、ポジションが最適化されていれば、体の各部に発生する痛みを抑えることができますし、早く楽に走れるようになります。

分かりやすさでいうと、どうしても「アセンブルされているコンポーネントが105なのかアルテグラなのか」「付属のホイールは鉄下駄なのかそこそこの性能のものなのか」といった辺りに目が行きがちですが、真っ先に「そのバイクは自分のポジションに合うジオメトリになっているのか」を確認すべきなのです。




よく知られているように、空気抵抗の最大の割合を占めるのはライダーだ。そのため、現代の優れたエアロバイクは、ライダーができるだけきれいに空気を切り抜けることができるよう、より極端なポジションを特徴としています。これは、フロントエンドを低くし、より伸びやかで長いスタンスを採用することで可能になる。これには柔軟性と筋力が必要であり、また非常にダイレクトに感じられるステアリングになることもある。
 


どうしてもエアロロードバイクはスタックが低くなり、リーチも遠くなりがち。
私の場合は、ちょっとポジション的には「ちょっと辛そうだな」というバイクが多いです。 



4. 風の影響

これはあまり触れられることがないことも多いのですが、エアロロードバイクは風の「悪影響」を受けやすいです。

当然、走行中の前面からの空気抵抗は極小化するようになっているわけですが、横方向からの風にはとても弱いです。




私のように小柄で体重の軽いライダーには、1つだけ特有の問題がある。ディープセクション・ホイールが横風の影響を受けやすいのと同じように、エアロバイクのフラットで空気力学的に最適化されたチューブ形状も横風の影響を受ける。そして、エアロバイクは一般的にディープセクション・ホイールと組み合わされるため、かなり大雑把なセットアップになりかねない。

ディープホイールのエアロバイクに乗っていて、道路の向こう側に吹き飛ばされた回数は数え切れない。浅いホイールのエアロバイクでさえ!想定していなかったり、少し神経質なライダーだったりすると、かなり不安定な状況に陥る可能性があるからだ。
 


私も軽量級のライダーですので、この一節には激しく共感しました。





楽しいはずのライドが、ちっとも楽しくなくなるのが、強風。
セミエアロ、セミディープホイールですら恐怖を感じるのですから、エアロ&ディープなロードバイクを購入してしまうと、風の強い日にはライドに出かけられなくなりそうです。 



5. エアロロードバイクのメリット

記事の位置付けとして、ここまではエアロロードバイクのデメリットを並べてきたわけですが、当然エアロロードにもメリットはあります。


  1. とにかく見た目が格好良い
  2. 確実に速く走れる。エアロポジションで走れば、非エアロなバイクよりも時速2〜3マイルは速くなる
  3. フレームとホイールに響く、ヒューヒューという音とグルグル回る音が混ざったような独特な音がたまらない
  4. ダイレクトなハンドリング
  5. 高い応答性のあるダイレクトな乗り心地

ロードバイクって、所詮趣味なのだから、最後は自己満足に浸れるかがとっても重要。
そう考えると、「見た目が格好良い」かどうかって、ある意味最重要だったりするわけです。

私も、見た目だけで選ぶとするなら、エアロロードバイクを選んでしまう気がします。
文句なしに格好良いですよね。

記事は最後に以下のような形で締めくくっています。




エアロバイクを突き詰めると、妥協の産物だと私は思う。もしあなたが、よりコンフォータブルなバイクに見られる快適性を犠牲にすることを厭わず、そのようなマシンを走らせるコストを吸収することに満足し、横風をものともしない走りに自信があるのなら、そう、アグレッシブなエアロレースバイクを手に入れよう。

しかし、これらのスピードに最適化されたロケット船に付随する属性に確信が持てないのであれば、真実は避けて、もう少し自分のライディングスタイルに合ったものを選ぶのがベストだ。
 


そりゃそうですよね。



6. 最後に AI にエアロロードのデメリットを聞いてみた

せっかくですので、最後に AI (Bard)にも、エアロロードバイクのデメリットを聞いてみました。




エアロロードバイクは、空気抵抗を削減する設計が施されたロードバイクです。主に平坦な道での高速巡行を強みとしており、レースやタイムトライアルなどで人気があります。

メリット

  • 空気抵抗の削減により、高速巡行時のスピードアップが可能
  • 空気抵抗の削減により、パワーロスの低減が可能
  • 空力性能が高いため、風の抵抗を受けにくく、疲労の軽減につながる

デメリット

  • 空気抵抗の削減のために、フレームの形状が複雑になり、重量が増加する傾向がある
  • 空気抵抗の削減のために、フレームの剛性が高くなる傾向があり、乗り心地が硬くなることがある
  • 空気抵抗の削減のために、フレームの形状が特殊になるため、パーツの選択肢が限られることがある

エアロロードバイクは、空気抵抗の削減によるメリットが大きい一方で、重量増加や乗り心地の硬さなどのデメリットもあります。そのため、エアロロードバイクの購入を検討する際には、メリットとデメリットを十分に理解した上で、ご自身の用途や好みに合わせて選択することが大切です。

おすすめのユーザー

  • 平坦な道での高速巡行を重視するユーザー
  • レースやタイムトライアルに出場するユーザー
  • 空気抵抗の削減によるパフォーマンスアップを期待するユーザー

おすすめのシーン

  • 平坦な道でのロングライド
  • レースやタイムトライアル


エアロロードバイクは、空気抵抗の削減によるメリットを活かして、さまざまなシーンで活躍できるロードバイクです。
 


よくまとめられていますね。
ただ、今回紹介した記事にあるように「横風で吹っ飛ばされて怖い思いをする」みたいな「本当に乗った人でないと分からない点」については、まだまだ言及できていないようです。

今回は人間が描いた記事に軍配が上がりましたね。


 



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