■ パワーメーター導入の目的 〜TSS(トレーニングストレススコア)が知りたい〜



これは、コーガン方式によるFTP計測を頑なに拒絶するローディーによる、「パワーメーターなんて必要ないよね」と冷静な判断を下す週末ローディーに捧げる奮闘記である。




パワーメーターを導入すると、その日のライドやトレーニングの負荷を数値で表現してくれるようになります。
私がパワーメーターを導入したいなー、と思った動機の1つがTSS(トレーニングストレススコア)になります。

とにかく「数値化」が大好きな人間なものですから、「今日のライド」「今日頑張って来いだローラー」が、いったい自分にとってどれ位の負荷のものであったかを可視化してくれる、というのはとても魅力的だったのです。

いつもと同じコースを走っても、無風だったのか追い風が強かったのかで全く負荷は変わってくるわけですが、スピードや消費カロリー、心拍数の数字を見ても、その辺りは今ひとつ分かりにくいですから。










1. トレーニングストレススコアとは何か

以下、ガーミンのサイトからの抜粋になります。




トレーニングストレススコア®とは


トレーニングストレススコア® (TSS)とは、トレーニングにより身体にかかった負荷量を数値化したものです。

TSS®は標準化パワー® (NP)、強度係数® (IF)と走行時間によって計算されます。

TSS®を知ることで、体が回復するにはどれくらいの期間が必要かなどの目安を確認することができます。


TSS®のスコア基準:


150以下 – 次の日には回復します(低い)

150から300 – 次の日まで疲れが残りますが、翌々日には回復します(中)

300から450 – 二日後も疲れが残る可能性があります (高い)

450以上 – 回復には数日かかります (非常に高い)

トレーニングにより身体が受けた物理的なストレスを計算することにより、レースにおけるパフォーマンスの向上や練習方法の改善などの効果が見込めます。Garmin Connectのアクティビティ詳細ページにてTSS®が確認できます。統計欄の中にあるパワーの項目をご覧ください。


しかしここで問題が。
TSS算出に必要な「強度係数」は、自分のFTPと比べてどうだったのか、を表すものになりますので、大前提としてFTPを計測、記録しておく必要があるんですね。

ということで、パワーメーター導入後、まずはFTP計測を目指すことに。

2. まずはFTP値が必要

本来は1時間全力で漕ぎ続ければ良いわけですが、なかなか1時間もがくのは辛いです。

(1) コーガン方式にチャレンジするのが怖い

そこで有名な計測方法であるコーガン方式に目をつけました。

  • ウォーミングアップ(20分くらい)
  • 5分の全力走
  • レスト(10分くらい)
  • 20分のテスト計測

計測された20分の平均パワーに0.95を掛けた値がFTP値だそうで。

で、コーガン方式でやってみようかと思ったわけですが、なかなか計測ができていません。
それは何故か?

3本ローラーで全力でもがくなんて、
怖くてできないからです。

途中でバランス崩して、盛大にローラー台から飛び出していきそうな気がしてなりません・・・。
さすがに今ではアマゾンプライムで動画見ながらでもローラー台に乗れるようにはなりましたが、全力で漕ぐのはまだ怖いんですよね・・・。



(2) Garmin Edge のFTP計測機能を使ってみる

ちなみに、 Garmin Edge にはFTP計測機能があります。




FTPテスト:

・パワー計と心拍計を使用し、ウォームアップを行います。その後、15~20分の間に運動強度を3~4分ずつ徐々に上げていきます。

・上がった強度に対する心拍数に基づいて、FTP値を測定します。

・算出された値はEdge® にデータとして記録されます。記録されたFTP値を上回る値が再度記録された場合、新しい値に基づいてパワーゾーンが自動的に再計算されます。

・テストは勾配が一定の道路かインドアトレーナーでおこなってください。




物は試しと1度トライしてみました。
頑張ってペダルを回すと時々フラついたりして、こわごわ計測したわけですね。
で、結果はというと。

「計測に失敗しました」だそうです。

おい・・・。

記録が更新できませんでした、ではなく、計測そのものに失敗したそうで。
何がいけなかったんでしょ。

途中何回かフラつきながらも、頑張って漕ぎ続けて、挙句に計測失敗ですからやり切れません。

ただ、計測終了してからも、「うーん。今から2時間くらいのライドなら問題なく行けるかなー」という状態でしたので、短時間のうちにパワーを出し切るような走り方は私にはできそうにないな、というのが実感でした。

(3) 実際のライドから推測してみる

そうなると、もう割り切るしかありません。

実際のライドで走った時の平均パワーとか、20分間の最大パワーを使って仮置きしてみようかと思い立ちました。

で、数回ライドに出かけてみて、数値を振り返ってみます。


走行距離 平均パワー NP
87.6km 142W 133W
76.2km 146W 138W
112km 140W 134W
113.8km 126W 122W
111.4km 137W 131W


NP(Normarized Power)とは、平均パワーを走行中の色々な変動要因をもとに調整したもので、平均パワーよりも、走行中の強度や代謝コストを正確に反映してくれるものだそうです。その為、単純平均となっている平均パワーよりは、NPの方が大きめな数値になることが多いそうなのですが、私の場合ほぼ全てにおいて平均パワー > NPになってしまっています。

むー。
参考にならん。。


後付けで知ったことですが、Garmin Edgeのデータ測定間隔には「スマート」と「毎秒」があるそうで、「スマート」は適当にデータを間引いて、データ容量の側面から効率的に(=スマートに)計測してくれるそうです。
つまり、正確性としてはイマイチなわけですね。

もっと早く気づけよ、自分・・・。


仕方ありませんので平均パワーを使うと、ライド全体での平均は140Wくらいでしょうか。

PWRにすると、2.5 W/kg。


微妙・・・汗


とはいえ、数時間の平均パワーになるわけで、この値をそのまま使うのは正確ではないんですよね。

そこでピピン、と来ました。

(4) パワーゾーンから推測してみる

パワーゾーン、という考え方があります。
いったん今回の趣旨から、L5以上は割愛します。

L1 Active Recovery FTPの55%以下 疲労回復走(30〜90分)
L2 Endurance FTPの55〜75% 脂肪燃焼、持久力向上(1〜5時間)
L3 Tempo FTPの76〜90% 持久力向上(1〜3時間)
L4 FTP FTPの91〜105% ヒルクライム能力の向上(8〜30分)


今回ピックアップしたライドの記録ですが、3〜5時間程度になります。
ということは、パワーゾーントレーニングの考え方からすると、L2とL3の中間くらいでしょうか。

となると、私の推定パワーは、155W(90%)〜187W(75%)程度ということに。

PWRだと、2.8W/kg〜3.4W/kg。

FTPの話になると定番のこちらの記事に基づくと、私の脚力は「低脚〜並脚」になります。
私個人の希望的観測も含めると、「
なんか、それっぽい」気がする数字になります。

ざっくりとしたレンジを知りたいのであれば、こんなこじつけ計算方法もあるよねー、ということで悪しからず。


ほんと、FTP計測への道は険しいです。(つづく)


FTP計測への道 〜ちょっと頑張って漕いでみた〜(パワーメーター奮闘記 第二章) : 昔チャリダー今ローディー


 

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