三本ローラーとタイヤ空気圧の関係

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三本ローラーとタイヤ空気圧の関係を調べてみた

それはある日のこと。
三本ローラーに乗ったところ、やけにペダルが重く、サイコンを見てもなかなかスピードが上がりません。
疲れが溜まっているのかな、と思いながらも30分ほど漕いでギブアップ。

なんで今日はこんなにペダルが重かったんだろう、と考えながら自転車から降りたところで気づいたんですね。

タイヤの空気圧、低いかも、と。

時期は梅雨ということもあり、前の週末にライドに出かけられなかったことから、前回タイヤに空気を入れてから二週間近く経っていました。

現在私が使っているホイールはマビックのキシリウムエリートUST。
タイヤはイクシオンプロUSTということで、チューブレスレディーになります。
シーラントは入れていますが、どうしてもスローパンクから逃れることはできません。

以前調べたことがありますが、二週間も経てば放っておいても空気圧は2BARくらいは下がってしまいます。

実際にフロアポンプを持ってきて計測したところ、空気圧は4BAR。
低いですね。

また別のある日のこと。
この時も前週末にライドに出ていませんでしたので二週間以上は空気を補充していない状況で、加えて平日含めてそこそこローラー台に乗れていた時のこと。

ローラー台に乗って漕ぎ始めたところ、あるえない位ペダルが重い。
この時は「あ、空気抜けているかな」ということで前輪を覗いてみたところ、ありえないくらいタイヤがローラーに押されて凹んでいました。

自転車から降りて指で押してみると、余裕でべこべこ凹みます。
ロードバイクのタイヤでこれはないわ・・・、とフロアポンプで計測してみたところ、2.5BARでした・汗

ローラー台に乗る時のタイヤの空気圧って、確か「高めにした方が良い」というのを昔見た記憶がありましたので、調べてみたところ、さすがミノウラ さん。モッズローラーのマニュアルに記述がありました。

 

●タイヤの空気圧は1割高めに

3本ローラーにおいては、平坦な路面よりもはるかにキツい R であるローラードラムにより、同じ荷重でもタイヤがよ り強く凹まされることになります。このことにより負荷抵抗が生まれるわけですが、初心者にはそれすらキツい負荷と 感じられることがあります。 この抵抗を少しでも軽くするためにも、タイヤの空気圧は普段使っている指定圧よりも1割ほど高めにしておくことが 乗りやすさのコツです。 また空気圧が低いとローラードラム上を左右に動く際に「ギュルギュル」というゴムを押し付けて捻るような音になり ますので、それが聞こえたら空気圧が低いのだと思ってください。

ほほーう。
タイヤの空気圧が低いと負荷が高くなる、と明確に記述がありますね。
いつものことですが、無知は罪ですね。

普段ライドに出る時には必ずフロアポンプで空気を充填してから出かけていましたが、三本ローラーに乗る時には空気を入れてはいませんでした。

では、空気圧でどの程度変わるものだろうと、実際に調べてみることにしました。

ちなみに、空気圧については以前かなり試行錯誤したことがありました。

その結果、私は体重が軽めということもあり、ここ最近は前後輪ともに5BAR〜5.5BAR程度で走ることが多いです。
短めのライドで強度上げて、さくさく帰ってこようかな、という日が5.5BAR。
100km超のライドに出かける日には5BAR。
そんな使い分けをしています。

前置きが長くなりましたが、以下のように条件を揃えて計測してみました。

  • ケイデンスは80rpmで一定にする
  • 計測時間は3分。ケイデンスが80rpmになったところから計測開始
  • 今回は違いがわかり易くなるように、3BAR、4.5BAR、6BARで計測
  • 計測終了後、それぞれの平均パワーを比較

こちらが計測後。結果としては79rpmになりましたが、条件は綺麗に揃えることができました。

rol_pres-04

ケイデンスが一定ですので、当然速度も同じになりますし、走行距離も同じになります。

では、パワーはどうなったかというと。

rol_pres-01

まずは3BAR。

rol_pres-10

一定の負荷でペダル回しているつもりでも、時々強く踏んでしまっているようですね。

rol_pres-02

続いて4.5BAR。
1.5倍ですが、パワーはどうなったかというと。

rol_pres-11

3BAR対比 87%となりました。
空気圧を1.5BAR上げたら、負荷が 13%も減るってすごいですね・・・。

rol_pres-03

最後に6BAR。
最近はライドでも6BARまで上げることはあまりないですが。

rol_pres-12

4.5BAR対比でいくと、94%。
今回は6%しか負荷は減りませんでした。

空気圧と正比例して負荷が下がるというよりは、ある一定のラインを超えたらぐぐん、と負荷が上がっていそうですね。

面倒なもので3パターンで計測してしまいましたが、もう少し刻んで計測すれば良かった・・・。

それにしても、3BARと6BARでは、負荷が約22%も違うというのは驚きの結果になりました。
負荷をかけたトレーニングをしたいのであれば空気圧を低くして走るというのもアリなんですかね。

ただ、個人的には3BARで走ると「ぬかるみ」を走っているような感覚になるので、負荷が高くなることが嫌というよりは、その「もさっ」とした走りがあまり好きになれませんでした。

やはり普段乗っている5BARをベースに、ミノウラ さんのマニュアルを参考に三本ローラーだと5.5BAR〜6BARくらいで走るのが走っている時の気持ちは良さそうでした。

 

コメント

  1. たかにぃ より:

    700x25C程度のロードバイクの場合、2週間も無精すれば圧が抜けるの普通です。スローパンクは翌日には抜けるレベルのものを言います。
    サーキットなどの舗装の綺麗な路面の場合は圧高め、路面が荒れていると撥ねてトラクションロスしパワーが無駄になるので圧低めにしますが、0.1気圧単位での調整だとパンクしていなくとも1日でズレます。パワトレするなら走るたびに入れるのが基本です。

  2. おとーさん より:

    なるほど。スローパンクの定義としては、翌日に抜けるようなレベルのものを指すんですね。
    毎度のことながら勉強になります。
    この記事書いた後にも気になって確認してみたのですが、後輪はそこまでではないのですが、前輪に関しては2時間くらいローラー台に乗ると、翌日には1.4BARくらい抜けていました。フロアポンプのメーターなのでそこまで厳密な値ではないとは思いますが。
    何もせずに抜けたわけではなく、ローラーでぐいぐい押さえ付けられたことで空気が抜けたんだと思いますが、たかにぃさん仰る通り、ローラー台でパワートレーニングするなら、毎回空気入れないとダメ、ということを痛感しました。
    ほんと毎回学び、新しい気づきがありますね。

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