クロモリフレームに乗っているローディーとしては見逃せないニュースが飛び込んできました。
パナソニックから新型のクロモリフレームの登場です。

パナソニックPOSから新型クロモリフレームが発表(FRCD07)

先日パナソニック(Panasonic Order System = POS)から発表されたばかりの、新モデルについて語りたいと思います。
伝統のクロモリフレームに、現代の最新規格をフルに詰め込んだ新型ディスクロード「FRCD07」(2026年7月受注開始)が登場しました。
「クロモリの美しさは好きだけど、最新のコンポーネントやホイールも使いたい」というサイクリストにとって、まさにドンピシャな一台に仕上がっています。その詳細を、POSの歴史と伝統を踏まえながら紐解いていきましょう。
パナソニックのオーダーシステム(POS)とは
ロードバイク好きなら一度はその名を耳にしたことがある「POS(Panasonic Order System)」。その歴史の始まりは1987年にまで遡ります。
当時、海外製自転車の流入など国内メーカーを取り巻く環境が厳しくなる中、「みんなと同じじゃ嫌だ」「自分にぴったり合う一台を」というサイクリストの熱い想いに応える形でスタートしました。
POSの最大の強みは、以下の3つに集約されます。
-
職人による国内ハンドメイド: 大阪・柏原市の自社工房で、熟練の職人が1台ずつ丁寧にロウ接(フレームの溶接技術)を行っています。
-
ミリ単位のフィッティング: 独自のフィッティングスケールを用い、乗り手の体型や好みに合わせた最適なジオメトリー(フレームの寸法)を実現。
-
驚異的な短納期: カスタムオーダーでありながら、独自の生産管理システムにより約2週間という短納期で手元に届く仕組みを確立。
かつてはヨーロッパのプロレース(ツール・ド・フランスなど)でも輝かしい実績を残した、日本が世界に誇るハンドメイドブランド。それがPOSです。
私がケルビムで購入したフレームはコロナ渦の影響を受けたとはいえ納車まで14ヶ月かかりましたから、約2週間でフレームを組み上げてくれるというのは驚異的ですよね。

待望の新モデル「FRCD07」の特徴
今回発表された「FRCD07」は、伝統的なクロモリの造形美を維持しつつ、現代のロードバイクシーンで求められる走りの質を追求した「現代化クロモリ」の到達点とも言えるモデルです。
主要なスペックと特徴を確認していきましょう
オリジナル「ワンポイントファイブ(1.5インチ)ヘッドラグ」

市場でも希少となったラグ(継ぎ手)構造を採用しながら、ヘッドパイプを大径化。1.5インチ径のテーパードコラム(フロントフォークの軸)に対応しました。これにより、クロモリのクラシカルな外観を崩すことなく、現代のディスクロードに不可欠な「高いフロント剛性」を手に入れています。
カイセイ社製「ULTIMA(ウルティマ)」パイプの採用
フレームの心臓部には、国内生産で最高峰の品質を誇るカイセイのクロモリパイプ「ULTIMA」を使用。軽量でありながら高い強度と特有の“しなやかさ”を両立し、ペダルを踏み込んだ力を無駄なく推進力へと変える「極上のバネ感」を演出します。
最新コンポと親和性の高い足回り
従来のPOSがリムブレーキを主軸に置いていたのに対して、今回は最新のディスクブレーキ規格に合わせてきた点が最大のアピールポイントでしょうか。

コンパクトでスッキリした外観の「フラットマウント」ディスクブレーキ規格を採用。さらに前後12mmスルーアクスルに対応したオリジナルエンド(車輪の固定部)を新設計。シマノやSRAM、カンパニョーロなどの最新12速グループセットや最新カーボンホイールをストレスなくアセンブルできます。
製品概要
-
品番: FRCD07(フレームセット)
-
メーカー希望小売価格: 365,000円(税込)〜
-
参考質量: 2,066 g(550 mmサイズ)
従来のクロモリフレームとの違い
「見た目が細身のクロモリなら、これまでのモデルと何が違うの?」と思われるかもしれません。決定的な違いは「足回りの剛性と最新パーツへの適合性」です。
分かりやすく比較表にしてみました。
進化のポイント
従来のクロモリは、細身ゆえに「ディスクブレーキの強力な制動力」や「下り坂でのハイスピードなコーナリング」において、フロントフォークやヘッド周りの剛性不足(ヨレ)が課題になりがちでした。
私が乗っているクロモリフレームはまさにリムブレーキ、1インチヘッドセットという従来型のモデルになりますが、下り坂や高速走行中に一気にブレーキをかけると、カーボンフレームのバイクと比較するとフロントやホイール周りの剛性に若干の不足感を感じることがありました。
ディスクブレーキ化する場合には、剛性が足りないんだろうな、というのはよく分かりますが、FRCD07はこの辺りをしっかり手当てしてきたわけですね。
FRCD07は「1.5インチヘッド」と「カイセイ ULTIMA」の組み合わせにより、ディスクブレーキのパワーを余裕で受け止めるタフさを手に入れています。タイヤ幅も最大32mmまで対応。ロングライドでの快適性も抜かりありません。
今の時代に合った「一生物のロードバイク」になれるのか
カーボンロード全盛の現代において、あえてクロモリを選ぶ。 それは単なるノスタルジーではなく、「細身の美しさと、いつまでも乗っていたくなる上質な乗り味」という確固たる価値があるからです。
私自身、クロモリフレームを購入してからというもの、最新のカーボンフレームのバイクへの興味が一気に減衰しましたから。
そこに現代のディスクブレーキ規格と1.5インチの剛性感が組み合わさったFRCD07は、まさに「最新スペックで組める、一生物の相棒」。
最新の電動コンポに、ワイドリムのカーボンホイールを履かせて走ってみたいですねー。
今から発売が楽しみです。

コメント