先日もStrava vs Garmin の闘争について記事を書きましたが、思いの外あっという間に決着が着いたようで。
Stravaさん、何やってるんだか。

Stravaが訴訟を短期間で撤回
StravaがGarminに対して提起していた特許侵害訴訟を自主的に取り下げたことが話題となっています。
11月までの間に次の動きがあるだろうと業界内では次の動きを注視していた状況ではありますが、思いの外あっという間に動きがありました。
今週は体調を崩して少し寝込んでいたのですが、この週末に復調したところ、あまりに動きが早くて呆気に取られてしまいましたがな。。。
提訴からわずか21日後という極めて短期間での撤回って、何やってるの?
訴訟の概要
改めて訴訟の概要をば。
Stravaは当初、Garminが自社の「セグメント」や「ヒートマップ」機能に関連する特許を侵害していると主張し、該当機能を搭載するGarmin製品(ほぼすべての時計・サイクルコンピューター)を販売停止に追い込もうとしていました。
しかし提訴の直後からコミュニティ内では批判の声が噴出。多くのユーザーが「Garminとのパートナーシップを破壊する愚策」と指摘し、Stravaの評判は急速に悪化していた模様。
短期間での撤回の背景
Stravaが訴訟を撤回した公式な理由は明らかにされていませんが、業界メディアによれば「Garmin側が徹底抗戦の姿勢を崩さなかったこと」「IPO(株式公開)を控えたStravaがリスク回避を優先したこと」が要因とみられている模様。
Garmin内部の関係者によると、「Garminが本気で対抗すれば、Stravaの事業継続が難しくなるほどの打撃を与えられた」とも報じられており、Strava法務部が危険性を理解して撤退を決断した可能性が高そうです。
確かに、Garminが保有している特許件数は1000件以上とも言われており、抱える専門家の数、法廷闘争への防御体制は盤石なものでしょう。
対してStravaはIPOを目前に控えたスタートアップ企業で、経験も浅いですし、何より保有している特許件数はわずか20件程度。
真っ向勝負ではもともと勝ち目はなかったわけですね。
業界・ユーザーの反応
SNSや掲示板ではStravaへの失望の声が相次いでいます。「ユーザーやデバイスパートナーへの配慮を欠いた」「IPO前なのに自爆行為」といった批判が多く見られます。
一方で、一部では「Garminの閉鎖的なエコシステムも課題」として、業界全体のデータ共有姿勢を見直すべきだとする意見もあるようで。
私個人としても、プラットフォーマー対スタートアップという構図からすると、今後の業界動向を占う意味でももう少しStravaには踏ん張ってもらいたかったところではありますが。
今後の展開
今回の訴訟騒動で明らかになったのは、StravaがGarminや他のデバイスメーカーに大きく依存しているという現実でしょうか。
そりゃそうですよね。自分一人ではデータを蓄積することはできない一方で、データを取り上げてしまえばStravaには何も残りませんから。
今後Stravaは失われた信頼をどう取り戻すか、またAPIやデータ連携を巡る各社の関係がどう再構築されるかが注目されます。
穿った見方をすると、今回の出来事は「短気な法的対立がブランド価値に深刻なダメージを与える」という教訓を、Stravaが業界全体に示した良い事例でもありました。
StravaはIPOも控えているわけですが、来るべき初値に悪影響与えかねないと思うんですけどねー。
喧嘩を売った相手が悪かったわけですが、そんなこと、最初から分かってたんじゃないんですかね、Stravaさん・・・。
「何か」があると期待していたのですが、竹槍で無謀に突っ込んだだけだったようで、残念です。


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