AppleからVision Pro が発表されましたね。
私自身はスマホ、タブレット、PCと全てApple製品で統一していますが、なかなかすぐには手が出そうにはない製品ですね。
そんなVision Proですが、Zwiftが Apple Vision Pro を使った初期テストを計画しているそうです。
果たしてZwiftのバーチャルライド体験は、Vision Pro でどのように変わるのでしょうか?
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■ Apple Vision Pro はバーチャルライドに変革をもたらすのか
1. そもそも Vision Proとは何なのか
まずは Apple Vision Proについて。
その見た目や機能性から、ついつい「VRヘッドセット」と呼びがちなのですが、Appleは頑なにその呼称を避けています。
Apple はこの製品を「空間コンピュータ」と位置付けています。
Appleは本日、デジタルコンテンツを現実の世界とシームレスに融合しながら、実世界や周囲の人とのつながりを保つことができる革新的な空間コンピュータ、Apple Vision Proを発表しました。
Vision Proは、従来のディスプレイの枠を超えて広がるアプリのための無限のキャンバスを作り出し、ユーザーの目と手、声という、最も自然で直感的な操作方法によって、完全に3次元化されたユーザーインターフェイスを実現します。
世界初となる空間オペレーティングシステム、visionOSを搭載したVision Proにより、まるでデジタルコンテンツが自分のいる空間に物理的に存在しているかのように楽しむことが可能となります。
Appleらしい製品説明ですね。
機能性を説明するのではなく、顧客体験がどのように変わるのかに力点を置いた説明となっています。
そういった意味では、「デジタルコンテンツを現実の世界とシームレスに融合しながら、実世界や周囲の人とのつながりを保つことができる」という点については、Zwift が目指すサービスイメージとかなり重なる点がありますので、Zwift が Vision Pro を使った新しい体験がどのようになるかを確認しようとする姿勢は、とても理解できます。
Vision Pro は新しいvisionOSを搭載する一方で、iOSとiPadOSのアプリとも互換性があるということですから、細かな修正が必要になったとしても、基本的には Zwift で問題なく使えそうな気がしてしまいます。
現に、Zwift は以下記事の中で「アプリをvisionOSに最適化するための特別な開発はまだ行っていないが、互換性のオプトアウトも行っていないため、アプリは問題なく動作するはずだ」と述べているそうです。
2. Vision Pro でバーチャルライドは変わるのか?
Vision Pro がもしZwift にも対応してきたら、バーチャルライドはどのように変わるのでしょうか?
Vision Pro の本筋は目の前に映像を投影することではなく、目の前の空間にコンピュータをそのまま設置してしまう点にあります。
3本ローラーだと不安定で無理があるでしょうが、固定ローラーであればバイクを漕ぎながらPCを使った作業がそのまま実現できてしまうわけです。
PCで言うところのクリック動作は手のジェスチャー等で実現するようですので、そのままだとハンドルから手を離してしまうことになりますが、固定ローラーであれば問題はないでしょうし、それこそシマノやスラムにあるサテライトスイッチを対応させることができてしまえば、ローラーに乗りながらにして、快適に仕事ができてしまうわけです。
これってなかなかすごいかもしれません。
さすがに仕事をしながら「追い込む」ようなトレーニングをやりたいとは思いませんが、冬場のLSDなどにはぴったりですよね。
空間コンピュータと言いつつも、目の前にディスプレイを投影する点が最大の売りの一つであることに変わりはありません。
ローラー台に乗っていて、どんな姿勢になったとしても目の前に固定位置でディスプレイを投影するような使い方だってできますし、逆に視点を動かすことで360度、周囲の景色を楽しめるようにすることができれば、自宅にいながらにして自転車旅を満喫することだってできます。
ローラー台に連動して送風してくれる送風機(Wahoo KICKR HEADWINDとか)と合わせて使えば、かなーり現実に近いライド体験を実現してくれそうな気がします。
ただ、海外の掲示板を覗いていると時々あるコメントなのですが、「汗の問題どうするの?」という的確なツッコミがありますね。
強力な送風機で汗を吹き飛ばすことも可能でしょうが、そもそも現状のヘッドセット形態だと、目の周りはぴったり覆われてしまいそうですから、ヘッドセット内が汗で水没してしまいそうな気がします・・・。
少なくとも現時点においては、Apple はバーチャルライドをあまり意識していないように見えるのですが、Apple Watch でサイクルコンピューター相当の機能を実現してみたりしていますので、追々その辺りのキャッチアップがされるかもしれません。
(ヘッドセットを、顔に密着させない形状のバンドをオプションで提供するとか)
今はお値段(256GBストレージで 3,499ドル)からなかなか手が出せませんが。
Wahoo KICKR シリーズ一式揃えた上で Vision Pro を導入したら、90万円近くしそうですからね・汗
とはいえ、とても楽しみな未来が待っていそうで、これからの Vision Pro の先行きが楽しみでなりません。
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