少し前になりますが、SRAMが新しいシフターに関する特許を出願していました。
時代はウェアラブル、ということで。
そのまんまウェアラブルなシフター。
これは実現した面白いですねー。
■ SRAMの新しいウェアラブルシフター
1. 特徴
百聞は一見にしかず。
仕組みはこんな感じ。
グローブの生地に組み込まれた感圧抵抗器を使用し、高度にプログラム可能な方法でディレイラーの変速をワイヤレスで作動させるものとなっています。指をはじいたり、伸ばしたり、指先をグリップに押し当てたり、あるいは親指の先端を押し当てたりすることで、ディレイラーに変速を行うよう信号を送る仕組み。
実際に、どのようなアクションに対してどういった動作を割り当てる、といったところまで限定しているわけではなく、あくまでも特許段階になりますので、色々な指の動作でディレイラーに信号を飛ばす仕組み、という内容になっています。
現在はシフターでシフトチェンジを行うわけですが、ショルダーやトップ部分に手をついた状態でも、ドロップハンドルの手前を握り込んでいる時でも、どのようなハンドルポジションにあってもシフトチェンジができる仕組みになるわけです。
SRAMはワイヤレスのスイッチがラインナップされていますので、今でもかなり自由度の高いシフトチェンジが実現されていますが、ハンドルのどのポジションにあっても良い、極端なことを言えばハンドルを握っていなくてもシフトチェンジができる仕組み、というのはとても面白いですね。
2. 仕組み
実際のアクションとして想定されているものは、こんな感じ。
- 人差し指のフリック
- 親指と他の指のいずれかを、一定の力で一緒にタッチする。
- 5本の指のいずれかを、通常の動作範囲を超えて過度に伸展させる
- パッドではなく指先を圧縮する
- 上記の動作の組み合わせ
ここで一つ留意すべて点として、意図しないシフトチェンジを避けるため、シフトチェンジのトリガーとしてプログラムされた動作は、通常のライド時には行わないような動きでないといけない、という点です。
それはそうですよね。
ちょっと手が疲れたからぐぐっ、とにぎりんだり開いたりしただけで勝手にシフトチェンジされたらたまりませんから。
また、動作としては現在の eTap と基本的には同じ発想に立っている模様。
右手のアクチュエーターがリアディレイラーのシフトチェンジ(シフトアップ)、左手のアクチュエーターがリアディレイラーのシフトチェンジ(シフトダウン)を行い、両方のアクチュエーターを同時に作動させると、フロントディレイラーが現在のポジションとは別にシフトチェンジされるようです。
例えば人差し指と親指の先端を強めに押し付ける、といったアクションをトリガーにする場合、右手でやればリアのシフトアップ、左手でやればリアのシフトダウン、両手を同時にアクションさせればフロントがシフトアップ or シフトダウンする、という動きになるわけです。
個人的にはかなり面白い技術と感じてはいますが、課題があります。
この仕組みを組み込む為にはフルフィンガーグローブに組み込むのが自然なわけですが、夏場にフルフィンガーグローブをつける必要があったり、手の大きさには個人差があることから、手のサイズ毎にウェアラブルシフターのサイズバリエーションを用意する必要があったりするわけです。
それこそ、グローブだとライド後に洗濯する必要がありますが、シフターが組み込まれた状態で洗濯できるのだろうか?とか。
実際に商品化にこぎつけるには、もう一段のブレイクスルーが必要になりそうですが、アイディアとしてはとても面白いですね。
コメント
世の中には核廃絶を言っただけでノーベル平和賞をもらった大統領が居ますが
スティーブジョブズのように言うだけではなく実現させることで世の中を一変
させてしまうのですから青色ダイオードもそうですが貢献度は計り知れません。
アイデアだけなら私にもありますがマニュアル操作が楽しいのにオートマ?と
いう時代から今や自動運転の時代ですからサイコンやパワーメーターと連動し
自動的に変速してくれる装置・・・もうここまでを目指すべきかもしれません。
>老爺さん
オートマ化ですか。
今や自動車もオートマが当たり前になりましたね。
私が免許を取得した時代は、何となく「男は黙ってマニュアル」みたいな雰囲気でしたけど、免許取得してからMT車なんて一切乗っていませんからね。
シフトチェンジの楽しみがなくなるなんて!と言いながらも、実現されてしまうと意外と皆それに順応してしまったり?
奥歯を期待したのに!
>だっくさん
お、奥歯。。。画期的ですが、食べながら走るととんでもないことになりそうですね^_^