キシリウムエリートUSTからのホイールアップグレードを考える(カーボンホイール編)

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そろそろ新しいホイールが欲しい(アルミにすべきかカーボンにすべきか)

そろそろ新しいホイールが欲しいな、ということで前回はアルミホイールに関する煩悩をつらつらと書き連ねました。
ホイールに関して、そもそも論で悩んでいるのが「アルミホイールにするか、カーボンホイールにするか」だったりします。

もし今ディスクブレーキのバイクを保有していたら、迷わずカーボンホイールを選択していたと思います。
ただ、私のバイクはリムブレーキモデル。

カーボンホイールで一番気にしているのは、リムの熱問題だったりします。

カーボンはその特性上、ブレーキを長時間当て効きさせてしまうと放熱が間に合わずに、リムが変形してしまうリスクを抱えています。

crush

こちらはAlto社が行った熱変形に関するテストにおける「こうなるぜ」という試験結果。
私のような小心者はこの写真を見てびびりまくり。

ただ、こちらのテスト結果や、テスト結果に関する各社からの反論を見ると、こちらは「かなーーーーり」偏った実験だったんだろうな、というのが分かりますので、そこまで過剰に反応する必要はないのですが。

その辺りに興味のある方は「alto カーボン 実験」というキーワードで検索かけて頂ければ経緯が日本語で詳しくまとめられたサイトにたどり着くかと思います。

しかも、こちらの実験は2017年ですので、その後各社カーボンホイール も進化していそうですし。

とりあえずカーボンホイール だったらどれにしようかな、と煩悩を膨らましてみました。

1. 新しいホイールに望む条件とは(おさらい)

前回の記事でも書きましたが、おさらいしてみますと、私が新ホイールに望むことはこちらとなります。

  1. より軽量になると嬉しい(ホイールの軽量化)
  2. より高いリムハイトを試してみたい(セミディープホイール)
  3. チューブレスに対応しているホイールが良い
  4. そこまで高価なものには手が出ない

ポイントはやはり、「軽量化」と「セミディープ」でしょうか。
この二つの条件が出てくると、どうしてもカーボンホイールを候補に入れざるをえなくなってくるわけで。

その反面、「そこまで高いと厳しい」という条件も加わってくると、ぐぐぐっ、と選択肢は狭くなってしまうのですが。

2. キシリウムエリートUSTからアップグレードするホイールの選択肢(カーボンホイール)

それでは、こちらもまた独断と偏見で選んでみることにします。
ただ、どうしても「お値段」と「世間(日本?)一般での評価」から選択肢を絞り込むと、カンパニョーロ、マビック、フルクラムというメジャー所になってしまうので面白みはないのですが・・・汗

ZIPPやライトウェイトを選ぶだけの財力はありませんし、イーストンやSACRA といったメーカーよりも、最初は無難な選択をしたいな、と考えてしまうと大体こんな結論になってしまうんでしょうね。

(1) マビック コスミックプロカーボンUST

cospro_ust

今回の希望条件からすると、「重量」を除けば全てクリアしている有力候補。
現在キシリウムエリートUSTを愛用しているわけですが、ハブもFTS-Lと同じですのでメンテナンス上の不安もありません。
スポークも同じスチール製となりますので、純粋にリムがアルミからカーボンセミディープに変更される形となります。

比較項目 キシリウムエリートUST コスミックプロカーボンUST
重量(前後セット) 1520g 1650g
リム重量 405g〜430g 405g 〜450g??
リム内幅 17mm 19mm
リムハイト 22mm / 25mm 40mm
スポーク スチール スチール

マビックはリム重量は公式に発表はしていないようですが、リム単体売りをしている「CXP プロ カーボン UST」がリムハイト40mmで重量450gとなっています。あとはちょろちょろ色々な人のブログを徘徊すると、405g、なんて記載もあったりしますので、おおよそこの間のどこかなんでしょうね。

ホイール全体の重量でいうとキシリウムエリートUSTより130gアップとそれなりに重くなってしまいますが、リム重量だけを切り出すと、実は20〜30gアップくらいでしょうかね。

リムの内幅が17mmから19mmにアップしますので、走りの安定性はアップしそうな雰囲気です。

そう考えると、ぜんぜんアリな気がします。

(2) フルクラム WIND40C

wind40c

もともとはレーシングクアトロカーボンだったものが、昨年WIND40とブランドが変更されました。
ショップの記事などを読むと、中身は一緒、みたいな書き方をされていますが、微妙な変更は入っていても分かりませんね。

最近は発売直後に比べると、お値段も徐々に落ち着いてきたようです。

比較項目 キシリウムエリートUST WIND40C
重量(前後セット) 1520g 1550g
リム重量 405g〜430g 435g?
リム内幅 17mm 17mm
リムハイト 22mm / 25mm 40mm
スポーク スチール ステンレス

リム重量に関しては、あれこれ調べてみると435gという記載が見つかりました。ホイール全体の重量、リムの重量、そこまでキシリウムエリートUSTとは変わらない感じでしょうか。

レーシングクアトロカーボンが定番として人気だったのもよく分かりますね。

ただ、鉄下駄からの変更だと感動するけど、ハイエンドアルミリムからの変更だと今ひとつ感動を味わえない、みたいな意見もあり悩ましいところです。

また、今回の私の評価基準からすると、チューブレス対応になっていないのもマイナスポイント。
WIND40cにはディスクブレーキモデルもあるのですが、そちらだと2-way fitということでチューブレス対応なんですよね・・・。
そんなところで差別しなくても良いじゃないですか・・・。

wiggleのような海外通販を利用すると、10万円ちょいで購入できるのは嬉しいですね。

(3) カンパニョーロ ボーラワン35

 

boraone

泣く子も黙るボーラワン。
色々なブログなど読ませて頂くと、ボーラワンのことを悪く言っている人って、大体はボーラウルトラを買った人のような気がします。
それ以外はとにかく高評価の嵐。

とにかくホイールが軽量ですので、山も登れるし、平坦での巡行維持も楽になる。良いことばかりだそうで。
ちなみにリム重量については420g、という記載が転がっていました。あくまでも推測値っぽいですが。

比較項目 キシリウムエリートUST ボーラワン35
重量(前後セット) 1520g 1407g
リム重量 405g〜430g 420g?
リム内幅 17mm ?
リムハイト 22mm / 25mm 35mm
スポーク スチール ステンレス

人気のホイールだけあって、他に比べると海外通販使っても10万円後半に突入してしまうのと、チューブレス対応になっていないのが悩ましいところ。
ちなみにリム幅については24.2mmという公表値がありますが、内幅についての記載が見つけられませんでした。BORA WTOがリム幅26.5mmで内幅が19mmなので、ボーラワンは17mmなんでしょうね、きっと。

で、私の評価基準からすると、少しお値段がお高めな点と、チューブレス対応になっていないのが残念なところ。
チューブレス対応はBORA WTOに任せて、ボーラワンシリーズはこのままチューブレスには対応しない方針なんですかね。

(4) カンパニョーロ ボーラ WTO33 / WTO45

 

wto33

まだ発売から日も浅く、正直今回は予算的に手は出ませんが、予算を除けばどストライクなのがBORA WTOです。

ただ、リムハイトが33mmと45mmだそうで、個人的には間をとって40mmが欲しかったです・・・。
そちらはフルクラムのWIND40にお任せ、なんですかね。

比較項目 キシリウムエリートUST BORA WTO 33 / 45
重量(前後セット) 1520g 1395g / 1496g
リム重量 405g〜430g ? / 450〜470g ??
リム内幅 17mm 19mm
リムハイト 22mm / 25mm 33mm / 45mm
スポーク スチール ステンレス

リム重量に関しては、BORA WTO45については450〜470gかも、という推測値が転がっていますね。
45mmというリムハイトもありますが、チューブレス対応ということもあり、実はそこまで軽くはないのでしょうか。
WTO33のリム重量がどこまで軽量になっているのか、とても興味があるところですが。

あと数年経って、お値段が落ち着いてきた頃、私のバイクもディスクブレーキ車になっていたらBOTA WTOに手を出そうかな、ということで今回は選外ですかね。

物欲の赴くままに書き連ねてきましたが、今のところはシャマルウルトラ2-way fit でアルミのハイエンドを体験するか、コスミックプロカーボンUST、もしくはWIND 40Cでカーボンクリンチャーの世界を覗くか、といったところで頭の中がぐるぐる回っております。

この悩んでいる時間が楽しいんですよね。

コメント

  1. だいすけ より:

    これは宣伝記事ですか?
    ホイールなんて見た目で決めればいいと思いますよ。100グラムの差がわかるような感覚を持ってる人なんて極わずかです
    高価な新しいホイールを買って調子が良いのは、履いていた古いホイールが回らなくなってたなんて事のほうが影響大ですね

  2. けーぞー より:

    フルクラムはWIND40のリムブレーキとディスクブレーキとで差別してる訳ではないと思いますよ
    リムブレーキでカーボンチューブレスをラインナップしてない所を鑑みるに技術的に作れないのではと思います
    BORA WTO等を見る限りある程度リム幅がワイドでないとカーボンチューブレスが出来ないのかもしれません

  3. おとーさん より:

    >だいすけさん
    おっと、見た目重視派なんですね。
    それも一つの考え方ですよね。良いと思います。

  4. おとーさん より:

    >けーぞーさん
    確かに。。。
    リムの構造として、ブレーキ面、チューブレス 化と2つの要素が絡み合うわけですよね。ディスクブレーキだと、前者の要素を無視できるわけで。なるほど。
    カンパが長らく2-way fitでチューブレス 対応してきたことを考えると、フルクラムは何でやらないの?と思うわけですが、技術なのか、コストなのか、何か企業側の言い分はあるのでしょうね。デザインはカンパよりもフルクラムが好きですし、リムハイトも40mmとバランス良さそうなので、頑張って欲しいところですが。

  5. だいすけ より:

    >>3
    高いお金を出して買うのであれば予算内で最高の物を手に入れたいですよね!
    しかし、スペックを見ても重量もホイール全体の重量しか無い、まあ重量配分、スポークのテンションなど知ってもその良し悪しもわからないですが…
    風洞実験でもメーカーが独自で実験をした結果しかないので全くあてにならないですよね、時速48kmで何ワットとか言われても、そんなスピードで巡航できないし、組み合わせるタイヤによってガラリと変わるし…
    最近はエアロパーツをつけると何ワット節約!みたいなのが流行ってますが、人間が乗って漕いでる最中に計測してませんよね?!人間が受けている風の抵抗の方が相当なパーセンテージです
    ラジコンの自転車なら変わるかも!
    それを鑑みてパーツは全て見た目で決めています!あとは自分のパワーをつける!

  6. おとーさん より:

    >だいすけさん
    もう、核心ズバズバ行きますね(^ ^)
    「8ワット削減!」とか、正直体感では分からないですもんね。。
    にも関わらず、宣伝文句に踊らされるんですから、悲しいもので。。。
    その意味では、「見た目で惚れた」物なら「まー良いよね!」と開き直れるわけで、ほんと見た目って重要です。

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