そろそろ新しいホイールが欲しい(やっぱりアルミリム?)
ロードバイクを購入して一年経過した頃に現在履いているキシリウムエリートUSTを購入しました。
マビックがチューブレスレディータイヤに対応した「ロードUST」を高らかに宣言したのが2017年。
一番最初にラインナップされたのがキシリウムエリートUSTとキシリウムプロUSTでした。
今から思うとよくぞ踏み切ったなとは思うのですが、新し物好きな人間として、発売年にいきなり初チューブレスレディーホイールを導入したわけですが、今に至るもその判断は「ぐっじょぶ」だったと思います。
それから早2年半近く経過し、今でも特に不満もなく愛用しているのですが、「他のホイールも使ってみたいな」という好奇心がむくむく湧き上がってきており、そろそろ新しいホイール買ってみようかな、なんて思い始めました。
1. 新しいホイールに望む条件とは
現在愛用しているキシリウムエリートUSTのスペックはざっとこんなところです。
重量(前後セット) | 1520g |
リム重量 | 405g〜430g |
リム内幅 | 17mm |
リムハイト | 22mm(フロント)、25mm(リア) |
スポーク | スチール |
キシリウムエリートUSTが発売された時の公称値では、ホイールは前後セットで1490gだったんですけどね。
その1年後の2018年モデルでは1520gに変わっていました。
1年でいきなり仕様変更が発生したとは思えないのですが、何でしょうね。
こちらのキシリウムエリートUSTを基準としつつ、新しいホイールに何を求めるのか整理してみました。ちなみにリム重量はあちらこちらを散策して「多分この重量らしい」という値を入れていますが諸説紛々ですね・・・。違っている可能性もあるということで軽く読み流して下さい。
(1) より軽量になると嬉しい(ホイールの軽量化)
私はド平凡な脚力(むしろ貧脚)です。
私の住む地域は、どうしてもロングライドに出ると坂が多く登場しがちですので、ホイールは少しでも軽量だと嬉しいです。
厳密に言うと、「リム重量」がより軽いホイールだと嬉しいです。
(2) より高いリムハイトを試してみたい(セミディープホイール)
ここ半年はロードバイクの試乗会を見つけては出かけていました。
その中で痛感したこととして、「ディープホイールは楽しい」ということ。
私の脚力では平坦で時速40kmも出せば満足ですので、そこまでディープホイールの恩恵はありません。
但し、これが向かい風になると話は別。
向かい風の中を走った時に「ディープホイール、すっげー」と痛感したわけです。
ホログラムKNOT64なんて、そりゃもう感激でした。
レイノルズAR58も、ぐんぐん上がるスピードにびっくりでした。
ではリムハイト50mmオーバーを買うのか?と言われると、それはまだまだ当分先のことでしょうね。
すでに何本かホイールを持っていて、「平坦専用」として一本追加するのであれば幸せになれる気がしますが、オールラウンド用にはなりませんので。
現在履いているホイールとの差別化という意味では、35mm〜40mm程度のセミディープホイールが楽しめそうだな、と考えています。
(3) チューブレスに対応しているホイールが良い
マビックのUSTホイール(チューブレスレディータイヤ)にすっかり洗脳されてしまい、その快適性にどっぷつ浸かってしまいましたので、できればチューブレス対応のホイールが欲しいところです。
ひと昔前だと、チューブレスタイヤの装着、ビード上げが「苦行」になるホイール、タイヤが多かったようですが、ここ最近、チューブレスレディーを意識して、タイヤの装着性が高く、ビードの上がり易さを意識したタイヤが増えてきたようですので、モノさえ選べばマビックのUSTに過剰にこだわらなくても良いかな、なんて思い始めました。
とはいえ、マビックのUSTだと余計なこと考えないで済むので、一番楽ちんなんですけどね。
(4) そこまで高価なものには手が出ない
現在は、ディスブレーキのロードバイク購入に向けてこつこつ500円貯金を続けている状況だったりしますので、今の時点で20万円オーバーのホイールにはなかなか手が出せません。
海外通販の活用なども考慮に入れつつ、できれば10万円ちょいで購入できるホイールに留めておきたいところ。
2. キシリウムエリートUSTからアップグレードするホイールの選択肢(アルミホイール)
ということで、ここからは完全に独断と偏見により、キシリウムエリートUSTからアップグレード(もしくは買い増し)をするホイールを幾つかピックアップしてみたいと思います。
今回はまずはアルミホイール(厳密にはリムがアルミのもの)をピックアップしてみました。
(1) マビック キシリウムプロUST
まずはキシリウムエリートUSTからそのまま「ワングレードアップ」を図った場合ですね。キシリウムエリートの一つ上、キシリウムプロUSTとなります。
比較項目 | キシリウムエリートUST | キシリウムプロUST |
重量(前後セット) | 1520g | 1410g |
リム重量 | 405g〜430g | 同左 |
リム内幅 | 17mm | 同左 |
リムハイト | 22mm / 25mm | 同左 |
スポーク | スチール | アルミ |
キシリウムエリートUSTとキシリウムプロUSTの違いは3点、(1) ハブ機構、(2) スポーク素材、(3) フロントハブ フランジ幅の広さ、となります。
(1) ハブ機構の違い
キシリウムプロUSTはインスタントドライブ360を採用しています。ラチェットが引っかかるノッチ数がキシリウムエリートUSTが24なのに対して、キシリウムプロUSTガ40と多くなりますので、ペダルを踏み込んだ時の反応がクイックになります。パワーロスが少なくなる一方で、調子に乗ると足への負担が大きくなるらしいです。
(2) スポーク素材の違い
キシリウムプロUSTはアルミスポークとなり、キシリウムエリートUSTのステンレススポークよりも太くて硬い素材だそうで、より剛性が高くなるそうです。他方、キシリウムエリートUSTは「よりしなやかな」乗り味になるそうですので、一般的にはロングライドにはキシリウムエリートUSTの方が向いているらしいです。
(3) フロントハブ フランジ幅の違い
キシリウムエリートUSTのフランジ幅が69.1mmに対して、キシリウムプロUSTは88.1mm。フランジ幅が広がると、横剛性が高くなり、安定性と俊敏性がアップするようです。
特にスタンディングでぐいぐい漕ぐような時にメリットがありそうですね。一方、キシリウムエリート うSTは、よりしなやかな乗り味になるそうです。
この2モデル、リムは全く同じものとなります。ハブやスポークを変えることで、剛性を高め、よりレーシーな乗り味にしたのがキシリウムプロになるわけですね。
ま、普通に考えるとロングライド主体な私のような週末ローディーにはキシリウムエリートUSTで良いわけですが、なんとなく「インスタントドライブ360ってどんななんだろう」とか「アルミスポークだとどうなるんだろう」という好奇心はあります。
ただ、今回の選択基準に照らすと、リムハイトも変わらないですし、リム重量も変わりませんので、あまり「面白み」はないかもです。
(2) マビックコスミックプロカーボン(non-UST)
お次に気になっているのがコスミックプロカーボン。現在のUSTモデルのなる前のクリンチャーモデルです。
比較項目 | キシリウムエリートUST | コスミックプロカーボン |
重量(前後セット) | 1520g | 1690g |
リム重量 | 405g〜430g | 不明 |
リム内幅 | 17mm | 17mm |
リムハイト | 22mm / 25mm | 45mm |
スポーク | スチール | スチール |
流通在庫限りとなりますが、リムはアルミですがカーボンのフードを被せたモデルとなります。現在はUSTモデルとなり、かつリム面もカーボンとなり、フルカーボンのホイールとなっていますので、カーボンクリンチャーが進化する過程での「徒花」的な存在ですね。
あくまでも「被せ物」になりますので、スポークが被せ物のカーボンを突き抜けてアルミリムに固定されている独特な形状。
カーボンの被せ物に穴を空けてスポークが貫通しており、ニップルはリムの中に隠れているという変化球っぷりがすごいですが、ロングライドに出かけると、1日に一人は見かけるといっても言い過ぎではないほどよく見かけます。
今日も前輪のみコスミックプロカーボンというバイクを見かけました。
やるなら前後逆のような気もしますが・・・。
現在のキシリウムエリートUSTとの比較はこんなところでしょうか。
- おそらく、リムは重くなる
- リム引いとはぐぐん、とアップ。ただ正直45mmでなく、その手前の40mm程度でも良いのですが
- ハブはインスタントドライブ360。「かかり」が良くなり、反応性が向上しそう
国内市場だとあまり見かけなくなっていますし、今ならコスミックプロカーボンUSTを選択するのが妥当なはずなのですが、悩ましいメリットもあったりします。
- 一部海外通販でアンダー10万円で入手できるコスパの良さ
- リム幅が17Cで、かつリム面もアルミとなる為、その日のライドコースに応じてキシリウムエリートUSTとの使い分けがし易い
コスパの良さもあるのですが、特に後者のメリットが捨てがたいです。
今日は都民の森に行くぞー、みたいな日はキシリウムエリートUSTの方が良さそうですから。
当初の評価軸からすると、お値段は許容範囲、リムハイトアップなのですが、リム重量はそこそこ重くなりそうなのと、何よりもチューブレス対応ではない点が残念です。
(3) カンパニョーロ バレットウルトラ50 CULT
アルミリムでがつん、とリムハイトを上げるのであれば、最右翼になるのはバレットウルトラ50でしょうか。
こちらもコスミックプロカーボン同様、リム面はアルミですがカーボンとのミックスホイールとなります。
ハブがCULTベアリングのものになると、ホイール重量自体はそこそこ軽量になっています。キシリウムエリートUSTと70g差。すごいですね。
比較項目 | キシリウムエリートUST | バレットウルトラ50CULT |
重量(前後セット) | 1520g | 1590g |
リム重量 | 405g〜430g | 480〜500g(推測値) |
リム内幅 | 17mm | 15.5mm |
リムハイト | 22mm / 25mm | 50mm |
スポーク | スチール | スチール |
ただ、こちらはどこまで信頼できる情報かはさておき、リム重量はそれなりに重いようでして、480〜500gくらいあるのでは、とのことです。
さすがに、1本あたりで80g近くの違いともなると、重さを感じてしまいそうです。
ただ、ここで気になる点が。
ホイールの鉄下駄からのアップグレードでよくある「最低でもZONDA」というセリフですが、リム幅がC15だった頃のリム重量が460g、リム幅がC17とワイドリム対応となった現行モデルではリム重量は480gくらいあるのでは、と言われています。
そうなると、実はゾンダとバレットウルトラ50CULTって、リム重量自体はあまり変わらないのでは?という。
そうやって考えると、「バレットウルトラ50CULTもアリかも?」なんて思ってしまうわけで、何と比べるか、で評価は大きく変わってしまいますよね。
(4) カンパニョーロ シャマルウルトラ 2-way fit
はい。
アルミホイールの最高峰ですね。
シャマルウルトラ/シャマルミレのことを悪く言っている人はあまりいなさそうです。
剛性はありつつも足に優しく、巡行性能が高いそうです。
特に雑誌のインプレ記事などを読むと、巡行性能に関してはボーラワンだったりコスミックプロカーボンだったりのセミディープホイールに勝るとも劣らない評価となっていることも多く、かなり魅力的だったりします。
比較項目 | キシリウムエリートUST | シャマルウルトラ 2-way fit |
重量(前後セット) | 1520g | 1505g |
リム重量 | 405g〜430g | 400g程度? |
リム内幅 | 17mm | 17mm |
リムハイト | 22mm / 25mm | 26mm / 30mm |
スポーク | スチール | アルミ |
シャマルウルトラには2種類ありまして、チューブレスレディー対応の「2-way fit」と、通常のクリンチャーモデルのみに対応するモデル。
ブレーキ面に特殊加工を施したブラックリムのシャマルミレには残念ながら 2-way fitはないんですね。
シャマルミレが 2-way fit対応でチューブレス対応となっていたらすぐに飛びついていたかもしれません。
あの真っ黒なリム面は、見た目の破壊力がハンパないんですよね。
実は、当初立てた評価軸を全てクリアしているのはシャマルウルトラ 2-way fitのみなんですよね。
- わずかではあるものの、リムハイトはアップ(とてもディープ / セミディープと呼べる高さではありませんが・・・)
- リム重量も、おそらく軽くなっていそう(公称値がないので何とも言えませんが)
- 予算的にも許容範囲
- 2-way fitならチューブレス対応も可能
色々なブログのインプレ記事を読み漁りましたが、まー絶賛の嵐ですよね。
見ていて欲しくなります。
ただ、鉄下駄からのアップグレードなら迷うことはなさそうですが、キシリウムエリートUSTからのアップグレードだと、全ての項目が「少しずつ」向上していることになりますので、値段ほどの満足感が味わえるかは微妙なところ。
ほんと悩ましいです。
ということで、次回はカーボンホイールについても調べてみようと思います。
コメント
シャマルのリムは、そんなに軽くないですよ。
ナローリム時代のシャマル2wayfitでリヤリムが実測460くらいでした。現行のワイドリムではもっと重たいはずです。リヤリムで490くらいじゃないですかねぇ?カンパはスポーク数が少ないからか、そのぶんリムは重めですね。剛性確保のためかな~?
鈍感なワタクシの場合、キシエリ(クリンチャーモデル)⇒シャマルミレに変えたときは「そんなに変わったか?」という感じでした。
なお、その逆を試すと「やっぱ違うな!」となりました。
シャマルミレにしたのはG3組がカッコよく、且つ黒リムにしたかったからです(;´∀`)
キシエリ⇒キシプロってのも考えはしましたが、どうせなら違うメーカー使ってみたいですし?でもヒルクラを考えるならリム重量も大きな要素かと。
あとは人によると思いますが、私はブレーキシュー付け替えるのが面倒なので、アルミ、PEO、カーボンで完全に各車体専用ホイールになってます。
横から失礼します。
リム重量、候補に入れたハイエンドホイール達とキシエリ、ほぼ同列かと思います。
チューブレスじゃない時点で、キシエリを上回れるのはキシリウムプロのみかと…
それも、リム重量は同じですので、軽くなった感はないけど、なんか進む、、、でも疲れやすくなったかも?
上記、試乗にての感想
ここでミドルクラスのセミディープチューブレスカーボンに移行、、、(レイノルズアサルト)
ニップルホールのお陰でちょくちょくチューブレス運用破綻、リム形状のお陰でほとんどのタイヤで、ビードが上がらない、出先でビード落とせない、スポーク組みのお陰でかかり良し、進む、硬めホイールでした。
最終的にボーラWTOに落ち着きました。
セミディープ、ニップルホール無しチューブレスの楽さよ(笑)
平坦メインの移動最強、登坂ツラくは無いけどきつい
最近33ミリ出たので、登坂もイける
問題、高い…
上記のこれまでの経験から、ワタクシだったら
ディスクロード貯金に回して、その後、ディスクロード用にカンパかフルクラムのセミディープチューブレス対応カーボンホイールを買います。
リムブレーキ車は登坂ロングスペシャル
ディスクロードは平坦メイン
として乗ります。
幸いにも今は
かかりの良い財布に優しめフルクラムのWIND40dか
乗り心地寄りのカンパWTOがあります
値段の差は、乗り心地とカッコ良さのG3組みのボーラというネームバリューに払うと割り切れれば、どちらも良い買い物になるかと。
ディスクは先っぽが硬いので、WTOの方がいいかもしれません。
色々知りたい味見したいと思う気持ちと物欲に正直に生きてきた、この1年ちょっとで、感じた事です。
そんな自分は、リムブレーキ車でWTO運用の、キシエリは予備下駄扱いです。
あとは、新しくリムブレーキのフレーム買うか
ディスクロードちょっと欲しいかも~で悩んでます。(笑)
>キシエリUST手放した人さん
ほほーう。シャマル、軽くないんですね・・・。何とも参考になる情報感謝です!!
シャマルは巡行維持が楽とかよく聞きますが、リム重量分、巡行が楽になるんですかね。
これは悩ましいです。
>nightmareさん
実体験に勝るものはありませんので、とっっっても参考になります。
それこそ、シャマルとキシリウムエリート両方使ってます、という話がなかなか見つけられませんでしたので有難いです。
シャマルミレは、あのリムの色だけでも価値がありますよね・・・。わかります。
各社専用でホイール分けているとは、羨ましい限りです。
>しょうさん
WTO、羨ましいです・・・。実はWTO33が一番気になっているのですが、まだまだお高くて手が出ません・泣
見事に私の移ろう気持ちを代弁して頂いた気がしますが、我慢できるならディスク車に向けて貯金ですよね。それはよーーーく分かってます・笑
いろいろ頂いたご意見参考にさせて頂くと、どうせ変えるならセミディープにしないと、かもですねー。
何とも悩ましい限りです。