130年超の歴史を誇るRaleigh(ラレー)が存続の危機に

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クロモリフレームの歴史的なブランドが存続の危機に。。。

英国Raleighが存続の危機に(親会社Accell Groupが経営破綻)

英国が誇る老舗自転車ブランドRaleigh(ラレー)が、大きな岐路に立たされています。親会社であるオランダの自転車大手Accell Group(アクセル・グループ)が資金繰りに行き詰まり、現地裁判所に支払停止手続(法的整理手続)を申請したためです。

ちょっとショックですねー。

Raleigh(ラレー)とは

Raleigh(ラレー)は、1887年にイギリス・ノッティンガムのラレー・ストリートで誕生した、世界屈指の歴史を持つ自転車ブランドです。

スチールフレーム時代から高品質な自転車を量産し、実用車から本格的なロードバイクまで幅広く手掛けてきました。

ホリゾンタルフレームなクロモリフレームで、多くの人が知っているブランドは何ですか?とローディーに質問すると、かなりの高確率でRaleighの名前が挙がるのではないでしょうか。

1970〜80年代にはプロロードレース界でも一世を風靡。「TI-Raleigh」チームはツール・ド・フランスを制覇するなど、華々しい実績を残した名門となっています。

日本市場でも、伝統的なクラシカルデザインを模したスチールフレームのクロスバイクやミニベロ(小径車)、グラベルロードなどが高い人気を誇り、大きめのショップに行けば必ず陳列されているブランドでもあります。

Raleighと親会社Accell Groupの関係性・買収の背景

RaleighがなぜオランダのAccell Group傘下に入ることになったのか、その歩みには自転車業界の急速なグローバル化が関係しています。

1990年代以降、安価なアジア製自転車の台頭や市場の構造変化により、伝統的な自社工場主体のビジネスモデルは苦戦を強いられました。英国での自社フレーム製造を終了したRaleighは事業再編を模索します。

一方、オランダのAccell Groupは、Haibike、Lapierre、Kogaといったヨーロッパの有力ブランドを精力的に買収・集約し、急速に拡大していた一大自転車企業グループでした。欧州および北米・グローバル市場での販売・物流ネットワークの強化を図っていたAccell Groupは、2012年にRaleighグループを買収。こうしてRaleighはAccell傘下の重要ブランドとして組み込まれました。

親会社Accell Groupが経営破綻手続きに入った背景

一時はe-Bikeブームに乗って急成長を遂げたAccell Groupですが、深刻な経営危機に陥った原因には複合的な要因が存在するようです。
ただ、この手の話にめっっっっちゃ共通するストーリーでもあります。

コロナ禍での爆発的な自転車需要の反動により、2023年以降は需要が急減。市場全体で深刻な供給過多・在庫過剰が発生し、大幅な値引き販売を余儀なくされ利益率が急悪化しました。

ほんと、コロナは自転車業界を引っ掻き回すだけ引っ掻き回してくれましたね。

また、2022年には米投資ファンドKKRを中心とするコンソーシアムがAccell Groupを非公開化(買収)しましたが、この際の巨額な買収資金調達(LBOなど)に伴う負債が重くのしかかりました。

また、どこまで経済的なダメージが生じたかは分かりませんが、傘下のカーゴバイクブランド「Babboe」で安全上の問題から大規模なリコールが発生し、大きな損失とブランドイメージの毀損も生じたようで。

そんなもろもろが積み重なった末に、2024年〜2026年にかけて金融機関との債務削減や構造改革が進められ、さらにアジア企業への事業売却交渉が進められていたものの、直前で買収契約が不成立(破談)となりました。資金調達の途が絶たれたことで自力再建が不可能となり、今回の経営破綻手続きへと突入してしまった模様。

ほんと、悪いことって重なるもんですよね。

経営破綻手続きの具体的状況

Accell Groupが申請したのは、オランダ法に基づく「Surseance van betaling(支払停止手続)」とのこと。

法的には日本における会社清算(破産解体)ではなく、日本の民事再生法や米国のチャプター11に近い事業再編・倒産防衛手続に該当するものだそうです。裁判所の管轄のもとで一時的に無担保債権者への支払いを凍結し、猶予期間を得て再建を目指します形になります。

親会社の動きを受け、英国拠点であるAccell UK & Ireland(旧Raleigh UK Ltd)なども法律上の管理手続の準備に入るなど、各国子会社でも現地法に基づいた保全手続が進められています。

Raleighへの影響と今後の展望

あくまでも再建に向けた手続きではあるわけですが、短期的な混乱は避けられず、イギリス本社における人員削減や組織の縮小、一部モデルの供給遅延やラインナップの整理が進む可能性が高いと見られます。

では「Raleigh」という老舗ブランドが今後どうなるのか、という話ですが、形式上は「ブランドそのものが消滅する」可能性は低いとみられています。

2026年で138年を迎える歴史と高い知名度を持つ「Raleigh」の商標は非常に価値のあるアセットです。その為、Accel Group本体が再建に向けて動き出す中で、このブランドを第三者企業に売却する可能性は高く、ブランドそのものは別の形で存続していくことでしょう。

他方気になるのは「ブランドは残ったけどまったく別物になってしまったよね」という末路を迎えてしまうことでしょうか。

例えばかつての写真フィルムの巨人であったイーストマン・コダック(KODAK)ですが、今や比較的お手頃価格なコンパクトデジカメとして世間に認知されていますが、かつてのフィルム時代を知っている私のようなおじさん世代からすると、何とも悲しい状況だったりします。

確かにブランドとしては残ったものの、全く異なる形での存続というのは、企業側としては「良い話」ではあるのですが、ユーザーサイドからすると、何ともやるせないものもあるんですよね。

日本国内への影響について

日本国内への影響は、良くも悪くも「限定的」になりそうです。

長年にわたり日本国内でのRaleighブランド(ラレージャパン)の企画・製造・販売を担っていた新家工業ですが、完成自転車販売事業からの撤退を発表し、Raleighブランドの取り扱いは2025年12月末をもって終了となっています。

日本では長年、リムメーカーとして歴史を持つ新家工業が本国(英国/欧州)Raleighからライセンスを取得し、日本人の体型や利用シーンに合わせた独自のクラシカルモデル(RFB、RFL、CRFなど)を企画・管理し、台湾等で生産して展開していました。

しかし、近年のスポーツ自転車市場の環境変化や売上構成の見直し等に伴い、新家工業は完成車事業全体からの撤退を既に決定していました。
ARAYAとしては、非常に良いタイミングでの撤退となっていたようですね。

現在、日本国内においてRaleighの完成車を正規輸入・展開する後継の総代理店は存在しない状態となっていますので、過去生産済みの店頭在庫や流通在庫のみが現在市場に出回っている状況となっていますので、ある意味、今回の件は日本市場ではあまり影響はなさそうです。

個人的にはCRFとかデザインは好みだったりするので、残念ではありますが、今後のRaleighブランドがどのような形で継続されていくのか、興味深く見守りたいと思います。

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