ウルフトゥースが CLIK バルブ規格に賛同(チューブレスバルブキット for Clik Valve)

この記事は約5分で読めます。

次世代チューブレスバルブ規格について、新たな動きが出てきました。
ウルフトゥースがシュワルベ陣営に与することに。

ウルフトゥースの新しいチューブレスバルブキットは CLIKバルブ対応(チューブレスバルブキットfor CLIK VALVE)

CLIKバルブとは(おさらい)

まずはそもそも、CLIKバルブってなーに?という点ですが。

過去に記事にまとめていますが、シュワルベが提唱している次世代のチューブレスバルブ規格となります。

仏式バルブは終焉を迎えるのか!?(CLIK バルブ)
ロードバイクに乗るようになると、全く新しいお作法を学ぶ必要があるのですが、そのうちの一つに「仏式バルブ」があります。ママチャリに一般的に採用されているのは英式バルブ。マウンテンバイクやクロスバイクになると、米式バルブが使われていることが多い...

長らくロードバイク、マウンテンバイクにおいて標準規格として採用されている仏式バルブ、米式バルブについては、チューブドで使う分には問題とならなかった「エアフローの不足」という問題が顕在化してきています。

チューブレスタイヤにおいては、最初の組みつけにおいてはビード上げが重要となるわけですが、ビードを一気に上げる為にはエアフローが大きい方が当然有利となります。

その為、フロアポンプでビード上げができない場合には、バルブコアを取り外して、バルブの根本に直接ブースターを取り付けたりと工夫を強いられてきたわけです。

また、ディスクブレーキ化に伴い、リムの内幅の拡大化、タイヤ幅の拡大が毎年のように進んでいますが、その結果必然的にタイヤ内に保持する空気量も大きくなる傾向に。

反対に空気圧が低圧で良くなりますので、実際にはポンピングが必要な空気量(ポンピング回数)がそこまで多くなるわけではないのですが、シンプルにポンピング回数少なく空気の充填ができるのは楽ちんで良いわけで。

その点、仏式バルブは機構的にエアフローをこれ以上拡大することに限界がありました。

シュワルベはその点に着目して、新しいバルブ規格を提唱したわけです。

新しいチューブレスバルブが続々登場

同じような問題意識を持っているのはシュワルベだけではありません。

私も愛用していますが、MUC-OFFからもビッグボアチューブレスバルブが発売されています。

【製品レビュー】チューブレスバルブに変革を(MUC-OFF ビッグボアライト チューブレスバルブ)
先日はついつい嬉しくなって勢いで投稿してしまいましたが、改めてビッグボアチューブレスバルブを組みつけてみましたので、各種インプレッションをまとめてみたいと思います。MUC-OFF ビッグボアライトチューブレスバルブ(ショートインプレッション...

日本国内での流通が遅く、痺れを切らして一足早く流通が始まった海外から個人輸入してまで使っていますが、ポンピング回数が減って、本当に楽になりました。

Tru-Tensionからもフィルファストチューブレスバルブが発売されました。

チューブレスバルブの革命はもしかしてこれが本命か!?(Fillfast Tubeless Valve)
チューブレスバルブの革命が止まりません・汗先日、Muc-Off のビッグボアチューブレスバルブを購入しまして、「従来の仏式バルブよりも230%のエアフロー」を日々体感しています。単純な話、フロアポンプをポンピングする回数が半分以下で済むわけ...

こちらの製品は、まだ日本国内では流通開始してない感じですかね?

仏式バルブとの互換性について

実はここで一つ問題が生じます。

従来の仏式バルブとの後方互換性ですね。

今あるフロアポンプはそのまま使えるのか?という話です。

先に紹介したMUC-OFF やフィルファストの2商品は、従来の仏式バルブ対応のフロアポンプでそのまま空気を充填することが可能ですが、シュワルベのCLIKバルブに関しては、そのまま使うこともできますが、専用のポンプヘッドも用意されていました。

そう聞いてしまうと、後方互換性は微妙で、フルにパフォーマンス発揮させるには専用のポンプヘッドが必要なのかな?と勘繰ってしまいますが、実際の使い心地はどうなんでしょうね。

後方互換性に一定の制約があるとするなら、シュワルベよりもMUC-OFFの方がマーケットでは優位になるのかな?と思っていたのですが、そこにウルフトゥースが参入してきました。

これは、CLIKバルブには追い風ですねー。

チューブレスバルブキット for CLIKバルブ

こちらが今回発売されたチューブレスバルブキット。

一般的なチューブレスバルブキットと大きく違いはありませんね。

シンプルに、CLIKバルブ規格に対応している点が従来型との変更点となります。

何が良いって、こういったサードパーティーから登場する製品では、カラーバリエーションが豊富な点ですね。

流行りのオイルスリックに始まり、9色のカラーバリエーションが用意されています。

サイズは44mmと60mm。MUC-OFFはステム長がより短めにシフトしていてマウンテンバイクユーザーを意識しているように感じていたので、ロードバイクをより意識している感じですかね。

同時に携帯ミニポンプも発売(エンケースポンプ for Clik Valve)

チューブレスバルブに関しては、シュワルベよりも若干お高いこともあり、少し奮発してカラバリを堪能したいな、というローディー向けの製品になると思うので、むしろ携帯ポンプのバリエーションが増えたことの方が歓迎されるかもしれませんね。

新しい規格を市場に投入した場合、いかに賛同企業が増えていくかが、その規格が生き残る為には重要なポイントになります。

MUC-OFFのように後方互換性を意識している製品の場合には、単独で成り立つ分そこまでシビアに考える必要もなく、むしろ自社独自規格としてメリットを遡求するだけで済むわけですが、CLIKバルブの場合は賛同者の存在はどうしても重要でした。

CLIKバルブ対応のポンプヘッドを使ってしまうと、通常の仏式バルブが2度と使えなくなってしまうわけですから。

ユーザーに新企画に本気でコミットしてもらう為には、製品のバリエーションをどこまで用意できるかが重要になりますが、CLIKバルブは最初の関門となる「他企業も賛同してくれるか」を何とか乗り越えることに成功したようですね。

あとは、今後どこまで製品ラインナップが増えていくのか。

私のような、ヒラメポンプに大満足しているようなユーザーに「乗り換えたい」と思わせるほど魅力的な製品に仕上げることができるのか。

トピークジョーブロープロXにヒラメポンプを取り付ける
トピーク ジョーブロープロXとヒラメポンプは相性抜群なことが判明この1年、ずっとAmazonの欲しいものリストに入れ続け指をくわえて眺めていたものがあります。ロードバイクにおける嗜好品(?)、ヒラメポンプヘッド。職人が手作りしてるみたいです...

その辺りは、今後も注意深く見守っていきたいと思います。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました