ちょっと面白い収納ガジェットを見つけてしまいました。これは従来型のサドルバッグを超える革新的な製品になり得るのでしょうか。
モジュラー式カーボン収納システム(Carbon Capsule Pro)
サドルバッグを超える新発想
アメリカ・オレゴン州のPakBriteが開発した「カーボンカプセルプロ(Carbon Capsule Pro)」は、従来のサドルバッグに代わるモジュラー式のカーボン収納システムであり、安全性・空力性能・利便性をすべて兼ね備えた製品となっています。
ローディーにとってサドルバッグは定番の収納方法ですが、バッグとライトの相性の悪さや見た目のかさばり感に不満を抱く人も多いのではないでしょうか。サドルバッグにリアライトをつける為のパーツも各種存在していますし、サドルバッグそのものにライト取り付けの工夫がされているものも多くありますが、「これぞ完璧!」と満点を与えられるものは多くはありません。

PakBriteはそこに目をつけ、ライトと収納を一体型にすることで「スマートで効率的な解決策」を提示しました。
カーボンカプセルプロの特徴

こちらがカーボンカプセルプロになりますが、ツールケースを横にしてシートポストに取り付け、底にライトを取り付けたような形状となっています。
製品の特徴はざっと以下。
- 空力デザイン:カーボン製カプセルにより軽量かつスタイリッシュ。航空宇宙グレードのカーボンファイバーを採用し、本体140g+マウント90gの合計230gという軽量設計。
- 視認性抜群のライト:300ルーメンの高輝度リアライトを搭載。ブレーキ感知機能付きで安全性を強化。点滅や常時点灯など複数モードに対応し、最大37時間のバッテリー持続を実現。
- 十分な収納容量:15×7×7cm、400mlのスペースにチューブやマルチツール、CO2カートリッジを収納可能。小型サドルバッグと同等の実用性を備える。
- 防水・防塵:IP67規格対応で雨天やダートでも安心。
- モジュラーエコシステム:特許取得済み「トライフィンマウント」で、カプセル・リアライト・マッドガードなどを数秒で着脱可能。互換性の高い拡張性が特長。
どうでしょうか。

ツールケースとしては、400ml程度あれば最低限のツール類は収納できそうな気はします。小型軽量のサドルバッグと比較すると230gという重量は少し重めかもしれませんが、ローディー大好きなカーボン製ということですから、所有欲は十分に満たしてくれそうですかね?
モジュラー式で複数の使い方が可能に
ツールケースとリアライトを合体させただけでも十分ではあるのですが、別売りとなっているフェンダーも組み合わせると、複数の使い方が実現可能となります。
リアライトと何かを合体させたガジェットにも色々ありますが、フェンダーとツールケース、リアライトを組み合わせるのはこの製品が初ではないでしょうか?

まずは標準となるツールケースとリアライトにリアフェンダーを合体させたのがこちら。

専用品となっているだけあって、フェンダーとの一体感はなかなかですね。
この組み合わせから、ツールケースを取り外して、フェンダーとリアライトだけの組み合わせで使用することも可能。

この組み合わせの場合は、ちょっとリアライトが大きいかな?と思わないではありませんが。

こちらが標準となるツールケースとリアライトが合体した形状ですが、ツールケースを取り外してリアライトのみ使用することも可能。

ショートコースを走る時には最低限この組み合わせでも良いわけですね。
価格と販売状況
本体価格は149.87ポンド。公式サイトで購入すると日本円にして約30,000円となっています。高価ではありますが、従来のサドルバッグとライトセットでは得られない性能を提供します。初回分はすでに完売しており、次回の販売は11月予定。初回販売分では、別売59.50ポンドのフェンダーが無料特典として付属しました。
リアライト、ツールケース、フェンダー全て込み込みで3万円なら、何とか納得できる範囲ですかね・・・?
PakBriteのビジョン
今回の製品の取り付けには「トライフィンマウント」という独自のマウントを採用しています。

ちょっとゴツい気はしますが、その分安定感は高そうです。
創業者トニー・サントルーフォは「ライダーは性能や安全、利便性を犠牲にする必要はない」と語り、トライフィンマウントを中心にアクセサリーをシームレスにつなぐ統一規格を目指している模様。今回の発売は単なる一製品の登場ではなく、モジュラー型サイクリングエコシステムの第一歩と位置づけられています。
初回販売分は無事完売したということで、肝になるのは次回以降売れ行きが安定するかが勝負所。
モジュラー型エコシステムを標榜するからには新しい製品の投入も必要になるでしょうが、うまくハマれば面白い製品シリーズになりそうですね。
ちょっと今後の動きに注目したいと思います。


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