これまたアンチテーゼな、扇情的なタイトルですよね。
個人的にアルミホイールもカーボンホイールも乗ったことがあるのですが、リムブレーキモデルに関しては「それぞれメリットデメリットがある」と思っていました。
対して。
ディスクブレーキモデルに関しては、カーボンホイールが全てにおいて上位互換なのでは?とも思いますし、ディスクブレーキのロードバイクに乗る最大のメリットが、最新のテクノロジーが搭載されたカーボンホイールの性能を100%享受できる点にあると思っています。
なのですが。
ちょっと今回の記事にも「それもあるかもね」と思わせる内容がありましたので、ご紹介したいと思います。
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■ アルミホイールはもっと注目されて然るべきという6つのポイント
1. アルミリムにもディープホイールはある
「軽さは正義」とばかりに、とにかくロードバイク業界は軽量性を売りにして荒稼ぎしていた時期がありましたが、ここ数年計測技術が進歩したことにより、早さに直結するのは空力性能であり、その過程においてある程度軽さは犠牲にしたって問題ない、というのが通説化してきました。
ほんと、軽量性に大枚はたいていた多くのローディーは涙目ですよね・・・。
そういった観点から、平坦基調なコースを走ることが多いのであれば、アルミリムのディープホイールでも良いじゃない、という話にもなるわけで。
エール・リサーチのEXPLORATOR GCR40は重量こそ1,893gと重いですが、わずか499ポンドで購入できる40mmディープホイールとなっています。
当然、峠道ではしんどいと思いますが、それでも鉄下駄よりは軽量なわけですし、何よりお値段がお安いですから、平坦コースが多い地域に住んでいる人であれば、わざわざ高いお金出してこの数倍もコストのかかるカーボンホイールに手を出さないでも良いよね、というわけで。
実際にこの記事を書いた人は、平坦基調なコースであれば、カーボン製の40mmディープホイールと比べても違いは感じられなかったそうで。
ま、言わんとすることは分かりますが、あまねく全てのローディーの心に響く話ではないですよね。
2. 乗り心地はリムの材質によるものだけではない
ただ、次の指摘については「確かにそうだろうな」と思ってしまいました。
何となくローディーに共通する印象。
「カーボンにすると乗り心地がよくなる」
そんなイメージがカーボンにはありますよね。
カーボンにも様々な種類があるので、一概に「カーボン=快適」というのは間違った認識なのはその通りなのですが、それ以上に「違い」がある、というのです。
本記事の執筆者自身も、「カーボンはアルミに比べて乗り心地において明らかに優れているという印象を持っていた」と語っています。
- 多くのアルミホイールをテストした経験から、多くの人がカーボンホイールに感じる滑らかさの主因はリムの素材によるものではないと確信している
- DT Swiss AR1600 Spline、Hunt Aero Wide 34 Disc SL、そして前述のEre Researchホイールセットのような、滑らかで洗練された乗り心地を体験してしまうと、何か別の理由があるに違いないと感じている
- カーボンとは異なり、様々な製法の違いが存在するアルミのグレードの違いが影響している可能性もある
- おそらく最大の要因は、リム幅の違いによるものだと考えている
私自身も、最後の点が最大の要因ではないかな、と思います。
- カーボンホイールは軽量に仕上げることができる為、リム幅をよりワイドにすることが可能になる
- 最近のディスクブレーキモデルに関しては、従来リムブレーキで存在していた28mmというリム幅の制約から解放されることから、よりワイドになる傾向がある
- ワイドなリム幅により、同じサイズのタイヤをより広く膨らませることが可能となり、空気圧を低く設定することができることから、快適性が高くなる
ほんと味も蓋もない話ですが、ワイドリムになれば確実に快適性は上がるわけです。
数年前、アルミリムが17cが主流だった頃、カーボンリムは19cが主流となっていましたから、その時点で「カーボンホイールの方が快適性に関しては明らかにアドバンテージがあった」わけなんですよね。
で、それを「カーボンによる快適性と思い込んでいた」というわけです。
確かにその可能性はありますよね。
であるなら。
アルミリムであっても、よりリムがワイドになれば快適性は高まるわけです。
3. アルミは冬用限定ではない
これはあまり関係ないかなー、という主張なのですが、いちおう。
- リムブレーキの時代にはカーボンホイールはリム面が使用に伴って摩耗していく為、カーボンホイールは決戦用と位置付けられていた
- 路面がウェットになりがちな冬場は、ブレーキ性能が劣るカーボンホイールよりもリムホイールが適していた
- ディスクブレーキが主流になったとはいえ、高価なカーボンホイールは未だに決戦用というイメージもあり、使うシチュエーションを限定する人もいる
- アルミリムなら年間通じて安心して使えるよ!
リムブレーキ時代の名残みたいな話でしたね。
4. 安いから遅いわけではない
アルミリムはカーボンリムよりも安いのは事実。
そうなると、高価なものにはプレミアム感を求めるようになるわけで、どうしてもホイールメーカーは「より高いカーボンリムがより優れている」という主張を繰り返すわけです。
確かに、ディープリムを採用したカーボンホイールが優れているのは事実ですが、裏を返すと、ディープリムを採用したアルミホイールでも、条件が合えばエントリークラスのカーボンホイールだったり、よりロープロファイルなカーボンホイールよりも「速くなる」のも事実なわけで。
有名な話として、ホイールブランドのHUNTは、独自の風洞テストにより、HUNT 34 AERO WIDE DISCホイールは、ZIPPの202 NSWカーボンホイールよりも空力特性に優れていると主張しています。
それはそれで事実なんだろうな、とは思います。
全てにおいてカーボンがアルミより優っているわけではなく、そこはメーカーによる印象操作の面も否定はできないわけで。
5. 個々のパーツの総和がそのまま性能につながるわけではない
こちらは DT SWISS 限定なお話になりそうです。
- この半年間、DT SWISS の AR1600スプラインと ER1400 ダイカットを試してみて、ホイールセットに関しては個々のパーツの組み上げ、総和がそのままの評価につながるわけではないと感じている
- DT SWISS は他のホイールブランドとは異なり、ホイールセットの主要パーツを全て設計・製造している
- DT SWISS のホイールで感じた洗練された乗り心地は、製品の設計、開発、製造の多くを内製して最適化している点にあるのではないだろうか
徹頭徹尾「主観」な感想ではありますが、そういった内製化を進めている総合メーカーならではの最適化、というものはあるのかもしれませんね。
6. メーカーブランドの都合
最後に、上記を総合して「結局はメーカーの都合によるところも多いよね」と締めくくっています。
- カーボンがデザイン面でより柔軟性の高い素材である点は認める
- リムと比べて性能面での違いが大きいとは思わないが、「測定可能な」優位性があるのも事実
- カーボンリムの方がより高価で取引されるため、ブランドはより大きな利幅を得ることができる
- 完成車を購入した後のアップグレード需要に応えるには、カーボンが売り込みやすいのも事実
- マーケット全体が高価格化する中にあって、より安価で高品質なアルミホイールを研究、開発する価値があるのではないだろうか
どうでしょうか。
ちょっと極端なこじつけもあったような気はしますが、2点目の「素材の違いよりはリム幅の問題」といった点などは、確かにその通りだと思います。
そんな中、最新の技術が投入されたアルミホイール、といった製品はカーボンに比べると少なくなってしまった気がします。
今改めて最新技術でアルミホイールを再設計、再開発してみると、より魅力的な製品が出てきてもおかしくはないかな、とも思います。
そうやって、より低価格帯の製品魅力度を向上させることも、業界の活性化の為には必要だと思うのですが、どうでしょうか。
そう考えると、HEDの最新アルミホイールとか、気になりますねー。
価格がプレミアム過ぎるのですが、こういった魅力的なアルミホイールが、もっと沢山出てくると良いのですが。
コメント
2020年頃までは各ホイールメーカーともにアルミディープリム出していましたね。
長年有名だったのはMavic Cosmic Elete、通称コスエリでグループロングライドに参加すると10人に1人くらい使っていました。スペックはリムハイト30mm、重量1700g台後半、リム内幅15mmで、USTモデルも出るくらい継続していたのでかなりの数が現存、中古も4万くらいで流通しています。
>たかにぃさん
ありましたね、アルミセミディープ。
シャマルウルトラがフロント26mm、リア30mmで1500gを切っていますので、最新の技術でもう少し突き詰めたら、軽量、ワイドリムな今風なホイールが開発できるのではないか、と思ってしまうんですけどね。
マーケットの「受け」が良いとは思えないので、まず発売されることはないのでしょうが・・・。