先日「日帰り輪行用のサドルバッグ選び」ということで製品比較を行いましたが、1週間うんうん唸りながら悩み抜き、アピデュラレーシングサドルパックを購入しました。
購入後複数回ライドに連れ出し、現在 300kmほど走りましたのでこの当たりで一度レビューをまとめてみたいと思います。
アピデュラレーシングサドルパック(5L)は万能なサドルバッグだった
1. アピデュラレーシングサドルパックの特徴
アピデュラレーシングサドルパックには5Lと7Lの2種類がラインナップされていますが、基本的にはサイズ違いなだけで機能性は共通しています。
- 一般的な大型サドルバッグと小型サドルバッグの間を突く絶妙なサイズ感
- 超軽量の防水ラミネート生地を使用
- シートポストに沿わせて取り付けることで揺れを抑えることが可能に
- エアロを意識した形状
小型なサドルバッグに比べると大容量でありつつも、走りを邪魔することのない、より軽量・エアロなサドルバッグとなっています。
ロングライド、ブルベなどに最適な製品となっています。
例えばサドルバッグの定番となっているオルトリーブのサドルバッグ。
旧モデルの為現在は廃盤となっているMサイズ(自作ストラップマウント)だと重量は234g。
公称容量だと1.3L。
実際にはロールアップを工夫すればもっと入りますが。
これに対して、アピデュラレーシングサドルパック(5L)の重量がこちら。
194gと、公称210gよりもかなり軽量でした。
こりゃすごい。
容量アップにもかかわらず軽量化されています
2. 収納例〜日帰りロングライド(自走)
公称5Lとなっていますが、実際の収納力はどないやねん?ということで、実際に詰めてみました。
まずは日帰りロングライドで収納している一式を詰めてみます。
- パークツール スーパーパッチ
- ジャイアント チューブレスタイヤ用パンク修理パッチ
- ボタン電池
- パンク修理用ゴムのり
- ティッシュ、絆創膏、ニトリル手袋
- クロップス ワイヤーロック
- タイヤレバー
- OTTOLOCK
- ゴムテープ
- レザインポケットドライブ
- レザインチューブレスタイヤ修理キット
- 携帯ツール
チューブレスタイヤを使っていることもあり、交換用チューブなどはないのですが、シーラントで塞がらないような穴が空いた時用に、パッチ類や修理キットなど複数種類持参しています。
交換用チューブ持ちないなら、タイヤレバーは不要では?とは思うのですが、ないことで後悔したくないのでお守りとして携帯しています。
いままではこれらをトピークエアロウェッジパックのMサイズに入れていました。
こんな感じですね。
これをアピデュラレーシングサドルパックに収納するとこんな感じに。
ギリギリまでロールアップしているのですが、かなり余裕がありました。
ここ最近は持参していなかったのですが、何かあった時用の保険としてポケットインの超小型軽量輪行袋を追加してみるとこんな感じに。
同じ写真ですか?と疑いたくなりますが、ここまで入れて最小容量ぴったり、といったところでしょうか。
以前「保険として輪行袋も持っていこうかな」という場合には、オルトリーブのサドルバッグに上記セットを詰め込んでいたのですが、今後はより軽量になるこの組み合わせが良さそうです。
3. 収納例〜日帰り輪行
ただ、上記セットだと「ぜんぜん余裕」となっていますので、お次に「最初にから輪行するぜ」というパターンを収納してみたいと思います。
先程の組み合わせに加えて追加されたものがこちら。
左側中央にポケットインの輪行袋が入っていますが、これは撮影時にどかすのを失念していたものなので、ご放念ください・・・。
ここまで収納すると、こんな感じになります。
ぎっしり入ってますね。
これでもだいぶスッキリしたシルエットとなっています。
こりゃすごい。
で、電車輪行となると、エチケットとしてレーパンの上に履くパンツがあった方が良かったり、ウィンドブレーカーが必要だったりしますよね。
私は電車内で使う用のパンツはコロンビアのパッカブルパンツ(七部丈)を使っています。
これがパッカブルだとこんな感じに。
ここに長袖のウィンドブレーカーを追加。
ここまで詰め込むと、こんな感じになります。
最大容量まで使い切った感じですね。
4. 実使用レビュー
それでは、ライドに4回、合計300km超ほど走ったところで使用感をまとめてみたいと思います。
(1) 外観
パッと見、そこまで大きなサドルバッグには見えないかな、と思います。
収納しているのは、ポケットイン超小型軽量輪行袋と、パンク修理、鍵等一式のパターンとなります。
シートポストに沿わせるこの形状が良いんでしょうね。
大きさをあまり感じさせません。
(2) 太もも裏への当たり具合
サドルバッグが大きくなると、どうしてもペダルを回す際に太もも裏がサドルバッグに当たってしまいます。
その点、アピデュラレーシングサドルパックはエアロな形状となっており、とても細身です。
先日の記事でも調べましたが、サドル幅は中型サドルバッグの中ではもっとも狭くなっています。
実際にライドに出てみると、太もも裏にサドルバッグが「触る」のですが、ペダリングを邪魔することはありませんでした。
「当たる」というよりも「触れる」というのが正しいですね。
全く気にならない範囲でした。
(3) 重量バランス
最大容量まで詰め込んでいないこともあり、後ろへの張り出しも少なく、スタンディングで左右に振って走ってもサドルバッグが揺れることはありませんでした。
サドルのレールに取り付けるベルトも、シートポストに巻きつけるベルトも太目でしっかりしていますので、固定力も十分。
ライドを「邪魔する」ことのないサドルバッグですね。
(4) 防水性
季節的なこともあるとは思いますが、このサドルバッグを持ち出すと必ず雨に降られています・・・。
そのうちの一回では、肌に当たる雨が痛いくらいの激しいゲリラ豪雨にも遭遇しており、全身濡れ鼠にもなりました。
シューズを脱ぐと中から水がドボドボ出てくるほどの雨でした。
雨になると、ロールアップした凹みの部分に水が溜まります。
この状態でサドルバッグを開けようとすると、こうなります。
この時に流れる雨がサドルバッグの中に入らないように気をつける必要がありますが、そこさえ気をつければ、サドルバッグの中はからっから。
小雨程度ではまったく問題ありませんし、一回のライドでゲリラ豪雨3回に遭遇したライドでも、内部への浸水は一切ありませんでしたので、防水性はかなりのものかと思います。
今後、経年劣化で防水性が落ちる可能性は否定できませんが、ひとまず先日のひどいゲリラ豪雨の感じからすると、通常の雨程度であれば全く問題にならないかな?と思います。
ただ、ここまで100点満点だったアピデュラレーシングサドルパックにも一つだけ弱点があります。
こちらは雨天ライド後のサドルバッグ。
跳ね上げた泥砂が付着していますが、この汚れを落とすのが大変なんですね。
オルトリーブのサドルバッグなら、固く絞った雑巾で拭き上げるだけでもかなり綺麗になりますが、アピデュラの場合、記事の表面が防水の為なのかザラついており、汚れが細かな目地の中に入り込んでしまい非常に落としづらくなっています。
防水性は高い為、水道で水をジャバジャバかけながら、使い古した歯ブラシで優しくこすっていくと汚れは落ちましたが、毎回そんな手入れをするのも面倒なんですよね。
ま、ここまで雨天ライドが続かない限りは、そこまで汚れることもないとは思いますが。。
ロードバイク関連グッズにおいて「軽さは正義」なわけですが、お値段さえクリアできれば、アピデュラレーシングサドルパックはかなり「完璧に近い」サドルバッグなのではないかと思います。
保険用の輪行袋も不要なショートライドの時にはトピークの小型サドルバッグを使い、それ以外はアピデュラを使う、という使い分けで私のライドスタイルは全てカバーできそうな気がします。
これでサドルバッグ沼からは卒業できるかな?
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