チューブレスタイヤでリム打ちパンク・泣
自転車ブログを書いていると、何事も「これは良いネタになるから」と前向きに考えられるものですが、唯一そこまで前向きになれないアクシデントがあります。
パンクですね。
むかーしマウンテンバイクに乗っていた時には、1日に2度のパンクを経験したこともありますし、そこそこの回数パンク修理を迫られたことがあります。
ただ、ロードバイクに乗り始めるようになってからというもの、自宅でタイヤがパンクしたという稀有な経験はあるものの、出先でパンクしたことは幸いなことに一度もありませんでした。
今回、よりによって真冬の寒空の下でパンクに苦労されられることとなりました・・・泣
その日は曇り空でしたが天気予報では雨は降らなさそうでしたので、津久井湖をぐるっと回ってランチにゼブラコーヒーに寄り、のんびりしてこようとしていました。
場所は尾根緑道。
この緑道は自動車道の上にかかる陸橋が数カ所あるのですが、道路と陸橋の間には段差があります。
普段ならその段差では速度を落とし、抜重しながら走行するのですがこの日は帰宅後に幾つか私用があり、あれやこれやと考え事をしながら走っていたのがいけませんでした。
速度もそこまで落とすことなく、ハンドルに加重したまま段差に突入してしまい・・・
ばすんっ
ハンドルに大きめな反動を感じた瞬間に、「やっちまった」と悟りました。
段差を乗り越えて陸橋に乗った瞬間、「ぷしゅーーーーー」という音が聞こえてきます。
あーーーー・・・
慌てて自転車を止め、タイヤを確認してみます。
ちなみに私が履いているホイールはマビックのコスミックプロカーボンUST。
タイヤはマビック純正のイクシオンプロUST。
チューブレスレディータイヤになります。
シーラントを入れていますので、ちょっとした穴が空いたくらいであればすぐに穴は塞がります。
で、パンクの場合はシーラントが吹き出してきますので、白いシーラントが周囲に飛び散ったりしますので、その兆候を確認します。
後輪は問題なし。
前輪は・・・
がっつり空気が抜けています。
パンクですね。
ただ、タイヤをぐるり一周させてみても、穴が空いている様子もなく、シーラントが噴き出た様子もありません。
やむなく前輪を外して、注意深く確認してみますが、見つかりません。
ここで一旦冷静になります。
ツールケースから空気入れを取り出します。
LANDCASTの空気入れですね。
まずは空気を入れ易くする為に、延長用のお助けチューブをバルブに装着。
空気入れを装着します。
そして、100回ほどポンピング。
その後、タイヤに耳を近づけて空気漏れの箇所を確認します。
幸いなことに、パンクした場所は人通りも少ない緑道。
車道からも離れている為、騒音もありません。
で、しゅーしゅー空気が漏れる音がした箇所を確認してみます。
リムに近い再度部分から、僅かにシーラントがもれている箇所がありました。
こりゃパッと見では見落としますね。
むかーし車通りの多い幹線道路でパンクしたことがあるのですが、その際には絶え間なく通り過ぎる車の音で空気漏れの音がまったく聞こえなかったことがありました。
ほんと泣きそうになりましたね。
幸いなことに、100mほど離れた場所にガソリンスタンドがあった為、そこまで自転車を押して歩き、事情を説明してバケツをお借りし、水を貼って空気漏れの箇所を確認したことがありました。
なーんてことが、その時は走馬灯のように蘇りましたね・・・。
ある種の現実逃避なんでしょうね。
で、パンクしているらしい箇所のタイヤをめくってみます。
綺麗にリムとの境目が横に切れています。
チューブレスレディータイヤでも、リム打ちパンクってあるんですね・・・。
段差で減速、抜重さえきちんと行えば避けられたパンクなわけで。
ほんと自分の愚かさを呪いたくなりました。
で、この段階で取りうる手段はあまりありません。
- 緊急用のチューブは持参していません
- 当然、替えのチューブレスレディータイヤなんて持ってきていません
- 自宅から30kmほど離れている箇所であり、パンクのまま自力で帰宅することは困難
- タクシーで帰るのは・・・ちょいとお値段が恐ろしいことになりそう
- パンク修理キットはあるが、リム付近のサイドカットに使えるかは未知数
ちなみに、パンク修理キットはチューブレスレディータイヤ用の「外から貼り付ける」タイプになります。
ただ、パッチの構造上、タイヤ中央よりに向けて作られた商品になりますので、ここまでがっちりサイド部分になると、接着してくれるかかなーーーーり不安。
こんな感じですよね。
試しに、空気を追加で充填してみたうえで、上記の状態で指で抑えてみると・・・
空気漏れの音はしません!
幸いなことに、パッチの端っこはリムとタイヤの間に挟むことで、がっちり固定できそうです。
がっつり接着剤を塗りたくって、指で抑えます。
この段階で、パンク発生から15分ほど経過。
外気温は5℃。
震えが止まりません・泣
接着剤がきっちり固まるまで、本来なら10分から15分くらいは待つべきなのでしょうが、これ以上止まっていたら凍えてしまいます。
5分ほど抑えてある程度固定された段階で、見切り発車。
空気圧を高くしてしまうと、内圧に耐え切れずに空気が漏れてしまう可能性が高い為、指で押しても凹むくらいの低圧(おそらく1BARから2BAR)で走り始めます。
で、1kmほど走ると・・・
あっけなく剥がれてしまいました・泣
ただ、タイヤを指で押してみると、空気はあまり減ってなさそうな雰囲気。
タイヤパッチは、完全にリムとタイヤの間に挟まれただけの状態です。
これなら、ブチルゴムテープを挟むだけでも良かったかも?
次回からはツールケースに忍ばせておこうかな。
この状態だと、いつリムからパッチが外れてもおかしくありません。
空気圧も高くありませんし、できるだけ衝撃を加えたくありませんので、スピードも時速20kそこそこでゆったり走ります。
できるだけ舗装された道を走りたかったので、幹線道路を走るのですが。
ロードバイクでフラットに舗装された道を時速20kmで走るのって、逆に難しい・・・。
ちょっと油断するとすぐにスピードが上がってしまうんですよね。
で、少し荒れたアスファルトの箇所でタイヤが跳ねたりすると「ぶしゅっっ」と恐ろしい音がします。
次の信号で停車して指で押してみると、明らかに空気が減っています。
慌てて歩道に上がって追加で空気を注入。
引き続き、ゆっくりと走るわけですが。
もうね。
めっっっっちゃ寒いんです。
まったく体が温まりません。
信号で停車すると、笑ってしまうほど足ががたがた震えて止まりません。
そのまま自宅までの30kmを走り切るのは無理な気がしてきました・・・。
少し遠回りになりますが、パンクした箇所から15kmほど行ったところにショップがあることを思い出し、何とかショップにたどり着くのを目標に、ゆるゆると走り続けること1時間。
もう、永遠に感じる1時間でしたね・・・。
何とか震えながらショップにたどり着き、タイヤの交換をお願いします。
店員さんからも、「よくここまで辿り着きましたねー」とお褒めの言葉(?)を頂きました。
ひとまず前輪だけタイヤを交換してもらい、何とかかんとか帰宅することに成功。
ちょうどマビックのイクシオンプロUSTは在庫がなかった為、別のタイヤに交換したのですがそのあたりはまた改めて。
今回の件を受けて。
緊急用にチューブを持って走り、パンク発生時にチューブドにして走ることも可能ですが、冬の寒空でチューブレスレディータイヤの脱着を素手で実践できるか?と問われると不安があります。
コスミックプロカーボンUSTは、タイヤの脱着が硬いと評判なんですよね。
今回のようなサイドカットでなければ、基本的にシーラントが穴は塞いでくれますし。
むしろ、今回の件でパッチがそれなりに効果があることが分かりましたので、むしろパッチをタイヤの外側からぐるぐる巻きに固定できるようなテープを持参した方が良いのでは?なんて思ってしまいました。
パンク修理としては亜流かと思いますが・・・。
最近は「慣れ」による油断があったのは事実ですので、もう少し運転に気をつけようと反省した1日でした。
コメント
ライド中のパンクほど気力が萎えるものはありません。私も過去に4回ほどパンク修理を経験しましたが、一度は夕暮れ時だったので焦りました。
私はクリンチャーなのでチューブを替えるだけですが、チューブレスでもリム打ちがあるんですね。タイヤ自体にダメージがある場合は緊急処置でタイヤブートなどで傷を塞ぎ、チューブを入れてクリンチャーとして使うと言う技を聞いた事がありますが、これもチューブを持参していれば使える技ですから、無ければどうしようもありません。
まぁロードバイクとパンクは切っても切れない関係ですから、ある意味割り切って付き合うしかないんでしょうね。
私も今年はチューブレス化を目論んでいるのですが、万一に備えチューブは持参した方が良さそうです。
真冬のロングライドではエマジェンシーブランケットか、ウルトラライトサバイバルシェルターを持って行くと良いですよ。走っているとき丁度良い恰好だけでなく、止まっているときのための予備装備は必須です。
今はコロナ対策でコンビニやお店へ立ち寄るのは厳禁なんで、割り切って持って行きましょう。
>shigeさん
私もパンクした直後、「チューブレスでもリム打ちパンクするんだ・・・」と妙に感心してしまいました。
とにかく快適にしたいばかりに、マビックのアプリに従って空気圧を低め(4.5BAR)で運用していたところ、下手くそな運転で段差に突っ込んでしまったのがいけないので、レアケースだとは思うのですが。
チューブ持参が一番確実だと思います。
ただ、今回の暫定対処でも乗り切れるということは、カット部分にパッチ当てた後、ブチルゴムテープでリムごとぐるぐる巻きにすれば近くのショップくらいまでは走れるのでは?なんて思ってしまいました。
ある意味チューブレスタイヤってすごいな、とこれまた感心してしまいました。
>たかにぃさん
エマージェンシーブランケット!
その発想はありませんでした。小型のものならツールケースにも入りそうですしアリですね。
最初はパンクしたことで気が昂って気付きませんでしたが、途中からほんと震えが止まりませんでした。袖なしのウィンドブレーカーは万が一の寒さ対策で持参していたのですが、止まっている状態では全く足りませんでしたね。
今回のアクシデントを受けて、ツールケースの中身ももう一度見直しが必要だな、と勉強になりました。