ロードバイクで生じる痛みを解消する6つの方法
本来ロードバイクは痛みを感じる乗り物ではありません。
当然、乗り始めたばかりの頃はお尻や手が痛くなりますので、パッド付きのショーツを履いたり、パッド付きのグローブを使う人が大多数かと思います。
って、ロードバイク初めて4年以上経った今でもパッド付きのものを使ってますけどね。。。
ただ、ある程度ロードバイクに体が順応した後であれば、ポジションさえ合っていればそこまで痛みが生じることはありません。
私も「本当にそんな日は来るのか?」と疑問に思いながら、膝の痛みや足裏の痺れに首を傾げながらポジションをあれやこれやと調整してきましたが、最近になってようやくほぼ痛みが生じないポジションに落ち着けることができました。
そんな矢先、以下のような記事がありましたので「だよねー」と自分のこの4年あまりを振り返りながら興味深く読むことができましたので、自分の頭の整理を兼ねてご紹介したいと思います。
1. 首の痛み
まず最初が首の痛みです。
理想的なポジションとしては、ブラケットに手を置いたとき、上腕と胴体の間で肩の角度が90度以下となった状態となります。
■痛みが生じる原因
首に痛みが生じる最大の要因は、「伸ばし過ぎていること」だそうです。
■対処方法
対処方法として、頭を支えている椎骨にかかる負荷を複数の椎骨に分散させることが重要なんだそうです。
1つまたは2つの椎骨だけで頭を支えようとすると、上部頸椎へ負担が集中してしまい首が痛くなってしまうわけですね。
「ハンドルバーに手をついた状態で、あごを引いて首の前の筋肉に力を入れ、顔を上げる」姿勢を意識することで痛みは発生しなくなるそうです。
ただ、ロードバイクのポジションセッティングが適切になっていないとこの姿勢を維持し続けることは難しくなります。
ロードバイクのポジション設定を変更するとしたら、以下が選択肢になります。
- ステムを短くする
- ハンドルバーを高くする
- サドルを低くする
いずれの方法でも、ハンドルバーが体に近づきますので、「伸び過ぎた」状態を補正してくれることになります。
私の場合、これまで色々とポジション変更を行いましたが、常にハンドルバーは上体に近い状態でしたので首に痛みが生じたことはありませんでした。
必要以上に力んでブラケットを握ったり、怒り肩だったりで肩が凝ることはありましたが・・・。
レース寄りのセッティングで前にポジションが出ていたり、必要以上に後ろ寄りに乗っている人の場合、首が痛くなるケースがあるのかもしれませんね。
2. 手の痛み
次は手の痛みとなります。
■痛みが生じる原因
手に力が入りすぎていたり、手首が曲がりすぎていたりすると手に痛みが生じます。
前荷重過ぎるポジションであれば手に体重がかかってしまい痛みが出ますし、ハンドルバーやブラケットの取り付け角度が不適切で手首が曲がり過ぎていても痛みが出てしまいます。
■対処方法
まず、手にかかり過ぎている荷重を分散させる為の対処方法です。
- サドルを水平にする
- ハンドルバーを上げる
まず真っ先に確認するのがサドルの角度だそうです。
サドルが前下がりになっていると前荷重になってしまいますので、まずはサドルを水平に戻すことが考えられます。
続いてハンドルバーが低くても前荷重になりますので、可能であれば高さを上げることが推奨されています。
続いて、手首の角度ですね。
手首はブラケットを自然に握った状態で、10度から15度程度、わずかに後屈しているはずですが、この角度が大き過ぎてても(しゃくり過ぎ)、小さすぎても(送り過ぎ)手首には余計な負担がかかることになります。
こちらの記事ではブラケットを握ったときの「手首の上部の皮膚を見て、シワやヒダが見える状態まで角度を大きく(しゃくるように)設定した後、そのシワやヒダが見えなくなるまでハンドルやブラケットを送ってまっすぐにする」のが良いと説明しています。
私もこの「手首のシワ」を確認してみましたが、意外と「シワが見えない範囲」はそこそこ広かったりするので、あくまでも目安ですかね。
個人的には、ここ最近までブラケットは「しゃくり過ぎ」な設定でしたが、荷重が後ろ寄りだったこともあり今まであまり手に痛みが出たことはありませんでした。
仮に「痛みが出やすい」設定になっていたとしても、別の「打ち消す」要因があれば痛みが出ることはない、という実例ですかね。
3. 腰の痛み
お次は腰痛ですね。
これは個人的にも症状ありますねー・・・。
■痛みが生じる原因
腰痛に関しては、発生原因が色々あります。原因が1つだけの場合もあれば、以下に挙げられるものが複数絡み合っているケースもあります。
- サドルが高過ぎる
- サドルが低過ぎる
- 上体を支える体幹が十分に鍛えられていない
- 重いギアを踏み過ぎている
- サドルとバーの高さに差がありすぎる
私の場合、体幹の鍛え方が不足している、というのは思い当たりますねー・・・。
普段から椅子に座る時にはふかーーーーく座った悪い姿勢ですし、リビングでくつろぐ時にはほぼ横になっていて体幹はふにゃふにゃですからね・・・。
■対処方法
まず最初はサドルの高さからチェックしてみます。
「ペダルを踏むときに腰が左右に揺れていたら、腰に負担がかかっているので、腰が安定するまでサドルを下げます。サドルの高さが低すぎると、ペダルを踏むときに膝が腰の高さよりも高くなり、腰に負担がかかります。」
サドルが低過ぎて膝に痛みが出たことはありますが、更に低くなると腰にもくるんですね・・・。知りませんでした。
お次が横から見た時の姿勢になります。
- 背中が平らで、腰の湾曲が自然であることが理想
- 背骨が丸まっていると、腰に負担がかかる
もし背骨が丸まっている場合は、骨盤を前に倒して背骨をニュートラルな上体にします。
また、もしその状態をキープするのが難しい場合にはポジションが合っていない可能性がある為、ハンドルとサドルを水平に近づけることが重要になります。
また、ハンドルとサドルの距離も重要になってきます。
もしこの距離が離れ過ぎていると状態を維持するのに手一杯になってしまい、ペダリングで足にかけた負荷を支え切ることができなくなり腰に痛みが出てしまいます。
この場合はハンドルとサドルを近づけるようなセッティングにすることで対処します。
同じような観点として、仮にもし距離が離れ過ぎていなかったとしても、腰で支えられる以上の高い負荷でペダルを回し過ぎてしまえば腰にかかる負担が大きくなり過ぎてしまい、腰に痛みが出てしまいます。
この場合は、身の丈にあったペダリングを心がけましょう、ということですね。
で、最後のものは思いっきり心当たりがありまして。
コロナ渦で自宅でローラー台でトレーニングに励んでいた時期、久しぶりに外にライドに出かけた時に調子にのってぶんぶんペダルを回しまくっていたところ、2時間を経過した辺りから腰に痛みが出てしまい、3時間経過した頃には10分走っては腰の屈伸をして、を繰り返さないと走り続けられない状態になってしまいました。
ローラー台で60分〜90分走る分には「適度な(少し高めの)負荷」だったとしても、3時間以上走るには高過ぎる負荷だったわけですね。
ほんと、身の程を弁えないと痛い目に遭うわけで。
4. 局部の痛み
お次は局部の痛みとなります。
ここでいう局部は厳密には鼠蹊部ですね。
■痛みが生じる原因
サドルが合っていないと、どんな座り方をしても痛みが出てしまいます。
サドルと「当たる場所」が、軟部組織ではなく、恥骨結節(座ったときに感じる硬い骨)や恥骨稜(骨盤の前方にある骨)のような硬い部位になっているかを確認する必要があります。
体重を「柔らかい部位」で支えようとすると痛みが出るのは当たり前ですよね。
また、サドルの取り付け角度が合っていない可能性もあります。
基本的にサドルは水平となっていることが望ましく、極端に前上がり前下りになっていると適切なポジションを保つことができなくなり痛みが出てしまいます。
また、サドルの位置が高すぎると、会陰部にも圧力がかかり痛みが出る可能性があります。
ハンドルが遠過ぎると、必要以上に骨盤を前に倒すことになり、敏感な部位に体重をかけてしまい痛みが出ることもあります。
■対処方法
要するに、サドルのポジションが合っていないと痛みが出るわけですから、痛みが出ないポジションを探すことが必要になります。
- 「柔らかい部位」に体重がかかっていないか確認し、きちんと「骨」で座れるようにサドルの前後位置を調整する
- サドルは水平に
- サドルが高過ぎるようなら下げる
- ハンドルが遠過ぎるようならステムを短いものに交換してハンドルを近づけるかサドルを前に出す
こうやって書くとシンプルなんですけどね。
ロードバイクのポジション出しにおいては、まずは骨盤の位置が適正かを確認することから始めるべきだそうです。
私の場合、まずは骨盤の位置を固めるべくサドルの上下前後を調整し、クリートの位置調整を追い込んできましたので、結果的にこれら局部の痛みに悩まされることはありませんでした。
お尻が痛いとサドルを交換したくなったり、よりパッドの暑いショーツに変更したくなりますが、まずはポジション出しが大切なわけですね。
5. 膝の痛み
次は膝です。
私が最も悩まされた部位かもしれません。
■痛みが生じる原因
膝に痛みが出る場合、サドルの高さやクリートの位置が合っていない可能性が高いです。
こと膝に関しては原因はかなり絞り込まれていますね。
ただ、ほんとここから先の調整はトライアンドエラーの繰り返しなので、ほんと時間かかります・・・。ていること」だそうです。
■対処方法
ざっくりまとめるとこんな感じです。
- 膝の前側に痛みがある場合は、サドルが低すぎる可能性がある
- 膝の裏に痛みがある場合は、サドルが高すぎる可能性がある
- 膝の横に刺すような痛みが出る場合、サドルが高すぎる可能性がある
- クリートが前に出すぎても、後ろに下がりすぎても、膝関節に負担がかかり痛みが出る可能性がある
- つま先下がりのペダリングではふくらはぎの筋肉を上手に使うことができなくなり、膝に余計な負荷がかかる可能性がある
どうすれば良いか?と言われると、「適正な位置にサドルとクリートをセッティングする」の一言に尽きるわけですね。
それがほんと大変なんですけどね・・・。
めっっっっっちゃ時間がかかりまたが、お陰様で最近は膝に痛みが出ることはなくなりましたので、根気強く取り組むことをおすすめします。
6. 足の痛み
最後が足の痛みになります。
ここで言う足は「脚全体」ではなく、靴を履く部分の「足」ですね。
■痛みが生じる原因
一般的な原因はクリートの位置や靴のフィット感が合っていないこと、になります。
そりゃそうだ。
これはあまり複合的な要因があるわけではなく、シンプルに物理的な痛みが出ているケースですね。
■対処方法
自分の足のサイズにあったシューズを選びましょう!
身も蓋もないですが。
あとは、クリートがつま先に寄り過ぎていてつま先ペダリングになっていると痺れが出る可能性があるそうですので、クリートの位置も大切ですね。
私もサドルの高さに起因して足裏が痺れやすかったことがありました。
色々と思い当たるところだらけな記事でしたが、比較的最近の悩みとして「腰の痛み」がありましたが、この記事を読んでからは「身の程弁えた」走り方を心がけるようにしたところ、腰の痛みが出なくなった、もしくは出るタイミングがライド終盤まで引き伸ばされるようになりました。
ポジションを最適化することが治るものもあれば、走り方を変えることで解消できる痛みもあって、ロードバイクにおける痛みはほんと奥が深いな、と思います。
コメント
最近なるほど~と感じたのは「サドルの座り方を考える」という記事で
サドルはハンドルと同じく、バイクと体を接続し、支えるためのポイント。プラス、ペダリングに効率的な腰の位置を固定するための位置決め機構」という話です。
https://www.sbaa-bicycle.com/sbaa_sp/howto/sports01.html?fbclid=IwAR3nZoj9tffd1YrmvUa3BcAASmRYy5t7uXIWHVvx5lLD1ySZOvBlifeG4Po
ハンドル・サドルは体重を預けないものと考えてる人と、どっかり体重を乗せるものと考えてる人ではポジションは別物になるので、全く別のフィッティングが必要ですね。長時間ランに慣れてくるとバイクでもペダルへ荷重が集中するから、セッティング変える必要が出てくると思いますよ。
確かに、という内容ですね。勉強になります。
息子くんとのポタリングでミニベロに乗るのですが、ミニベロだと「どっしり」座るポジションになる為、ロードバイクの半分の距離であってもお尻が痛くなり易いです。
他方、ロードバイクだと、ここ最近は100km超えない限りは、ほとんどお尻に違和感を感じることはなくなりました。
逆に、100km超えてくると体に疲労が溜まり、ついついペダルよりもサドルへの荷重が増えてしまうようで、少しお尻に負荷を感じるようになります。
走り方によっても変わるわけで、自分にとっての最適解を探すのは時間がかかって大変ですね。