トレーニングに重要なのは時間? ライド距離?

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ロードバイクのトレーニングを測る指標として適切なのは、ライド時間だろうか?
それともライド距離だろうか?

今時のサイクルコンピューターに限らず、数十年前から存在する初歩的なサイクルコンピューターでさえ、この二つの指標は記録できるようになっていました。

私が約30年前に購入した、ワイヤードな原始的なサイクルコンピューターでも、この二つの数値は記録できましたから。

トレーニング量を確認するうえで、どちらが適切な指標なのか?

・・・そんなこと考えたこともありませんでしたが、改めて言われてみると、これは意見が分かれるところでしょうね。

今日はそんな記事の紹介です。

■ トレーニング量を測る指標として適切なのはライド時間なのかライド距離なのか

1. ライド距離が重要だとする意見

直感的な感覚として、ライド距離が重要な指標だよね、という見解に賛成する人は多いのではないでしょうか?

「先週のライドはどれくらい走ったの?」
「今月はどれくらい走れた?」

このような問いかけを受けた場合、多くの人は「xxx km」と距離で答えるのではないでしょうか?

例えば。

ある体調の良い週末のライドに出かけた場合。
先週よりもちょっと多く走ろう、と考えた場合、「プラス20km長く走ろう」と考える人が多いのではないでしょうか?

例えば。

Cycling Weekly誌は毎年読者に5000マイル走るチャレンジを用意しているのですが、これを「年間312時間走りましょう!」という目標に置き換えた場合、より多くの読者を惹き込むことに成功するでしょうか?

 

 

2. ライド時間が重要だとする意見

一見すると「距離」でトレーニング量を計測するのはとても合理的に思えるかもしれませんが、当然反対意見もあります。

  • 距離は努力の信頼できる尺度ではない。設定されたパワーで設定された時間で走れば、常に同じ労力を必要とするが、設定された距離を走る場合、その労力は地形や天候によって毎回異なる
  • 風、標高、路面、装備(バイク、ウェア、タイヤ)などの変数がスピードに影響し、したがって走行距離にも影響してしまう
  • 一方、持続時間と強度をトラッキングしていて、より多くのワットを出していれば、より大きな身体的パフォーマンスだったと断言できる
  • 距離だけを集計する場合、心理的なメリットはあるかもしれないが、トレーニングの負荷を過小評価する可能性がある。積算された距離は、その週にどれだけ頑張ったかを正確に反映していない可能性があり、やる気を失わせる可能性がある。

どうでしょうか。
なかなかに説得力のある指摘ですよね。

今回紹介する記事の中で統計を取っているようなのですが、トレーニングに励んでいるローディーの大多数(67.6%)、並びにほぼ全てのプロライダーがトレーニング量を時間単位で集計しているそうです。

 

 

3. パワーメーターを活用すべきという意見

ここで身も蓋もない意見として、「いやいやパワーメーター使えば良くね?」という意見もあるわけで。

私自身もそうですが、パワーメーターを使って、TSS(トレーニングストレススコア)でトレーニング量を確認するようにしています。

今回の記事でも、ライド距離、ライド時間と続いた後に「パワーメーターの活用」についても触れられています。

  • ライド距離もライド時間も、すべてを支配する唯一のデータフィールドではないことは明らかです。しかし、変動要因やスピードや強度の変化を考慮すると、ライド時間の方がはるかに信頼できる量の記録方法である
  • もちろん、GPSデバイスやトレーニングアプリから、より多くのデータフィールドが利用できるようになった。最もポピュラーなものの1つがTrainingPeaksのトレーニングストレススコア(TSS)で、走行時間と強度を加味してトレーニング負荷(生理的ストレスの推定値)を算出することができる
  • 但し、TSSを「完璧なデータ」として使っているわけではなく、その欠点についても目を向けている。「TSSには欠点があり、ワークアウトの難易度を把握できない。「閾値で10分間のインターバルを4回行い、その間に5分間の休息を挟むセッションは、後者の方がはるかにハードであるにもかかわらず、閾値で40分間走り続けるのと同じTSSを生み出すだろう

この最後の指摘については、私も同感だったりします。
同じTSS50のトレーニングであっても、30分でTSS50を叩き出すトレーニングと、90分じっくり時間をかけて記録するTSS50のトレーニングでは、難易度も体感での疲労感も全く異なる内容になります。

この記事においては、プロやシリアスローディーが重要視している「ライド時間」に軍配が上がるとしています。

ま、確かにそうなんだろうなー、とは思いますが、記事の中にもあるように「今週は12時間乗ったぜ」という話よりも、「今週は320km走ったよ」という話のほうが他のローディーの注目を集めるんですよね。

何となく「ライド距離」の方が「すげー」と思ってしまう私は、やはり「シリアスローディー」になり切れないようです。

コメント

  1. ヨウ老爺 より:

    トレーニング(訓練)の定義は負荷(load)をかける事ですが道(road)も
    発音はLとRで違うのでしょうがカタカナ表記で言えば全く同じロード・・・。
    走る道(目的)によってはその重要度も違って当然なのですが私も同様に
    訓練目的で走ってはいないので時間も距離も体力も凄いと感心しています。

  2. おとーさん より:

    >老爺さん
    なるほど。どちらも「ロード」ですね。
    時間を積み重ねるか、距離は積み重ねるか。
    どちらもロードバイクでロードしていくわけで、語呂が良いですね・笑

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