期せずして前後で違うタイヤを履くことに(マビックイクシオンプロUSTとIRC Formula PRO TUBELESS RBCC)
先日、100%私の不注意からチューブレスレディータイヤでリム打ちパンクをするという稀有な体験をしました。
自宅まで30km地点いうこともあり、かつ輪行袋も持参していなかったことから近くにあるサイクルショップまで何とか辿り着いてタイヤを交換してもらいました。
パンクしたのは前輪。
タイヤはマビックのイクシオンプロUST。
ただ残念なことにショップには同じタイヤの在庫はありませんでした。
在庫されていたタイヤの中に、「もし次にマビック以外のタイヤで履くとしたらこれを試してみよう」と決めていた候補は2つありました。
- IRC Fromula PRO RBCC(チューブレス)
- シュワルベプロワン(チューブレスイージー)
ここでめっちゃ悩みましたね。
今回はひとまずパンクした前輪だけ交換してもらい後輪は時期を見て自分で履き替えるのが良いか、いやいや冬場のチューブレスタイヤ交換は寒さから固くなっており、嵌めるのに「地獄を見る可能性」もあるので、いっそのことここでプロの手を借りて交換してしまうか・・・。
ただ、ショップだとタイヤも定価販売ですし、工賃も含めると下手すると倍近くのお値段になってしまいます。
ぐるぐる悩みましたが、シュワルベプロワンの方が定価だと1.5倍近くお高くなることから、結局は「一番安いコース」ということで、IRC Formula PRO RBCC を前輪だけ交換してもらうことにしました。
ということで、期せずにして前輪と後輪で異なるタイヤで走ることに。
1. 前後で違うタイヤだとどうなるか?(ファーストインプレッション)
この日タイヤを交換してもらったショップから自宅までは20kmほど。
この段階での印象はこんな感じでした。
- IRC Formula PRO RBCC(前輪)の印象は、一言で表すと「もちもちしている」
- 段差や路面の凹凸による細かな衝撃はイクシオンプロUSTの方が吸収してくれていた印象。ただ、以前よりも衝撃が伝わってくるようになったという見方もあれば、路面の状況が良く伝わってくるようになった、というポジティブな表現にもなりそう
- この辺りが表現が難しいのですが、手に伝わる衝撃が増えて不快になったかというとそこまでではなく、何とも不思議な感じなのですが、「不快に感じるような衝撃はタイヤのもちもち感が吸収してくれている」んですね。
- 転がりはほんの少し軽くなった印象。
IRC Formula PRO RBCC の適正空気圧は6BAR〜8BAR。
マビックのチューブレスタイヤよりも高めなんですよね。(マビックは5BAR〜7BAR)
ショップで店員さんに確認し忘れたのですが、おそらく空気圧は6BAR〜7BARくらいかな?という印象。イクシオンプロUSTでそこまで高圧にした時と比べると、路面の凹凸などでタイヤが跳ねることはありませんでした。
イクシオンプロUSTでは前後ともに4.5BARで運用しているのですが、明らかにタイヤは固く(高圧)感じるのにもちもち感があって跳ねないですし、うまーく衝撃を吸収してくれていました。
何とも表現し辛いんですよね・・・。伝わりますかね。
で、帰宅後に答え合わせということで空気圧を確認してところ、印象通り6.5BARでした。
この空気圧なのに良い意味で高圧さを感じさせないのはすごいですね。
2. マビックイクシオンプロUST と IRC Formula PRO RBCC のタイヤ幅の違い(実測)
IRC Formula PRO RBCC(チューブレス)はタイヤのトレッドが特徴的です。
かなーりがっつり「溝」が刻まれているんですね。
ロードバイクのタイヤって、もっとのっぺりしているものが多い気がします。
こちらがマビックのイクシオンプロUST。
ロードバイク用のタイヤは、こんな感じでトレッドパターンは控えめで全体的につるっとしているものが多い気がするんですよね。
今回は前輪だけ交換していますので、「このトレッドパターンのお陰でグリップ力がマシマシです!」とか、あまり断定的なことは言えないのですが。
で、どちらもタイヤの幅は 25cで同じなのですが、実際のタイヤ幅はかなり違いがありました。
ちなみに、私のホイールはマビックのコスミックプロカーボンUSTでして、リムの内幅は19mmになります。
まずはイクシオンプロUST。
実測は27.5mm程度でした。
25mmというよりは28mmに近い印象です。
サイドにボリュームがありますので、タイヤ側面はリム面から少し外に盛り上がる感じです。
対して IRC Formula PRO RBCC。
25.2mm程度でしょうか。
こちらの方が公称25mmには近いですね。
リム面からほぼフラットにタイヤのサイドがつながっていますので、見た目は明らかに IRC の方がリム面と面一になっており、エアロ特性が高そうです。
写真だとなかなか伝わりづらいところですが・・・。
タイヤを上面から撮影し、徐々に傾けていってリム面が見えたところで撮影、両タイヤを比較したものがこちら。
上がIRCで下がマビック。
明らかにマビックの方が大きく傾けないとリム面がタイヤのサイドで隠れて見えないんですよね。
タイヤの幅だけみると、IRC の方がホイールの純正タイヤみたいに見えます。
また、赤いロゴの差し色がフレームとマッチしていて、見た目も格好良いです。
見た目はとっても気に入りました。こりゃいいわ。
3. 前後で違うタイヤだとどうなるか?(ライドでがっつり実走)
こんなアクシデントでもない限り、前後で異なるブランドのタイヤで走ることなんてないでしょうから、折角の機会と前向きに捉え、その後ライドに2度ほど連れ出してみました。
ちなみに空気圧は、前輪は推奨空気圧の下限となる6BAR、後輪はマビックの純正アプリである My Mavic で計測した通りの4.5BARで乗っています。
イクシオンプロUSTの推奨空気圧の下限は 5BARなのですが、My Mavicでは体重が軽い場合はそれよりも下の空気圧を推奨してくるんですよね。
ざっと印象をまとめるとこんな感じです。
- 前輪のみでの比較なのであまり偉そうに断言できませんが、ファーストインプレッションと変わらず IRC は高圧な分固く感じるが、独特の「もちもち感」により上手に衝撃をいなしてくれる
- ただ、衝撃吸収性に起因する全体的な乗り心地の良さはイクシオンプロUSTの方が高いかも。ただ、大きな違いはなさそう?
- グリップ感はイクシオンプロUSTよりも少し上かも?
- 転がりに関しては IRC の方が上。これは確実に違いそう
- 前後輪で空気圧が違うにもかかわらず、思いのほか違和感はない。私が鈍感なだけ?
最初こそタイヤに神経集中して走っていたので「ここが違うかも〜」とか考えながら走っていましたが、1時間もすると「もともとこんなもん」と思える位違和感を感じることなく走っていましたね。
人間の感覚なんて、そんなもんなんですかね。
もう少し暖かくなってきたら、後輪もIRCに換装してみて、マビックタイヤとの違いなど感じ取ってみたいと思います。
しっかし、IRC は市場価格はかなりお買い得ですねー。
コメント
タイヤFormula PRO国内価格が安くて良いですね。海外通販のハッチンソンやシュワルベと対抗できるのが魅力です。
Formula PROの溝はグリップのためではなく、タイヤの挙動を分かり易くするためのものです。傾け具合や滑り出しがハンドルに伝わってくるので高速コーナーや下りカーブでの限界が分かり易くなります。
空気圧はイクシオンで4.5BARならFormula PROで5.5BAR設定で問題ないかと思います。推奨空気圧はあくまで推奨なので、乗り心地向上やグリップ増加のために下げるのは良くやります。シクロクロスの場合は推奨下限3BARのタイヤを1.5Barで運用もあるくらいです。
>たかにぃさん
毎度為になるコメントありがとうございます。
今のところ6BARまで下げているのですが、まだ下げられそうかな?という感覚はあったので、今度5.5BARで走ってみようと思います。
今のところネガティブなポイントがありませんので、気温の上がる週末があれば、後輪も交換して揃えてみようかと。どうなるか楽しみですね。
クロモリロードは自分のも……(-_-)……前輪ミシュラン23C……後輪IRC25Cで、失敗したかな?(-_-)
と走って見ると、リアのエアボリュームが明らかに大きく25Cでも太めなIRCはモチモチしてバルーンタイヤ的乗り心地の良さが
印象的でした。 実走してのハンドリングはフロントのキャスターとトレイルが減った分、低速コーナリング中バンクさせると前輪が
inに切れ込みオーバーステア気味のハンドリングに変わりました。
そして中高速域はニュートラルで、クルッと旋回、踏むとニュートラルでこれは中々好みなハンドリングでした。
リアのエアボリューム増大は乗り心地アップという副産物もあって、いまだにそのままにしています。
突き上げは今まではフロント次第かと考えていましたが、リアのエアボリューム増大ではっきり良くなったのは目から鱗でした。
車高はリアが約5ミリ高くなりましたので、サドルの調整が必要になりました。
>♪さん
なるほど。。。
タイヤ径、エアボリュームが変わると車高が前後で変わるわけですね。
言われてみればそりゃそうだ、という話で納得ですが、意識してなかったです。
サドルの微調整と、意外とハードルの高い繊細なカスタムなのかもしれませんね。