新しいムーブメントが起きているのでしょうか?
今月のバイシクルクラブ誌では「ライド&フィッシュ」の特集が組まれています。





曰く。



自転車を楽しむスタイルの一つにRIDE&FISHとの組み合わせがある。じつは自転車好きは釣りも好きが多かったりする。ここでは自転車雑誌として初⁉となる自転車と釣りを楽しむスタイルとノウハウを大特集。フライフィッシングから海釣りまで、自転車で出かけてみよう!
 



ほほーう・・・。
 





■ ライド&フィッシュは新しいムーブメントになるのか?



1. 自転車業界の流行移り変わり


新しいマーケットを開拓する際に、既存のものを掛け合わせる、というやり方があります。
最近までは、自転車とキャンプを掛け合わせる特集が多かったような気がします。

自転車業界も、海外の「グラベル」の波に煽られつつ、グラベルと親和性が高いものといったらキャンプだよね!みたいなノリがあったように感じています。

そんな波も一巡したようで、二匹目のドジョウ狙いで、次は釣りに照準を当てた感じでしょうか。



気持ちは分かるけど・・・。



正直、親和性高い部分もあれば、そうでもない部分もあるんですよね。
 



2. 自転車と釣りの親和性について

まず最初に。
「自転車」と釣りの親和性はかなり高いと感じています。
現に、多摩川にでかける釣り人の多くは、自転車に釣竿くくりつけて出かけている人の割合がかなり高いのではないでしょうか。

釣りは、その時々で「ポイント」が変わりますので、川沿いに散策しながらベストなポイントを探すという観点からは、自転車の高機動性はかなり便利だったりします。

また、海釣りに関しても、防波堤から釣るような「陸っぱり」に関しても、自転車は親和性高いような気がします。

私は独身時代、川釣り(フライフィッシング)を趣味にしていたのですが、天然の渓流沿いを遡行する際には基本徒歩になるわけで、「あー、自転車で移動できたら楽だよな」と感じたことは多々ありました。 



3. 正直合わない部分も

なんだ、親和性高いんじゃないの、という話に感じるかもしれませんが、これが「ロードバイクで自宅を出発し、数十キロ走って川に向かう」という話になると、また大きく話は変わってきます。

自宅から数キロメートルにある川に釣りに行くというなら、自転車は最強かと思います。
ただ、我が家から50km離れた丹沢水系や奥多摩に釣りに行くというのであれば、正直自転車で行きたいとは思えないんですよね・・・。



(1) 装備一式揃えると嵩張るし重い
まず分かりやすい点として、装備一式揃えるとそれなりに嵩張ります。
フライフィッシングの場合、ロッド(釣竿)に関しては、4ピースや5ピースに分割できるものもありますが、多分割式のロッドだと、万が一大物がかかった際に竿が負けてしまうことがあります。

そして何より、分割数が多い竿になると「しなり」が固くなるため、竿のしなりとラインの重さを活かしてフライを飛ばすフライフィッシングにおいては、「多ピースの竿は竿のグレードとしては下、初心者向け」という扱いを受けてしまいます。

私自身、4ピースと2ピースの双方で釣りを楽しんでいましたが、やはり2ピースロッドの方が圧倒的に楽しかったです。

とはいえ、ロードバイクにロッドを収納して長距離走ろうとすると、2ピースロッドでは無理があります。

また、渓流釣りにおいては、川沿いから釣るだけでなく、川の中にじゃばじゃば入り込んで釣るのが楽しいのですが、その為には体を水から守る為のウェーダーが必要になります。
















で、これが重いんです。
参考までに我が家のウェーダー。


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882gありました。

完全防水性ですから、どうしても重くなりますよね。

当然、完全防水ということは、完全防風なわけで。
ウェーダーを履いたまま長距離走るのは、かなり無理があります。
真冬でも、このまま走ったらウェーダーの中は汗でとんでもないことになりそうな気がします。

それでいて、生地はゴワゴワしていますので、サドルバッグにコンパクトに収納するのも難しいわけで。
どうしても大きめなサドルバッグが必要になってしまいます。 



(2) ウェーディングシューズが重い
そして、もう一つ欠かせないのがウェーディングシューズ。
ウェーダーによっては、魚屋さんが来ているもののように、ウェーダーとゴム長靴が一体になったものもあるのですが、川底は苔むしていてとても滑りやすい為、ゴム長靴はあまりおすすめできません。

そもそもゴム長靴一体型のウェーダーは、めっっっっっちゃ嵩張るので、それこそロードバイクには向かないと思います。

その為、渓流では靴底がフェルト式のもウェーディングシューズを使うのがオススメになります。
















当然、ウェーディングシューズも重量級。


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我が家のウェーディングシューズですが、片足で676gありました。
片足でビンディングシューズ両足分ですね・・・。

正直、この重い靴を履いて走る気には、あまりなれないんですよね・・・。
当然、フラットペダルになるわけですが、靴底のフェルトも痛みが早くなりそうです。

加えて。
渓流に入った後のウェーディングシューズは、靴底のフェルトが水分を吸いまくって、めちゃめちゃ重くなります。
足に重りをつけた状態で走るようなものです。

しかも日本の渓流は、そのほとんどが山の中にありますので、足に重りを着けて状態で上り坂とか、もう拷問以外の何者でもありません。 



(3) 釣りは防風性と防水性が重要
ウェーダーでも触れましたが、釣りをしている最中って、じっとしていることが多いです。
当然釣竿は振るわけですが、それでも風通しの良い川沿いにいるわけですから、夏場を除けば防風性のウェアで体温が下がるのを防ぐことが多いわけです。

高い透湿性を求められるロードバイクウェアとは、ウェアの求める性能がちょっと異なってくるわけです。

そうなると、ライド中のウェアと釣りのウェアを二つ持っていくか?みたいな話になってしまうわけです。


(4) 魚がよく釣れるのは朝マズメと夕マズメ
また、よく釣れる時間のことを「朝マズメ夕マズメ」と言います。
夜明けから日の出までの前後1時間程度の時間帯が朝マズメ。 日没前後の1時間程度の時間帯を夕マズメと呼びます。
この二つは「マズメ時(まずめどき)」と呼ばれ、どちらも魚が良く釣れる時間帯と言われていますので、渓流に釣りに行く時には、自宅を早く出発し、朝マズメの時間(午前6時前後)には現地に着くことを目指しますし、夕方日没前まで粘って釣りを行い、辺りが暗くなってきたら引き上げる、というのが一般的になります。

そうなるとどうなるか?

自転車に乗っている時間帯は、行きも帰りも「真っ暗」な時間になるわけです。

いやー、そんな時間に山の中とか走りたくないです・・・。



つまるところ。

自転車と釣りの相性は良いとは思うものの、せいぜい自宅から30分、長くても1時間程度の渓流に行くのに使うのが現実的なんだと思います。


で。
そのくらいの距離なのであれば、グラベルバイクではなく、クロスバイクでも良いかなー、と思うわけで。


釣り趣味起点の人に、「クロスバイク買って自転車で釣り場に行くのも面白いよ?」というお誘いは現実的な気がしますが、がっつり自転車趣味の人に「釣り道具買って川釣りに行くのはどう?」とお誘いするのは、なかなかハードル高くないですかね。


私もフライフィッシングでフライは自分で手巻きして作っていました。


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釣りにハマり込んだ結果、ランディングネットまで自作しました。


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網糸を染色して、漁師になった気分で編み上げましたし、木枠の部分は型を作って薄くて細い板材をお湯でふやかしてから巻きつけて固定、接着。磨き上げるとともに塗装したりと、製作に1ヶ月以上かけた気がします。

それくらい釣りにもハマりましたし、自転車で100km走るのも特に苦にもしませんが、今のところ自転車で釣りに行こうとは思いませんね・・・。


ただ、理想の生活として、川の近くに居を構えて朝夕自転車で釣りに行く、というものがありますので、自宅近くに川がある人には「絶対ライド&フィッシュやった方が良いよ!」とオススメしたいですね。


 




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