今まであまり疑ったことはなかったのですが。
実は昨年あたりに、エナジージェルの成分表記に関して海外であれこれとあったようですね。
エナジージェルの成分表記は本当に正しいのか?
ロードバイクに乗っている人でエナジージェルのお世話になっている人は多いのではないでしょうか。
レースに出る人なんかだとそうでしょうし、ブルベとかで休憩時間を短くしたい人であれば、走りながらでも補給できるエナジージェルはとっても便利ですよね。
ただ、その成分表記が不正確ということで、ランナー界隈においてちょっとした問題になっていました。
一部のエナジージェルの成分表記が不正確だと判明
端的には一部エナジージェルにおいて、記載されている成分表記に満たないものがあり一時販売中止に追い込まれた、という話になります。
詳細はiRunFar(アメリカのウルトラマラソンやトレイルランニングに関する情報サイト)で公開されているのですが、実はこの問題究明に至った経緯がなかなかすごい。
- Redditのユーザーが、Spring EnergyのAwesome Sauceのカロリーを推定するための簡単な脱水テストを実施したところ、乾燥させた重量がラベルに記載されている炭水化物重量の3分の1であるとのコメントを投稿
- iRunFar(アメリカのウルトラマラソンやトレイルランニングに関する情報サイト)が自らクラウドファンディングで資金を募集
- 110人から2,805ドルを集めて、Spring Energyやその他7ブランドのエネルギージェルについて第三者機関による検査を実施
- その結果、Spring Energyの「Awesome Sauce」で表示成分を下回った(表記された炭水化物は45グラムに対して、計測結果はわずか18グラム、カロリー表記の180カロリーに対して実際には75カロリーしか含まれていない)ことを公開
- iRunFarからコメントを求められ、Spring Energyは一部のロットで栄養価が低かったことを認め、製造方法などに問題があったと説明
- その後オンラインサイトから当該商品を削除、販売中止に至る
いやー、すごいっす・・・。
というか、乾燥テストを自分でやるユーザーがいるのもすごいですし、こうした投稿を受けて実際にファンディングで資金を募って試験を実施するオンラインメディアもすごいですね。
閉鎖的な日本のコミュニティ、メディアではこんな動きは起きないでしょうね・・・。
ローディー界隈のエナジージェルは正確だった模様
ちなみに、問題となった Spring Energy 製品と比較する為に、ラボ送りにされた製品がこちら。
- Spring Energy Awesome Sauce
- Spring Energy Canaberry
- Honey Stinger Acai Pomegranate Energy Gel
- Hüma Apples & Cinnamon Energy Gel
- Näak Apple and Maple Syrup Energy Puree
- Gu Energy Gel Strawberry Banana
- Maurten Gel 100
- Precision Fuel PF 90 Gel
- Science in Sport Beta Fuel Strawberry and Lime
他の7製品については、ラベル記載の炭水化物の少なくとも80%を含んでおり、北米で規定されている規制範囲内とのことでした。
最後の3つくらいになると、私も知っているブランドになりますが、Maurten、SiSについてはラベル表記にほぼ近い値となっており、とっても優秀との結果に。
私もSiSについては、Wiggle経由で購入して一時期よく使っていましたが、シリアスローディーがレースで使うくらいですから、正確性が高いのは「そりゃそうだよな」と納得。

結果的に、ローディーが使うようなエナジージェルについては値が正確だったこともありあまりロードバイク界隈では話題になることもありませんでしたが、ランナー界隈では大きな話題になっていた模様。
もともと、著名なコーチやアスリートが開発、マーケティングに関わっていたということで影響は小さくなかったようですね。
今現在、北米で検索すると Spring Energy の製品も購入できるようになっているようですが、こうした成分表記については、定期的にその正確性を担保する仕組みが必要なのかもしれません。
ウルトラマラソンだったり、ロングなブルベに出るような人にとっては、「3回補給したのに、実は総量としては2回分の補給しかできていない」みたいな話になってハンガーノックでも起こした日にはシャレにならないですもんね。
日本の製品は、おそらく大丈夫ですよね・・・?
コメント