向かい風でも30km/h巡航が本当にできるのか
最近は、路面状態の良い幹線道路などでは時速30kmで巡航することもそれ程苦ではなくなりました。
1台目のエントリーロードバイクの時には、時速28km程度だったのが、ピナレロに乗り換えて少し上がってきたかな、といったところです。
ただ、風の影響を受けやすい多摩川サイクリングロードでは、歩行者がいるので気をつける必要があるから、という理由もありますが、追い風でもないと30km/h巡航はありましていません。
ロングライドの日には26km/h、50〜70km程度のショートライドの日でも28km/h程度しか出していません。
で、加えて「向かい風」だったりすると、すぐに巡航速度を25km/h程度まで落としていました。
ま、そんなもんでしょ、と思っていたところ、以前の記事でたかにぃさんから「向い風3m/sでも30km/hは普通に維持できるはず」と温かいハッパをかけて頂きました。。。
向かい風で30km/h巡航とか無理でしょ!?
ぶっちゃけ正直な感想はそんな感じでしたが、その日は「しんどい気がします」という無難に返信。
だったのですが、考えてみると「向かい風の時は無理しないどこ」と無意識のうちにブレーキをかけていたというのも正直なところで。
果たして、今はどの位なら無理なく巡航維持できるんだろ、と気になっていました。
正直、冬本番になってくると、100km〜120kmとか、なかなか「走りたい」という気になりません。
どうしても「休憩したら凍える」みたいな気持ちがあり、補給を取るにしてもイートインコーナーのあるコンビニを探す必要があったりして、コース探しが面倒になってしまうんですよね。
これが70〜80kmまでだと、お昼の休憩があれば、残りはそこまで休憩がなくても済みますし、小腹が減ってもコンビニで買って、店先でぱぱっと食べて走り出してしまえば済みますので、どうしても近場でルートを引いてしまう傾向があります。
そうすると、マンネリになるわけで。
そんなわけで、前回は「どこまで登れるのか」といった自分探しのライドに出かけたのですが、今回は「向かい風でどこまで走れるのか」という自分探しを行うことで、ライドにアクセントをつけてみよう、ということになりました。
都合の良い「北風3m」の予報が出る
そんなことを考えていたら、たまたまライド予定の前日、天気予報で「北風3m」の予報が。
こりゃ、行くしかないっしょ、ということで。
行き先は、走行距離80km弱の多摩湖往復としました。
以前にも記事に書きましたが、多摩湖往復にした場合、多摩川サイクリングロードを通って新府中街道を北上するルートを使うのですが、新府中街道の(現在工事中の為現時点での)どんつきの北端にご贔屓のラーメン屋があり、グルメライドにもちょうど良いんですね。
ハンドルブラケットがっ!!(呪いの多摩湖ライド その2) : 昔チャリダー今ローディー
多摩川の関戸橋から北上する新府中街道。
現在は5.5kmほどしかありませんが、綺麗に北上する道路になっており、ロードバイクでも比較的走りやすい道路となっています。
今回はここで「向かい風3m/hで、巡航速度はどの程度で走れるのか」を確認してみることにします。
幹線道路ということもあり、道路脇のあちらこちらのお店にのぼり旗が出ていますが、北からの風でバタバタとはためいています。
体感的にも、「しんどい」というほどではありませんが、明らかにペダルを漕ぐ足は重くなります。
普段通りにブラケットを握って上体を起こしたまま走ると、まースピードは出ません。
無理ない巡航速度、という点を意識して漕ぐと、25km/h程度しか出ません。
普段なら、そこでそれ以上頑張ることもないわけですが、さすがにこのまま多摩湖回ってラーメン食べて帰ってしまうと成長がありません。
確かたかにぃさんもコメントで「ポジションがどうこう」言ってたな、と思い、少しフォームを思考錯誤してみました。
残念なことに私は身体が固いので、下ハンを握ったポジションはそれほど長く維持することができません。
そこで、普段乗っているブラケットを握った姿勢のまま、両肘を90度近くまで曲げて、上体全体を前傾させてみます。
背中を丸めて俯いてしまうと胸まで閉じられてしまい、呼吸が浅くなってしまいますのでなるべく「胸を開いたまま」というイメージを持って、そのまま前傾するように気をつけます。
で、楽な姿勢を探してみると、少しだけサドルの前にずれた方が塩梅が良さそうです。
すると、あら不思議。
先ほどまで「向かい風で重くなったなー」と思っていたペダルが回るじゃありませんか。
上体は前傾し、お尻も少し前に出たことで自然とペダルにかかる荷重が増えたようで、普段のポジションよりもくるくると足が回り、ケイデンスも自然と上がっていきます。
それまでアウター×21T、80rpmで25km/hで走っていたのが、ギアを一枚上げて、20T、85rpmで28km/hまで無理なく上げることができました。
これなら、そのまま巡航維持できそうです。
そのままケイデンスを90rpm程度まで上げると、29km/h〜30km/hをうろつく状況になりますが、気持ち息が上がりますので、そのまま20分、30分と維持してみようね、と言われると少し厳しそうな雰囲気に。
ケイデンスを85rpmのままにしてギアを一枚上げて19Tにすると、29km/h〜29.5km/hをうろつくスピードになります。
ケイデンスを上げるよりは、こちらの方が維持できそうです。
幹線道路になりますので、ちょいちょい信号で停止することになりますが、その後はずっと29km/h前後を維持して走ることができました。
その後は多摩湖回って、ラーメン食べて帰ってきましたが、今回試してみた前傾での走り方をちょくちょく試しながら走ってきました。
ライド後は普段のライドよりも足と上体、腕の筋肉に疲労が残りましたが、スタミナ面での疲労度については特に変わりはありませんでした。
今回のような前傾姿勢での走り方については、まだ「身体ができていない」ようで、これからはもっと意識して多様して、身体を慣らしていく必要があるのかもしれません。
今回は巡航維持、という観点からは29km/hが限界かなー、というのが実感でしたが、もっとポジションに慣れてきたら30km/hの壁を乗り越えられる日が来るんですかね。
これからもちょいちょい練習しながら、再び「風速3m/h」の天気予報が出た日にリベンジしてみたいと思います。
ちなみに、本日のライド結果。
自宅前に着いた時に「77.75km」だったので、ついつい自宅を20m通り過ぎてからライド終了ボタンを押してしまいました。
コメント
向い風克服おめでとうございます。
この寒い時期にそこまでできれば、気温が上がれば空気密度の違いで自然と30km/h行けると思います。あと、スピンバイクで同様の姿勢をとって上体、腕の筋肉を使うのもありかも知れません。
向かい風巡航お疲れ様でした(^^)
フォームや体幹の問題もあるんですが、前傾姿勢が辛いのはペダルに乗れてないからです。あと、向かい風で練習するよりは、その3m/s以下程度の弱い風速の時に追い風で「重い」ギアを踏んで練習する方がいいです。
なぜかというと、自転車のペダリングは全身運動なのですが、風の影響を受けやすい状況で練習しても風に対してバランスを取らないといけなくなり、ペダリングの為だけの練習ができないからです。風に対処する分の余計な力が入っちゃいますから。
「重い」ギアを踏むのは、その方がペダルに乗りやすいからです。ケイデンスが低くなってもいいです。ペダルを踏むというよりも、体重を上手くペダルに乗せることを身体で覚えたほうが、パワー(体力)の節約になりますし、最終的に速くなれます。
ペダルに乗れるようになると、深い前傾姿勢の時に上体を腕で差さえなくてもよくなります。その代わりに体幹が必要になりますが、ペダルに乗れるようになってくると自然と体幹ができてきます。
風の影響の少ない時に平坦で重いギア(体重や出す速度にもよりますが最低でも18Tできれば17T以下)でペダルに乗って走れるようになれば、多少の向かい風ならいなせるようになります。
それと、シューズを少しソールの硬いものに変えた方がいいです。ゆっくり走るなら今のままでもよいんですが…。
たかにぃさん
これまた今まで意識していませんでしたが、空気密度、あるんですね!?
確かに冬場は空気が「重い」と感じることありますが。
最近、スピンバイクでもフォームを意識して乗るようにしていて、体幹を意識しているのですが、今までと違う筋肉に披露が溜まるようになりました。
改めて、きちんと「意識して」乗ることって大切なんだな、と思い始めてます。
ナナシさん
コメントありがとうございます!!
実はここ数日思っていたことがそのまんまご指摘にあり、鳥肌立ってしまいました・汗
自分はうまくペダルに体重を乗せられていないのではないか、と思っていたところ、室内スピンバイクで乗っている時に、「ん? 今ってうまく体重乗せられてない?」と思う瞬間がありました。
スピンバイクで負荷を高くして、休むダンシングの練習をしようとした時にも、「お?これが体重乗せるってことか?」と思う瞬間もあり、重いギアにすることで体重の乗せ方が意識できる、というのはとてもしっくり来ました。
ただ、乗り終わってから体幹がぷるぷるしてましたので、まだまだ体幹が鍛えられてないという点も実感・・・。体も鍛えないとです。
どうせ冬は長距離走る気になれないので、多摩川沿いでギア重くして練習してみる、というのはアリかもです。
あと、実はAmazonの欲しいものリストに、今よりも固めのソールのSPDシューズが入っていたりして、何か見透かされたようでどきっ、としてしまいました・笑
空気抵抗は押しのける分の空気の重さを受けるわけですが、空気密度は真夏の30℃で約1.29kg/m3、真冬の0℃で約1.16kg/m3と一割以上の差があります。
その結果ブラケットポジションで30℃のとき30km/h出すのと、0℃のとき29km/h出すのと必要ワット数がほぼ同じになります。
あとは冬はウエア重量が1kg以上増えたり体が暖まるのに時間がかかるなどもあり夏より平均速度が下がり易く、昼時間も短いのでどうしても走行距離が減り易いです。だからスピンパイクやジムトレで補うのも大事です。(ただし、気楽に遠くへ行けるようにするためのトレーニングですから、おとーさんが無理せず長く続けられる方法が一番です。)
たかにぃさんの専門的な知識に、ただただ脱帽です・・・。
0℃と30℃で1割の差というのは「気のせい」「なんとなく」の世界ではないですね。
あと、仰る通りでして、スピンバイクがメインになることはないですが、冬は走行距離、走行時間ともにどうしても短くなってしまいますので、その差を補完する為にスピンバイクで1時間漕ぐ、2時間漕ぐ、という考え方だとあまり苦にならないので、うまく活用していきたいですね。
ただ、春になると花粉という敵も現れますので、そういった意味でもスピンバイクにはしばらく活躍してもらわないとです。