お手軽ワックス系チェーンルブとしては定番の Squirt(スクワート)から、新しいチェーンワックスが発売されました。
お手軽さを売りにしている点は、ホットワックスになっても変わらないようです。
Squirtから新しいチェーンワックスが登場(SQUIRT PERFORMANCE HOT WAX)

ワックス系ルブなのにこんなに簡単に施工できてしまうのか、でお馴染みのSquirt(スクワート)から待望の浸漬(ドブ漬け)型ホットワックス「SQUIRT PERFORMANCE HOT WAX(スクワート パフォーマンス ホットワックス)」が発売されました。
SQUIRT PERFORMANCE HOT WAXの主な特徴
一般的な硬質パラフィンワックスとは一線を画す、Squirtらしいアプローチが詰まった製品となっているようです。
以下、主な特徴です。
「慣らし運転」が不要!
従来のホットワックスは、施工直後にチェーンがガチガチに固まり、最初の数キロは「バキバキ」と不快な音を立てながらワックスを割る慣らし運転が必要でした。

こちらは私が現在使用しているSilcaのホットワックスを施工した直後ですが、そりゃもう「ばっきばき」です。
手を離してもこの状態で固まってますので、バイク本体に取り付ける段階で「ばきっ」「ぽきっ」と固まったワックスを砕きながら取り付ける必要があります。
その直後に室内でローラー台にでも乗ろうものなら、砕かれたワックスが飛び散って悲惨な状況になりますので、必ず初回ライドは外で行う必要があります。
(環境には悪いですけどね・・・)
しかし本製品は、塗布直後から驚くほどしなやかで静かとのこと。施工してすぐにレースやライドへ出かけられます。
独自の「ソフト」な新配合

パラフィンに合成ワックスをブレンドした独自のベースを採用していることから施工後のソフトな状態を実現しているそうですが、さらに、超低摩擦と静音性を実現する「hBN(六方晶窒化ホウ素)」などの固体潤滑剤を配合しています。見た目はホワイトチョコレートのようで、手触りもしなやかです。
室内トレーナーでも汚れない(低飛散)

ソフトな特性ゆえに、一般的なハードワックスのように「乾いたワックスの破片が粉雪のように床に飛び散る」という現象がほとんど起きません。インドアサイクリングを好むライダーにも最適です。

例えばこちらがワックス施工後のチェーン、スプロケットの状態なのですが、スプロケットがチェーンについた余分なワックスをかき集めている状態。
私はワックスを施工した後は、2回くらいは外で走らないと、屋内ローラーでは走りたくないですね。
そんな気遣いが不要になるというのは、ちょっと魅力的です。
環境と機材に優しいクリーン設計
慣らし運転で外に余計なワックスを撒き散らさないで良いというのは、それだけで環境に優しい製品だな、とは思いますが、溶剤フリーかつ、有害な有機フッ素化合物(PFAS)を使用していないということで、そもそもの素材からして環境に優しくなっています。
生分解性も備えており、環境への負荷を最小限に抑えています。
施工上の注意あり
これはホットワックスあるあるだとは思いますが、溶解時の推奨温度が「93〜95℃」と比較的ピンポイントに指定されています。そのため、温度管理ができる専用のワックス用クッカー(例:Silcaのシステムなど)の使用が推奨されています。
私はSilcaのチェーンワキシングシステムを持っているので、Squirtのホットワックス導入の壁は低いですが、クッカーなどで代替しようとしている人は、設定温度には気をつけた方が良さそうですね。

パッケージにはチェーンを浸すためのスポーク型ディッピングツールが同梱されており、作業自体のハードルは低く抑えられています(価格:$48、約30回分の潤滑サイクルが可能)。
他のチェーンワックス(SilcaやMolten Speed Waxなど)との違い
他社の代表的な「ハードタイプ」のホットワックスと比較すると、メリットとトレードオフがはっきり分かれます。
同社の定番リキッド「Squirt Dry Lube(ボトル) 」との違い
「わざわざお湯(ワックス)を沸かして漬け込む必要があるのか?」という、既存のSquirtユーザーが最も気になるポイントですね。
私もSquirt Dry Lubeは大変気に入って使っていた製品になりますので、長らく「わざわざ固形のワックス使うまでもなくない?」と思っていましたから。

耐久性はボトルタイプの3〜4倍
私が最も気になる「耐久性」ですが、これがまあすごいです。
Squirt Dry Lubeからして、600kmは持続可能やで、と言っていましたし、実際に使ってみてその宣伝に偽りはなかった、というのが私の実感でした。
公式サイトによると、ホットワックスの皮膜寿命はボトルタイプ(Squirt Dry Lube)の3〜4倍だそうです。
まじか。
2000km近く持つとなると、私のような週末ローディーだと数ヶ月単位でチェーンのメンテナンスから解放されることになります。
金属への密着性と保持力が非常に高いため、超長距離ライドにおけるアドバンテージは圧倒的です。
「施工の儀式」か「手軽さ」か
ホットワックス版は、チェーンを完全に脱脂し、クッカーでワックスを溶かして漬け込むという「手間」が発生します。対するボトルタイプは、クリーンなチェーンに液を垂らして乾かすだけ。
すでにホットワックスの環境がある人やレース派には推せるが、手軽さを求める人なら今でもボトル版が最強の選択肢になりそうですね。
おすすめの組み合わせ運用
実はホットワックスとリキッドタイプは対立するものではなく、相乗効果を発揮します。 最初に「Performance Hot Wax」でチェーンの芯までしっかりワックスを浸透させ、日々の運用のなかで距離が伸びてきたら、同じSquirtファミリーである「Squirt Dry Lube」を上から注ぎ足してメンテナンスする、というハイブリッドな使い方が公式にも推奨されています。
これは魅力的ですねー。
まとめ
私的には、Silca のワックスがまだ残っているので使い切るまでは Squirt には浮気はできなさそうですが、Squirt Dry Lubeに出会ってチェーンワックスの概念が根底から覆された経験のある人間としては、今回発売されたこのホットワックスは興味津々。
すでに私のように固形の「ワックス沼」にハマっている人であれば、「あの『最初ガチガチ問題』と『部屋がワックスの粉だらけになる問題』を解決してくれる、ゲームチェンジャーなソフトワックス!」として、かなり魅力的な製品になりそうです。
また、これからホットワックスに手を出してみようかな、という人であったり、既にSquirtボトル版の愛用者であれば、こちらの製品は選択肢としてはかなり「アリ」なのではないでしょうか。













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