今年に入って、ハンドルバーをカーボン製のものに交換したり、新車の納車に向けてハンドルバーをショップに預ける為に別のハンドルバーに付け替えたりと、ちょいちょいハンドル周りの入れ替えを実施しまた。
ハンドル交換時には、当然シフトレバーもハンドルから取り外しますので、ハンドル交換後にはシフトレバーの位置調整が発生します。
で、これが毎回微調整に苦しむんですよね・・・。
取り外す前に取り付け角度を計測したり、取り付け位置にテープを貼って再現し易いようにしてみたり。
それでも毎回、「これだと送り過ぎ?」「ちょっとしゃくり過ぎかも」と、迷うことになります。
そんな悩みを一気に解決してくれる(はず)のツールを自作してみましたので、ここでご紹介したいと思います。
■ シフトレバーの取り付け位置を正確に記憶・再現できるシフトレバーセッターを自作
1. 市販されているシフトレバーセッター
きっかけは先日見かけた CYCLINGTIPS の記事。2022年に見つけた良プロダクトを紹介する記事なのですが、その中にシフトレバーセッターに関する記事があり、個人的に衝撃を覚えたわけです。
何これ、めっちゃ便利やん、と。
こんなツールですね。

CYCLINGTIPS より拝借
これがあれば、シフトレバーの位置調整とか、一発じゃね!?と。
ただ気をつけなければならないのが、レバーセッターと呼ばれるツールは、実はこのパーツだけなんです。

ABBEY BIKE TOOLS製のレバーセッターという製品になるのですが、公式サイトを見ると売り切れてますね。標準価格は46ユーロだそうです。
これだけで 6000円オーバー。
このツールだけでは不足していまして、このパーツのねじ切り部分に、ディレイラーハンガーの位置調整用のツールを連結されることで、シフトレバーセッターが完成する仕組みになっています。
一般的なディレイラーハンガー調整用ツールであれば大体取り付け可能とのこと。
ABBEY BIKE TOOLS製だと、こちらですね。

Hanger Alignment Gauge (HAG) と呼ばれるツールとなります。
お値段 185ユーロ。26,000円程度でしょうか・・・汗
お安いところだと、GORIX製でこんなものもあります。
ディレイラーハンガーのネジに合わせた規格になると思いますので、おそらく適合するのかな?
で、両方合わせると軽く一万円オーバーになるわけです。
私が2本目に購入した Brand-X のカーボンハンドルが買えてしまいますね。
ということで、便利そうだなー、と思いつつもちょっと購入には踏み切れずにいました。
2. 自作にチャレンジ
ただ、よくよく構造を見てみるとそこまで複雑なものでもありませんので、ある程度の目安になるような精度で良ければ、自作できるんじゃね?と思ったわけです。そこで購入したのが、こちら。

パイプと、結合する為のパーツ。
至ってシンプルでございます。
ホームセンターなどで適当なパイプをとジョイントを購入すれば良いだけなのですが、我が家の近所にホームセンターがないという悲しい事情により、ネットで購入することに。
Amazonだとこちらですね。
ショップによって価格は違うと思いますが、私の場合上記組み合わせで 1400円ほどで揃えることができました。
六角レンチで簡単に組み上げることができます。

こんな感じですね。
今回、もう一つ組み合わせるのがこちら。

我が家の工具箱に転がっていた、トルクスレンチで使う為のビットです。
こんなやつですね。
こちらのビットをパイプの先端に装着したいのですが、当然そのままでは系が合わない為、ビットをパイプの中にきっちり収める為に太くする必要があります。
そこで登場して頂くのがこちら。

なんの変哲もないビニールテープ。
こちらをビットにぐるぐる巻きに巻いていきます。

こんな感じ。
きつく引っ張りながら巻きつける必要があります。
そして、パイプに突っ込むとこんな感じに。

当然、微調整が必要になりますので、最初にビニールテープを巻きつける際は、パイプに入らないくらい太くなるまで巻いてしまうのがおすすめ。
その後、少しずつビニールテープを剥がしながら、パイプの径にぴったり合う厚みになるまで微調整を繰り返します。
ビニールテープをきつく巻きつけていれば、このビットがパイプの中に潜り込んでしまうことも、外れてしまうこともありません。
がっちり合体してくれました。
3. お手製シフトレバーセッターが完成
完成形がこちら。
なんちゅうシンプルな・・・。
ただ、目的には十分だったりします。

こんな感じで使うわけですね。
ただ、一点ミスを犯してしまいました。
縦に走るパイプは一番短い 30cm長のパイプで良かったのですが、横に走るパイプは 45cmを購入すべきでした・・・。
シフトレバーの根本にはぴったりなのですが、どうせなら先端で合わせたいので、今度 45cmのパイプを購入してアップグレードをかけた方が良さそうですね。
シフトレバーセッターという、かなーりニッチなメンテナンスツール。
使い所はかなり限定されますが、個人的にはハンドル交換時の微調整から開放されると思うと、かなり使い勝手の良いツールかな?と感じています。
シフトレバーの位置決めに悩んだことのある方は、一度自作してみてはいかがでしょうか。

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コメント
コメント一覧 (5)
私はおおざっぱで適当な性格なのでスケール(巻き尺)で同じ値にしています。
シフターはコラム芯からシフター頂部、サドル前後位置もコラム芯からの距離
サドルの高さはクランク芯からの距離というようにミニベロ、ロードを問わず
全く同じ値に統一はしているのですが目視なので多少は誤差があると思います。
ビットを芯にするというアイデア実にすばらしいのでこれを参考にさせて頂き
ラチェットレンチにパイプを差し込み回転出来るようにしてみたいと思います。
、
ドロップハンドルの位置決めの方は、微妙にステムのボルトをボルトを緩めて、車体をゆっくり前後させると……フロントフォークが動き、走行中の位置に来ますので、ホイールてハンドルが90度に来たら、ステムに差した儘のヘキサゴンレンチをゆっくり締め込み完了です。
キャスターの自動修復する動きを利用して、位置決めします。
これに慣れると、5分で完了です。ホイールの垂直出しは、ホームセンターで買った桐の寸角をホイール左右に立て、フロントは、ダウンチューブと同じ角度に合わせ、リアはシートチューブとシートポストと同じ角度で固定です。
フロントはクイックを締める前に、矢張り、前後に微妙に動かすてキャスター角度は自然にフレームと同じ角度に決まるので、寸角で角度が決まると素早くクイックを締め込み完了です。リアは、リア三角の下の隙間が左右均等で、矢張り取り付けた寸角がシートチューブとピタリと狂い無く垂直に決まると締めて完了です。(⌒‐⌒)/
私も目から鱗のグッズでした。
メジャーで計測していても、微妙にズレてしまい微調整に苦労することが多くストレスだったもので、これはいいやと。
ラチェットれんちで回転可能にするアイデア、良いですね!?
もうちょいアップグレードできないか考えてみたいと思います!
いやー、♪さんの流れるようなメンテナンス作業が目に浮かぶようです。
そういった細かな工夫は学ぶ機会もないもので、とても勉強になります。
ちょっと今度のメンテナンスで色々試させて頂こうと思います!
ホイールのキャスターの自動修復を利用した位置決めは、跨って作業するとハンドルやホイールの位置がバッチリ見え、
微妙な左右の傾きも身体のセンサーでキャッチして修正出来るので安全です。
跨ると、ステム締め込みもグラグラせずに手早く完了出来ます。