ロードバイクのハンドル取り付け角度を調整する
現在のバイクは2台目のロードバイクになるのですが、購入から早2年半。
途中ペダルを変えたりシューズを変更したり、サドルを変更したりといった寄り道がありましたが、ようやく骨盤のポジションを追い込むことができました。
どんだけ時間かかってんだよ、という話ですよね・・・。
順番的に、ようやく手の位置(ハンドルのポジション)を調整することになりました。
1. ポジション調整の順番(サドル高→サドルの前後位置)
ロードバイクのポジション調整において、まずは骨盤の位置を確定させることから始める必要があります。
って偉そうに言ってますが、愛読書であるロードバイクセルフフィッティングからの受け売りなのですが。
まずはサドルの高さを合わせた上で、サドルの前後関係を調整することになります。
たったそれだけのことなわけですが、ペダルやシューズが変わればサドルの適正な高さは変わります。
サドルをフラットなサドルからウェーブ型のサドルに変更すれば、適正な前後位置も変更になります。
膝の痛みやペダルの回し方からクリートウェッジを導入したのですが、するとまたサドルの高さが変更になります。
とにかく何か一つ調整すると、引きずられて他の調整も必要になり、とエンドレスのようにポジション調整を繰り返してきました。
結果、現在のサドルポジションに落ち着くのに2年半かかったわけですね・・・。
長かった・・・。
ただ、苦労の甲斐あって、どんなにペダルを強く踏んでも(って、強く踏むペダリングはそもそも非推奨ですが)、どんなに高ケイデンスで回しても(ま、私の場合110rpmくらいしか回せませんが)、膝に痛みが出たり、足裏に痺れが出たりといった足回りの痛み、違和感は全く発生しなくなりました。
時間はかかりましたが、苦労した甲斐はありましたね。
これで現時点で骨盤の位置が確定できたことになりましたので、ハンドル周りのポジション調整に着手してみることにしました。
いやいや無理にいじる必要なくない?という話ではありますが、折良く(?)最近になってハンドル周りに違和感を感じるようになってきました。
2. 現在の取り付け角度に無理が出てきた
まずおさらいとなりますが、ハンドルの取り付け角度は3種類に分類することができます。
前記のロードバイクセルフフィッティングの書籍によると、ブラケットの取り付け角度により3分類しています。
- 真横から見て、ハンドルバーのショルダー部とブラケットの装着角度が0度以下になっている「送りセッティング」
- 同様に、真横から見て0〜7度の「標準セッティング」
- 真横から見て7度以上になっている「しゃくりセッティング」
上体の柔軟性によって人それぞれかとは思いますが、それぞれの特徴がこちら。
- 「送り」セッティングであれば上体は低くなりますので、ハンドルを体幹に引きつけやすくなり高強度のペダリングがし易くなる。レース志向の人におすすめ
- 標準的なセッティングは言わずもがなですが、バランスタイプ
- 「しゃくり」セッティングになるとよりリラックスした体勢が取り易くなる為、低負荷でポタリングしたり、ゆったり長距離を走る人におすすめ
今まで私は「しゃくり」セッティングにしていました。
そこまで高強度では走らんやろ、と。
ただ、このしゃくりセッティングには弱点がありまして、下ハンでハンドルを握った時にブレーキレバーが遠くなってしまいます。
もともと体幹が強くなく、下ハンを握る時間が4〜5時間のライドの中で5分もない、といった極端な走り方をしていたこともあり、ブレーキレバーが遠い点はあまり気にしていませんでした。
そんな中、昨年大きな転機を迎えることに。
ホイールをカーボンホイールに変更したんですね。
アルミホイールの頃には、10%を超える斜度でもなければ、ブラケットポジションでも十分ブレーキをかけることができていました。
それがカーボンホイールになってからは、斜度7〜8%程度の坂でもブラケットポジションだと(私の握力が弱いこともあり)ブレーキコントロールがし辛くなりまして、下ハンでブレーキをかけることが多くなりました。
また、そうやって下ハンを握る時間が増えて走り慣れてくると、向かい風やロングフラットな道路では下ハン握って走る方が楽になりますので、いろいろなシチュエーションで下ハン握って走るようになってきました。
そこで気づくわけです。
「ちょっと今のハンドル、しゃくり過ぎじゃね?」と。
3. ハンドルの取り付け角度(ハンドルの送り/しゃくり)を最適化する
ということでようやく本題です。
まず今までハンドルの取り付け角度はおおよその目分量で「こんなもん?」と調整していました。
今回はきちんと角度を計測すべく、固定式のローラー台を導入。
ただ、ローラー台は3本ローラーを既に持っていますので、バイクをきっちり固定できさえすれば良いということで、とにかくお安いローラー台を購入しました。
前輪も固定用のマグライザーがありますので、きっちり角度計測が可能になりました。
まずはこの段階で、水平が出ているのかを確認してみました。
トップチューブにスマホを乗せて水準器アプリで計測してみます。
ローラー台に固定している時の角度と、地面に前後輪が付いている状態で角度が同じか(=水平になっているか)を確認してみました。
すると、ローラー台に固定している時は実は水平が出ていないことが判明・・・。
ちょっと意外でした。
固定ローラー台+マグライザーの状態だと、少し前下がりになっているようでしたので、マグライザーの下に木の板などを積み重ねて水平出しをしました。
有り合わせのもので調整すると、何とも不格好うですが・・・。
ここまで前輪を嵩上げするときちんと水平が出ました。
で、計測してみてびっくり。
ブラケットの角度は14.5°ありました。
めっっっちゃしゃくれてますね。
ブラケットポジションだと特に違和感も感じませんでしたが、下ハン持つと疲れるわー、と感じていた一つの原因が、このしゃくれ過ぎた角度があったようです・・・。
ここまで角度がついていると、いきなり大きく変更するのも躊躇われますので、今回は標準と呼ばれる範囲では最も角度がついている7°で試してみることに。
その状態で試運転ということで3本ローラーに乗ってみたところ・・・。
何これびっくり!
めっっっちゃ下ハン持ちやすい!!
もう、衝撃でした・・・。
私が「下ハン持つと疲れるんだよねー」と感じていたのは、私の体幹がよわよわなだけでなく、セッティングにも問題があったようですね・汗
次の週末、早速新たなハンドルポジションでお出かけです。
ロングストレートや向かい風、下り坂で積極的に下ハンを持つように心がけたのですが、もう感動ものでした。
下ハンって、こんなに快適だったんですね・・・、と。
ちょい大袈裟に言ってますが、ストレートで10分くらい下ハン持ち続けて走っても、ちっとも疲労がないですし、下り坂での下ハンブレーキングがちっとも苦になりませんでした。
おそらく、それまでの「14.5°のしゃくり」が極端過ぎただけなんでしょうね・・・。
今まで「後輪固定のメンテナンススタンドだと、どうせ後輪持ち上がって水平出しできないから、おおよその目分量で良いや」と大雑把に設定していたわけですが、性格が大雑把な人間の目分量は危険、ということが今回よく分かりました。
固定ローラーはメンテナンススタンドとしては高価ですが(汗)、早速大活躍してくれました。
コメント
ハンドルポジションが上手い具合に決まって何よりです。
下手な高額パイクより自分にフィットしたバイクのほうが乗り易く速いですね。(GanSは充分高額バイクですが…)
この2年ほどで本当の意味でポジションの大切さを理解することが
できた気がします。
適切でないポジションと、適切なポジション、双方で乗り込んでみて違いを実感することは大切ですね。
ポジションは人によって、またその時々の乗り方によってもかわるので、座学だけだと表面的な理解になりがちだということが良く理解できました。
ピナレロの公式ページのジオメトリ見ていて気付いたのですが、GANSは小さいサイズだとホリゾンタルじゃなくって微スローピングですね。
ローラーに乗せてるとき、ほぼ水平出てると思いますよ。だから変更後のハンドルポジションで下ハン走行が楽なら、かなり乗れてるんじゃないでしょうか?
「乗れている」というのは嬉しい響きですね・笑
そうなら嬉しい限りです!