【比較レビュー】携帯ミニポンプを比較(レザインポケットドライブ vs 例のポンプ)

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携帯ミニポンプの比較レビュー(LEZYNE POCKET DRIVE vs LANDCAST)

ここ2年以上、ロードバイクにおける携帯ミニポンプは巷で「例のポンプ」と呼ばれるランドキャストのミニポンプを使ってきました。
正確にはランドキャストは「例のポンプ」と呼ばれるもののOEM版、ですかね。

ド定番ですね。
これに、これまた定番のお助けグッズである、トライスポーツのお助けチューブをつなげて使っていました。

この組み合わせだと、ツールケースのロングタイプであればぴったり収納できますし、出先でパンクした時の空気入れとしても全く不満もありませんでした。
おそらく、一定以上の空気圧を楽に入れる為の携帯ポンプとしては最高峰に位置する商品だと思います。

ですが夏場に向け、ツールケースを持参せずにドリンクボトル2本体制になった際に、最近購入したこれまたド定番のトピークサドルバッグだと、ランドキャストのミニポンプはオーバーサイズで収納できないんですよね。

以前はオルトリーブのサドルバッグを使っていたので問題なく収納できたのですが、より小さなサドルバッグに交換したことで、携帯ポンプをどうするか問題が出てきてしまいました。

今回はトピークの小さなサドルバッグ(Sサイズ)でも収納可能なレザインのミニポンプを購入しましたので、ランドキャストのミニポンプとの比較レビューなど実施してみたいと思います。

1. スペック比較

まずは主要スペックを比較してみます。

LEZYNE POCKET DRIVE LANDCAST
全長 140mm 200mm
重量(実測) 76g 107g(115g)
最大空気圧 160PSI / 11BAR 300PSI / 20BAR

レザインポケットドライブは公称79gですから、実測は少し軽量。
ランドキャストに関しては、お助けチューブも含めると合計115gになります。
合わせると40gの軽量化になりますね。

全長で6cm短くなるのは大きいです。

2. レザインポケットドライブの外観レビュー

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ちょいとお高めで購入まではかなーーーり迷いましたが、Amazon のポイントアップセール時に思い切って購入。

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私はサドルバッグに入れる前提の為使用予定はありませんが、フレームに固定する際に使用する固定具とベルト。
ベルト内側に LEZYNE ログが入っており、高級感が漂っています。

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ポンピングする時に、固定しておく側には滑り止めのギザギザがあり、ロゴが刻印されています。
強く握り込んだ時に痛くなるほどではなく、滑り止めとして程よいギザギザ感です。

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レザインのロゴもレーザーで刻印されていて、所有欲をくすぐります。

レザインポケットドライブはその小ささも大きな特徴となりますが、加えてチューブが内蔵されている点もアピールポイントとなっています。

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ポンプの先端部分。
ゴムパッキンを外すとチューブの先端が顔を出します。
ネジ込み式になっていますので、くるくる回すとチューブが外れます。

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お尻がすこし引っ掛かりますが、そのままぐいっと引き出します。

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チューブにもロゴが入っており、いちいち高級感があります。

このチューブを反対側の先端にねじ込みます。

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こんな感じ。
この状態でポンピングすることになります。

3. サイズ比較

続いてサイズ比較。

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レザインポケットドライブに関しては、両端にあるゴムパッキンも含めると150mm近い長さになりますね。

お次に、ポンプを最大に伸ばした状態での比較。

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全長を伸ばした状態だと9cm近く長さに差が出ます。
これは実際にポンピングした時に、大きな差になりそうですね。

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こちらがランドキャストで使っていたお助けチューブとの長さ比較。
このチューブの長さの違いに関しては、実使用においてそこまで大きな差はありませんでした。

参考までに、R250のツールケース(スリムロングタイプ)に収納した時のイメージ比較。

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ランドキャストのポンプとお助けチューブはぴったり収納できます。

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レザインポケットドライブはかなり余裕がありますね。
これならロングタイプでない通常のツールケースでも収納できそうです。

お次にトピークのサドルバッグ(エアロウェッジパック Sサイズ)に収納してみます。

まずはランドキャスト。

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明らかにサイズオーバーですね。

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強引にファスナーを閉めようとしても引っかかってしまって無理でした。

お次はポケットドライブ。

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ぴっっったりです。

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ファスナーを閉める時に引っ掛かり感、出っ張り感があるかな?と思いましたが、スムーズに閉めることができました。
ほんとギリギリのジャストサイズになっています。

4. バルブへの取り付け方法

続いてバルブへの取り付け方法。

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こんな感じで、先にチューブをバルブに取り付けることも可能です。
ですが、その後このチューブにポンプ本体を取り付けると、若干装着し辛いですね。

先にポンプとチューブを繋げた状態から、バルブにくるくる回して固定した方がスムーズでした。

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こんな感じのサイズ感になります。

参考までに、ランドキャストにお助けチューブをつけた場合がこちら。

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やはり余裕がありますね。

5. ポンピング対決(レザイン vs ランドキャスト)

ここまでは大満足のレザインポケットドライブ。
実際にポンピングしてみたらどうなるか?を比較してみました。

ちなみに、ランドキャストのポンプは、300回のポンピングで100PSI(約6.9BAR)まで注入することができると主張しています。

(1) レザイン ポケットドライブ

まず最初にレザインポケットドライブから。
タイヤのバルブを押して空気を抜いていきます。
バルブを押してもそれ以上空気が吹き出さないところまで空気が抜けたら、ポンピングを開始します。

ポンピングに際しては、空気入れを最長まで伸ばし、一番奥まで押し込むように留意はしていますが、丁寧にポンピングするよりもテンポよくポンピングすることを心掛けました。

出先で空気入れを使う時はパンクした時ですので、丁寧に入れる心の余裕なんてありません。
少しでも早く済ませたいという気持ちを優先し、テンポよくスピード優先でポンピングしています。

以下がポンピング回数と空気圧との関係になります。

ポンピング回数 空気圧
100回 2.0BAR
200回 3.5BAR
260回 4.2BAR

回数が260回で止まっていますが、私の腕の力だけで無理なく入れられる回数がこの辺りまででした。
体重をかけたりと工夫すればもう少しポンピングできるとは思いますが、出先で無理なく入れられるところとしては、この辺りかなー、という感触でした。

私が現在履いているタイヤは IRC のチューブレスタイヤになります。
最近の空気圧は5.5BARになりますので、出先でパンクした際の緊急避難としては、4.2BARまで入れば十分合格ですね。

お次に、ここに至るまでの空気の「入れ易さ」を並べてみます。
どうしても感覚的な表現になる点はご了承ください。
ちなみに、私の腕力、握力は成人男性の中では「最低ランク」とご認識頂ければと。。。
シルエットクイズになれば、確実に女性と間違われるような細腕でして、成人男性の平均握力を余裕で下回っております。

ポンピング回数 ポンピングのし易さ
60〜70回 ほぼ重さを感じないレベル
100回 少しずつ手に重さを感じ始める
140〜150回 明らかに重さを感じるがまだ余裕あり
180回 一回一回力を入れる必要あり。
ポンピングのスピードが鈍り始める
200回 じっとりと額に汗が浮かぶ。明らかにスピードは落ちるが一定のテンポでポンピング可能なレベル

250回あたりからは、一回一回、「よいしょ、よいしょ」と力を入れないと手が止まりそうなくらい重くなりました。
とはいえ、ホイールの横で膝立ちをしながら、腕の力だけで入れられるレベルにはなります。
これ以上となると、立ち上がって体重をかけながらポンピングする必要がありました。

私の力では、この後頑張ったとしても5〜6BARくらいが限界かなー、と思います。
チューブレスタイヤで、緊急避難的に4BAR入れられれば十分という私のようなケースでは全く問題になりませんが、クリンチャータイヤで穴の空いたチューブにきちんとパッチ修理を充てて、その後7BARまで空気を入れてライドを再開したい場合には、少し無理がありそうですね。

ただ、平均的な成人男性の腕力・握力があれば、7BARまでは頑張れば行けるかも・・・?

(2) ランドキャスト

続いてランドキャストになります。

ポンピング回数 空気圧
100回 2.5BAR
200回 4.4BAR
300回 6.0BAR

一応公式では「300回のポンピングで6.9BARまで行けます」ということでしたが、スピード優先のポンピングでも300回で6.0BARまでいけましたので、あなだち誇大広告とは言えないかも、です。

ほんと優秀ですね。

では、ポンピングに必要な力はどんな感じだったかというと、こんな感じでした。

ポンピング回数 ポンピングのし易さ
〜100回 ほぼ重さを感じないレベル
150回 少しずつ手に重さを感じ始める
170〜180回 明らかに重さを感じるがまだ余裕あり
200回 一回一回力を入れる必要あり。
但しポンピングのスピードは変わらず
200回 じっとりと額に汗が浮かぶ。明らかにスピードは落ちるが
一定のテンポでポンピング可能なレベル
280〜300回 じっとりと額に汗が浮かぶ。明らかにスピードが落ち
一回一回確実に押し込む必要あり

280回辺りから、確実にスピードも落ちましたし、力も必要になりましたが、まだもう少しは膝立ち&腕の力だけでポンピングできそうな雰囲気でした。
このまま7BARくらいまでは行けたかもです。

こうやって比べてみると、ランドキャストの携帯ポンプは非常に優秀ですね。
ロングタイプのツールケースが使える季節であれば、迷うことなくこちらのポンプ携帯で間違いありません。

他方、パンク時の緊急避難として考えるなら、レザインポケットドライブも全く問題なく使えそうでした。

少しお値段は張りますが、とても満足のいく商品でしたね。
夏場、ツールケースを使えない2ボトル体制の際には、サドルバッグに忍ばせて携帯できそうですので、狙い通りのお買い物となりました。

 

コメント

  1. shige より:

    LANDCASTは一時期使っていました。確かに良く出来ていてこの種のミニポンプの中でも1〜2を争います。
    ただ最近は出先でのパンク修理は時間と体力の節約を考えてCO2を使うため、ミニポンプは最初にチューブを膨らませるぐらいしか使わないため、より小型軽量のair boneに替えました。
    CO2は稀に注入に失敗する事もありますが、ボンベ2本あれば何とかなるでしょう。1日に2回以上パンクしたら…その時はair boneでシコシコ入れるか自転車保険のロードサービスを呼びます(´∀`)

  2. おとーさん より:

    CO2ですか!
    なかなか踏み出せないんですよね。。。
    チューブレスだと、5BARで十分なので、CO2だと過剰というか、勿体ないというか。。。
    クリンチャーだと1日に2回とか経験ありますが、チューブレスだと2回はないかなーと思うとボンベは荷物コンパクトになって魅力的ですよね。
    ロードサービス、便利ですよねー。
    私はケチってロードサービスのないお安い保険なので、根性で何とかしないといけないのですが(^_^;)

  3. たかにぃ より:

    夏場の山とかだと被り水用にバックポケットにボトルを入れている人も結構いますね。
    プロのように10本以上バックポケットやジャージの中に入れるのは難しいですが、2本くらいなら誰でも入るかと思います。
    パンク修理ではマルニやIRCのTL用修理剤も省スペースになって良いかと。
    あとヒルクライムやエンデュランス限定なら、一番良いのはパンクガードがしっかり入った転がりの良いタイヤを選ぶのがでは正解かと思います。

  4. おとーさん より:

    >たかにぃさん
    先日、昨年のツールドフランスが無料視聴できるということで見たのですが、山のように背負うあのスキルはスゴイですよね。。。
    最初は我が目を疑いました。。。
    パンク修理剤も丁度物色しているところですが、如何にコンパクトにするか考えるのも楽しいですね。

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