ぼっちローディーがライドで欠かせないもの。
それは音楽。
AfterShokz(現在はShokzに改名されました)の骨伝導イヤホンをここ数年使っていますが、これまでのハイエンドモデルである AEROPEX に関してはとても完成度が高く、ロードバイクのライドのみならず、ジョギングでも活用していましたので、多い時には週7日フル回転、みたいな使い方をしていました。
音質に関しても、外で運動する際に使うものとしては十分満足しており、骨伝導イヤホンではこれ以上の音質向上は難しいのでは?と考えていました。
他方、AEROPEX も発売から2年半が経過しており、そろそろ新モデルが出たりしないかな?と期待していたところ、昨年末にかけてAmazonで値引きされたり、福袋が出たりとかなり大盤振る舞いをしていましたので、もしかするとモデル末期の在庫一層か!?と密かに期待していたところ、先日新モデルの発表がありました。
何がどう変わったのか、興味深々ですね。
■ ハイエンドモデル OPENRUN PRO が Shokz から新発売
目次
1. AEROPEX から改良された点
(1) 重低音を強化
(2) 更なるコンパクト化
(3) バッテリー寿命UP
(4) 急速充電が可能に
(5) 専用アプリが登場
(6) 通話性能がUP
2. 気になった点
(1) 防水性能はDOWN
(2) わずかに重量増
1. AEROPEX から改良された点
(1) 重低音を強化
(2) 更なるコンパクト化
(3) バッテリー寿命UP
(4) 急速充電が可能に
(5) 専用アプリが登場
(6) 通話性能がUP
2. 気になった点
(1) 防水性能はDOWN
(2) わずかに重量増
1. AEROPEX から改良された点
新たに Shokz から発表されたのは OPENRUN PRO というハイエンドモデル。従来の AEROPEX を置き換えるモデルになるのではないかと思います。

公式サイトより拝借
現在のエントリーモデルは「OPENMOVE」という名称になっており、今回発表されたハイエンドモデルが「OPENRUN PRO」。
そのうちミドルグレードに「OPENRUN」とか出して名称の統一を図りそうな雰囲気ですよね。
AEROPEXは在庫一掃までは併売され、そのうちミドルグレードと置き換える形になるのではないでしょうか。
さておき、今回発表された OPENRUN PRO は従来の AEROPEX から何が変わったのかを見ていきたいと思います。
(1) 重低音を強化
まず最も気になる点が、重低音の強化。
公式サイトより拝借
骨伝導イヤホンは重低音に関しては「スカスカ」になりがちです。
ただ、これはその特性上如何ともし難い部分でもあるのですが、その辺りをあまり気にしていない一般ユーザーから「AEROPEX は音質が良いと聞いていたけど、低音スカスカでダメダメじゃん」という身も蓋もないレビューをされてしまったりしますので、改善は必要なポイントになるのでしょうね。
OpenRun Proは、第9世代の骨伝導テクノロジー(Shokz TurboPitch™テクノロジー)を採用し、鮮明でクリアな中高音を実現するとともに、新しいShokz TurboPitch™テクノロジーにより、驚くほど深みのある低音を実現しています。
公式の謳い文句になりますが、「驚くほど深みのある低音」という自信満々な表現にとても期待感が高まりますね。
他方、むやみやたらと低音を強化しようとすると筐体の振動が強くなったりして肌ストレスが増したりしないかな?という心配もありますので、その辺りをどのように上手く調整してくるのか、今からとても楽しみであります。
(2) 更なるコンパクト化
AEROPEXと比較して、OPENRUN PRO は20%の小型化を実現しているそうです。AEROPEXのサイズで十分にコンパクトになったな、と感動していたのですが、更に20%の小型化というのはすごいですね。
それでいて、ボタンの大きさはAEROPEXより約30%大きくなっているというのが、これまたあっぱれ。
ロードバイクに乗っている時、ハーフフィンガーグローブだったり、春秋用のフルフィンガーグローブであれば、AEROPEX でもボタンの押し間違いをすることはほぼないのですが、冬用の厚手のグローブになると音量ボタンなどは若干押し間違いをし易かったりしましたので、ボタンの大型化は大歓迎。
(3) バッテリー寿命UP
ロングライドをする方にとって重要なのはバッテリー寿命かと思います。従来の AEROPEX は音楽再生最大8時間でしたので、個人的には既に十分なバッテリーライフでしたが、今回の OPENRUN PRO は更にバッテリーライフを改善させ、最大10時間のバッテリーライフを実現しています。
ブルベを走る方にとってはそれでも不十分でしょうが、一般的な走り方をするローディーにとっては必要十分ではないでしょうか。
(4) 急速充電が可能に
地味に嬉しい点として、今回は急速充電にも対応。5分の充電で最大1.5時間使用できるようになりました。
いやいや、ライド前提では 1.5時間なんて足りないでしょ、という話ではあるのですが、20分間の充電で 60% (音楽再生約6時間分)の急速充電が可能となっていますので、「やべ、前回空っぽになったのに充電してなかった!」という残念な状況になったとしても、20分我慢すればロングライドに連れ出すことが可能、ということになります。
また、私の場合ジョギングに出かけようとして ForeAthlete 745 とペアリングしようとした際に「バッテリーもうないで」と怒られたことが過去に何度かあったのですが、OPENRUN PRO の場合、5分の急速充電で 1.5時間音楽再生が可能になりますので、ジョギングには十分だったりします。
ついつい充電忘れがちな粗忽者にとっては、急速充電はとっっっっても有難い機能ですね。
ちなみに充電ポートは AEROPEX と共通のマグネット充電ポートということで、これも有難いですね。
本音を言えば USB-C とかの一般的な形状が有難いのですが、マグネット式の専用ポートは充電し易く使い勝手は上々ですから、これはこれでアリかな、と思います。
(5) 専用アプリが登場
今回から専用アプリが登場します。最近のワイヤレスイヤホンは大体専用アプリを用意してますよね。
イヤフォン側のマルチファンクションボタンで設定していた各機能を、アプリで画面を見ながら切り替えできるようになったそうです。
また、アプリでのマルチペアリング、イコライザー、言語切替、バッテリー残量確認なども可能になったということで、便利になりました。
ただ、この手の専用アプリを使うのって最初の頃だけで、以降はほとんど使わないんですけどね・・・。
最近は専用アプリばかり増えてきたので、スマホ上のアプリが増えてしまい、それはそれで不便だったりします。

(6) 通話性能がUP
OPENRUN PRO はデュアルノイズキャンセリング・マイクが搭載されており、双方ともに非常にクリアな通話が可能となったそうです。ちなみに AEROPEXでは「デュアルノイズリダクションマイク」が搭載されていました。
「リダクション」が「キャンセリング」になったということで。
何がどう改善されたのかは、実際に使ってみないと分かりませんね。
2. 気になった点
ここまではアップグレードされたポイントを並べてきましたが、微妙にダウングレードした点もありますので、その辺りも確認しておきたいと思います。(1) 防水性能はDOWN
若干残念だったポイントが、防塵防滴性能がダウンした点となります。OPENRUN PRO の防塵防滴性能はIP55。
防水性能としては、あらゆる方向からの噴流水(3.63mm)からの1〜3分間の耐水性を持つことを意味しますので、小雨や汗などで濡れるくらいであれば全く問題ありません。
一般的にスポーツ全般で使うイヤホンであれば、IPX5以上の防水性能があればOKと言われていますので必要にして十分な性能と言うこともできるのですが、AEROPEX の防塵防滴性能はIP67。
防滴性能に関してはIPX7ということで、水深1メートルの場所に30分間置いても、水を防ぐことができるという完全防水性能を有していましたので、このダウングレードは若干残念ではあります。
大雨に降られて全身びしょ濡れになり、イヤホンと肌の間に水が溜まった状態が長時間続くようになった最悪のケースを考えた場合、IPX7まであればかなり安心感が違いますからね。
果たしてこの防塵防滴性能の劣化が、重低音を強化する為に必要なトレードオフだったのか、ノイズキャンセリングマイクを追加する為に必要なトレードオフだったのか、いずれの理由によるものなのかについてはとても興味があったりします。
前者であり、かつ重低音の強化がとても自然で良い内容であれば個人的には「仕方ないかな」と思えるのですが、後者が原因だったとすると、「それは違うのでは?」というのが個人的な見解だったりします。
リモートワークも増え、イヤホンのマイク性能改善はマーケット全体の要望なんだろうな、というのは理解できるのですが、アクティビティで使うことを主要なユースケースと位置付けている本製品において、そこまでマイク性能の向上は重要なんだろうか?と思ってしまうわけですね。
それよりも防塵防滴性能の方が優先順位としては上なんじゃね?、と。
バッテリーライフが10時間に伸びたよ!というアピールにおいて、以下のような説明があったそうです。
通勤(往復)2時間、オンラインミーティング3時間、帰宅後のジョギング1時間、就寝前の映画3時間を使った場合でも、まだバッテリーに1時間分の残量があるという
うーん・・・。
どうでしょ?
少なくとも日本国内においては「通勤でこのイヤホンは使わないよね?」とか。
オンラインミーティングにおいても、雑音の多い環境だと周囲の音がダイレクトに鼓膜に飛び込んでくる骨伝導イヤホンの特性上、静かな環境でないとミーティングには使えない(一人暮らしだったり専用の書斎がないとNG)よね、とか。
そこまでの汎用性をアピールするよりは、もう少し絞り込んでも良かったのかなー、なんて思ってしまいました。
ま、これも家族のいるリビングでしかリモートワークできないローディーだから、という「お前の問題やろ」という話なのかもしれませんが。
(2) わずかに重量増
AEROPEX が26gの重量だったのに対して、OPENRUN PRO は29gということで、3gの重量増となりました。いやー、それくらい目を瞑っても良いんじゃない?とは思いますが。
ただ、「10%重量が増えました」と言われると「残念だな」と思ってしまうわけで、物は言いようってところですかね。
現時点での公式発表をもとに見てみると、気になる点が皆無というわけではありませんが、総じて「あらゆる点でグレードアップ」が図られた新製品になったのではないでしょうか。
まずはクラウドファンディングで発売するということで、実際に視聴することができるのはまだ先になるのではないかと思いますが、今からどこまでの音質強化がされているのか楽しみでなりません。

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