まさか全3回にわたる長編になるとは思ってもいなかったSRAM(スラム)のクランク外しですが、泣いても笑っても今回が最終章です。


有難いことに、過去2回の記事に対して様々な「こうすれば良いのでは」というアドバイスを頂きました。







基本、強い力で外す為にテコの原理を最大限活かす、というのが大原則になりそうでして、色々とこの点についてもアドバイス頂きました。
まずは市販品を使って正面突破を図ってみて、それでもダメならシートポストやハンドルといった荒技に切り替えるのが良さそうかな、ということでスピンナーハンドルを調達しました。

さて、どうなったことやら。





■ SRAM(スラム)のクランクを外すのに四苦八苦



1. 力が入らない要因を整理してみる

そもそも私が非力ということもあるのですが、うまくテコの原理を使うことができればクランクは外れるはずなのですが、なかなかうまく力が入れられないんですよね。

  • 右手でクランク(ペダル)を押さえ、左手でレンチを押し下げてクランクを外すのだが、レンチに力を入れると右手のクランクが浮いてしまい、力がうまく伝わらない
  • 右手、左手両方に力を入れようと体重をかけてしまうと、クランクの付け根部分(支点)に力は入るが、左右両端にうまく力が伝わらなくなってしまう

ペダルを動かないように固定することができれば、レンチにのみ力を入れてテコの原理を活かすことができるはずなのですが、それがなかなかうまくいかないんですよね。

コメントで頂いたクランクとヘックスを揃えて握り込むようにして外す、というやり方も的確に力を入れる為の工夫になると思います。
(試したところ、残念ながら今回の固着具合に私の握力で太刀打ちすることができませんでしたが・・・。原理としてはとても理にかなった外し方だと思います) 




2. 対策1:クランクを動かないように固定する

ということで、まずはクランクを動かないように固定することから始めることに。

まずは工具箱を庭のブロックの段差に押しつけて、そこにペダルを引っ掛けるようにしてみます。


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この状態でヘックスレンチでぐいっ、と力を入れれば良いわけですね。

ただ、実際に試してみたところ、工具箱はプラスチック製で「たわんで」しまう為、力が逃げてしまうことが分かりました。

ということで、お次は余っていた木材を使ってみます。


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今度は力が伝わりやすくなり、逃げなくなりました。


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こんな感じで、ペダルとクランクを引っ掛けて固定しています。 



3. 対策2:自転車が動かないように固定する

この状態でヘックスレンチを突っ込んで試してみたところ、ペダルとクランクは固定されているのですが、車体が浮き上がってしまうことが判明。

力は確実に伝わっているのですが、これでは力が上に逃げてしまいます。
右手でサドルを押さえながら体重をかけ、左手でレンチを押し下げてみますが、私の体重と腕力ではやはり車体が浮き上がってしまい力が逃げてしまうことに。



仕方ありませんので、ここで息子くんを召喚。



写真は撮っておりませんが、サドルに全体重を預けてもらい、車体を固定してもらいました。 



4. 対策3:スピンナーハンドルを使ってテコの原理で外す

続いて、今回用意した新兵器を投入します。


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スピンナーハンドルですね。





我が家に転がっていたソケットレンチを用意します。


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いつ買ったのかも覚えていませんでしたが、工具箱の中に眠っていたのを発見。

これを取り付けるとこんな感じに。


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パークツールのヘックスレンチよりも大分長くなりますね。

これをクランクに取り付けてぐいっ、と全体中をかけると。



かくんっ。



遂に外れました・・・。
もっと派手な音がして外れるかと思ったのですが、最後はあっけなく外れましたね。

ただ、一度かくん、と緩んだところで油断して息子くんを解放してしまったのですが、更に緩めようとしても、びくともしません・・・。

おいおい。

右手でクランクを握り、左手でスピンナーハンドルを力一杯絞り込むように押し下げて、何とか更に緩めることができました。


いったいどんだけ固く締め込まれていたんですか、これ・・・。


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ようやく外れました。


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いやー、大変でした・・・。

今回これでダメだったら、ショップに駆け込む前にコメントでオススメ頂いたオメガZ127スプレーも試してみようかと、カートに入れた状態だったのですが、何とかお世話にならずに済みました。

 




5. 念願のBB取り外し&清掃ができた

で、ここからが元々の目的。
峠の登り坂でスタンディングでトルクをかけると、BBが「鳴く」ようになってしまいましたので、BBを取り外して内部の清掃をしてみることにします。

以前もBBが鳴くようになった際に、BBを取り外して清掃したところ、ぴたっ、と鳴きが止んだことがあったので、今回も同じような原因かなと思います。





今回用意したのは、これまたパークツールのBBツール。


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BBの規格毎に用意しないといけないのが辛いですね・・・。


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スラムのBBにぴったりです。

BBに関しては、右側が逆ネジになりますので、そのあたりに気をつけて作業します。
ここでも今回購入したスピンナーハンドルが活躍してくれまして、BBの取り外しはとても簡単に実施できました。


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取り外したBB。
若干「バリ」のような細かな金属片が付着しています。


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内部にもバリがありますね。

一通り綺麗に拭き上げて清掃は完了。

シャフトにグリスを塗って元に戻して組み上げます。


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いやー、クランクが外れなくてここ最近悶々としていましたが、これですっきり。


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翌日、尾根幹で斜度10%超の坂で走ってみたところ、それまであったBB周りの「鳴き」はすっかり消えてなくなりました。
ちょっとしたことなのですが、異音がなくなると気持ちが良いですね。


さておき、もうちょい私のような非力なローディーにも優しい仕組みにしてもらえると助かるのですがねー、スラムさん・・・。





 



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