電動&機械式ディスクの福音となるか(WHEELTOP EDS TX 国内販売)

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個人的にはできるだけ中華のコンポやパーツ類は避けるようにしてきました。
短期的な使用には問題ないものの、1年以上使用を継続すると問題が生じるケースが多い為です。

これはあくまでも「個人的な過去の経験」や各種人柱となって頂いた先人の有難い報告レビューを総合した個人的な感想です。

なお、生産国が中国であっても、当該製品の開発やブランドが中国以外であれば、品質管理が徹底されているケースが多いので、これらは「中華ブランド」そのものの場合の個人的な印象となります。

なのですが。

今回発表された WHELLTOP 社の電動コンポの国内取り扱い開始の発表には心踊るものがあります。

■ ホダカ(株)がWheelTop社の電動ワイヤレス変速機 「EDS」シリーズの日本国内代理店に

1. ホダカとは

ホダカで最も有名なのは、2007年に立ち上げた KhodaaBloom(コーダーブルーム)ではないでしょうか。
そもそも、このコーダブルームというブランド名は、社名であるホダカ(Hodaka)のアナグラム(文字の入れ替え)となっています。
ちなみに、 「K」の文字をアタマにもってきたのは「希望」をもってこのブランドを展開しようという願いを込めたためだそうです。

我が家の息子くんがクロスバイクを初めて購入する時に有力な購入候補となったのも、コーダブルームの RAIL でした。
日本人を意識したフレームのサイズ展開をしてくれているので、個人的にはとても好きなブランドだったりします。

その他だと、2015年に立ち上げた NESTO(ネスト) もコーダブルームのブランドの1つですね。誰もがスポーツバイクを楽しめる、競技スポーツ自転車と一般自転車のどちらにも偏らない、その中間「NEXT STANDARD」を目指したものだそうです。

個人的には、代表メッセージがとても好感が持てる会社だったりします。

日本人の自転車の使い方は「平日」と「週末」の2極端になっています。
「平日」に、通勤/通学/お買い物など、単なる移動の手段や実用として使うだけ。
「週末」のみ、一部の愛好家がスポーツやレジャーなど、趣味として使うだけ。

そうではなくて、単なる移動手段や実用のためでもなく、 一部の愛好家による週末の趣味としてだけでもない、 乗ることによって喜びや楽しみが見いだせ、 平日も週末も1週間毎日自転車を使う新しいサイクリングの文化を、私たちはメーカーとして実現したいと考えています。
そのために、全社員が自ら自転車に乗り、楽しむことで「サイクリング文化」を育み、 そこで得られたことを活かして マルキン・コーダーブルーム・ネスト・サードバイクスという4つのブランドを展開し、 日本における「新しいサイクリング文化」の構築を目指しています。
これによって、自転車メーカーとしてもっと豊かな社会を築き上げることに貢献してまいります。

売れる自転車を作ること「だけ」を考えるのではなく、会社として「いつでも」「誰でも」楽しめる自転車「文化」を意識したブランド展開を行なっているという点で、一本筋が通っていてとても好感が持てます。

コーダブルームのラインナップを見ると、コンポやホイールとの組み合わせも「手を抜いていない」「自転車が好きな人がこだわるポイントを理解している」と感じることが多いんですよね。

海外ブランドだと、価格とのバランスを念頭にコンポの一部で手を抜く(分かりにくいパーツはランクを下げたものを採用する)ことが多いのですが、コーダブルームは手抜きのないコンポを採用しつつ、価格も抑えてくれたりして、「よく分かってるな」と感心させられることが多かったです。

2. WHEELTOP EDSシリーズとは

EDS TX

私は不勉強で知らなかったのですが、WHEELTOP社はそこそこ歴史があるのですね。

1951 年設立の自転車ドライブトレインメーカー。クランクセット、カセットスプロケット、ディレイラーを専門に、世界中の完成車メーカーにOEM 供給をおこなっている。

世界的なグリーンモビリティブランドの構築を使命に掲げ、OEM 供給にとどまらない高度かつ新機軸のサイクリングトランスミッションシステムの開発に取り組んでいる。

で、EDSシリーズとは何なの、という話ですが。

「EDS」シリーズは、WheelTop社が2015年より開始したハイエンドバイクコンポーネントの製品開発の末に生まれた電動無線コンポーネントです。電動コンポーネントのポテンシャルを生かしたリア変速システムは7Sから13Sまで可変対応しており、ギアクランクやスプロケット、チェーンなどのパーツはそのままにご使用いただけます。また、展開はフラットハンドルモデルとドロップハンドルモデル、ドロップハンドルモデルはワイヤー式ブレーキ、油圧式ディスクブレーキに対応しております。

これらの特徴により電動ワイヤレスコンポーネントへのアップグレードだけでなく、愛車にご使用中のパーツを生かしたレストアにも対応が可能な、高い拡張性をEDSは実現しています。

なるほど。
コンポで有名な三大メーカーがマーケットを占めている状況からすると、「今使っているパーツに加えて」使えるという点も、マーケットの立ち位置上重要なポイントなのでしょうね。

どうしても製品の品質や安定性からすると、シマノ、スラム、カンパに劣る側面もあるのでは、と邪推してしまうのですが、ホダカが国内代理店になってくれるのであれば、購入後のトラブル対応も心配しなくても良いかもです。

というか、私が現在愛用しているスラムの方が、国内でのサポート体制は脆弱な気が・・・。

3. 個人的な期待(電動ワイヤレス&機械式ディスク)

で、個人的に期待しているのは、今回ディスクブレーキモデルだけでなくリムブレーキモデルも登場した点になります。

次のロードバイクはディスクロードかなと思いつつ、メンテナンス性を考えると機械式ディスクに惹かれているのですが、変速は電動にしたいと思っています。

そうなると、STIレバーはリムブレーキ対応のものを選ぶ必要がありますが、例えばシマノですと電動コンポは全て油圧ディスク対応のみであり、リムブレーキには対応していません。

スラムも同様でして、最新のコンポは全て油圧ディスクのみ。
機械式ディスクにしようとすると、今使っているスラムのリムブレーキ対応のコンポを流用することはできるのですが、数年後にも故障せずに使い続けることができているかは分からないわけで。

新品で機械式ディスクに対応可能なワイヤレス電動コンポは、シマノ、スラムともにゼロになってしまっています。(コメント頂きまして、「ワイヤレス」の記述追加させて頂きました)

今回のEDS TXシリーズであれば、リムブレーキ版を購入して、別途ブレーキは機械式ディスクを購入すれば良いわけですから、「電動ワイヤレス&機械式ディスク」を選びたいローディーにとって、とても貴重な選択肢を提供してくれるわけですね。

私のような週末ローディーの場合、変速スピードが速いことよりも、機械式ディスクに対応していることの方が有り難みがありますので、少しくらい性能が劣るものであったとしても、全く問題ありません。

ちなみに、お値段はシマノ105 Di2 とそれほど変わらないそうですから、リムブレーキで使いたいとか、機械式ディスクで使いたいといった希望がない限りは無難にシマノの105 Di2 を選んでしまえば良いと思います。

国内では4月から発売開始だそうですので、今から楽しみに発売を待ちたいと思います。

コメント

  1. 素人ですが より:

    ST-R8150とか、ちがいます?

  2. テクノ老爺 より:

    ホダカが KhodaaBloomで日本のメーカーだと言うのは聞いた事がありますが
    ロードバイクで検索した事は無くミニベロを検索していて知ったくらいです。
    私のミニベロはリムブレーキのターンサージュでミニベロ故の宿命とは言え
    段差を越える時の不安感やブレーキの効きの甘さ改善の為カスタムしました。
    最善策として考えたのがフロントをディスク対応のカーボンフォークに交換
    700Cのディスクホイールにメカニカルディスクを組み合わせる事で解決です。
    機械式ディスクならではの理想的とも言える街乗りローベロ?の誕生ですが
    油圧のバイクも機械式ディスクに換えてワイヤー式にするのもありでしょう。

  3. おとーさん より:

    >素人ですがさん
    あ、100%私の書き方が悪かったです。。。ご指摘ありがとうございます。
    電動コンポ、なら仰る通りアルテグラ12速でもリムブレーキ可能です。
    私的には、電動「ワイヤレス」のつもりで書いていたもので、シマノさん除外してしまってました(^^;)
    ならそう書けよ!という話ですよね。。。失礼しました。

  4. より:

    シマノ製機械式ディスクキャリパーですが、
    自分的にセッティングしてみると。。。内側についている片側のみのピストン部分の開け閉め用のヘキサゴンネジが有り、フレーム取り付けには、その逆側を限りなく隙間ゼロにしてセッティングすると、ディスクからの接触音や実際の引っ掛かり皆無で前転可能なセッティングが可能です。 ディスクの曲がりが有ると必ず接触してシャンシャン”Q( ˙◊˙  “Q)音が出るので、ディスク補正治具は必須です。台湾TRPの対向キャリパーも有りますが、自分のリカンベント・パフォーマーに装備されていた物は、ブレーキパッドがシマノの3分の2程の面積しかなく、パッドも輸入品ですぐダメになるパッドしか無いので去年12月、前後シマノの機械式キャリパーの中級gradeに交換しました。 重心の低いリカンベントでもリアがリフトアップする程、効きは強烈でした。

  5. リムブレーキ用のコンポを見捨てないで より:

    SRAM のForce12sのリムブレーキレバーと
    機械式ディスクブレーキequalで組んでます
    快適なのでずっとこの構成で行きたいけど
    アップデートされたForceは油圧ディスクのみで
    機械式ブレーキのレバー更新されんへんのか?と
    戦々恐々です💦
    このコンポは少し期待してます!

  6. おとーさん より:

    >リムブレーキ用のコンポを見捨てないでさん
    そうなんです。
    私もディスクにする場合、equalのブレーキを狙っていまして、SRAMさんも紐用のシフターは残して欲しいんですよね。
    RIVAL、Forceとリムブレーキ対応断念してしまいましたので、おそらく次のREDも排除されてしまうのではないかと・・・。
    どれか一つのグレードでも良いので、今後も継続して頂きたいのですが・・・。

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