「率直に言います。Ardennes RA Blackに匹敵する性能を持つリムブレーキホイールは、市場には存在しません。」

何とも強気な宣伝文句ですね。

アメリカのホイールブランドである HED. が販売しているリムブレーキに対応したアルミリムホイール、Ardennes RA Black 。

正直、ディスクブレーキモデルが一般化した現在において、アルミリムホイールは進化が止まった状態となっています。

ブレーキがディスク化することにより、リム幅は年々太くなっていますが、進化が止まったアルミホイールは、リムの内幅が17mmまでのものが多く、2021年にマビックから発売されたキシリウムSLが数少ないリム内幅19mm。

私が愛用しているカンパニョーロのシャマルウルトラもリム内幅は17mm。

リムの幅が広がると、それだけで直進安定性が高まるので快適性は増すのですが、リムの重量は重くなってしまいます。

私自身はディスクブレーキの最大のメリットは、制動力を上げることではなく、ホイール設計の自由度が高まったことだと思っているのですが、キャリパーブレーキに収める必要がなくなったディスクブレーキ用ホイールのリムは幅が広がり、重量増はカーボンを採用することで抑えるという風潮が強くなっています。

そりゃ、アルミリムの進化も止まってしまうわけで。

そんな状況下にあるにもかかわらず、HED. は最新技術を投入したアルミホイールを投入してくれました。


何と有難いことでしょう。





■ アルミリムホイールの最高峰 HED. Ardennes RA Black



1. 特徴

HED-01



まずはホイールの特徴から。

  • リム面にはブラックアルマイト加工を施したタービンブレーキングテクノロジーを採用
  • チューブレス対応
  • リム内幅は21mm、外幅は25mm
  • リムハイトは24.5mm
  • 23〜32cのタイヤに適合するが、最適化されたタイヤは23〜30c
  • スポークはサピム CX-Rayスポークを採用
  • ハブは自社製の5爪フリーハブボディを採用
  • ホイールは前後セットで1,475g (リムテープとバルブを除いた重量)
  • シマノHGまたはSRAM XDRに対応(カンパ12速には非対応)
  • 前後セットで1,300ドル

最大の特徴が、ブレーキ面に施された加工処理。陽極酸化処理されたブレーキトラックは HED.が特許を取得したタービンブレーキングテクノロジーと呼ばれるものであり、制動力を高めてくれるものとなっています。

HED.によると、ドライコンディションで他のリムブレーキホイールよりも25%早く停止することができ、ウェットコンディションでは70%早く止まることができると主張しています。
今はもうありませんが、マビックのエグザリットや、カンパのシャマルミレ等、過去にも既にあった加工技術となりますが、今回特許を取得したということですから、一定の独自性はあるようです。

但し一点注意が必要でして、この比較対象となっているリムブレーキホイールは、カーボン製ブレーキ面を持つフルカーボンクリンチャーホイールとの比較テストによるものだそうです。

昔ながらのアルミリムだと、そこまで大きな差ではないのかもしれません。

ブレーキパッドはHED.からも提供されていますが、特に「純正でないと」みたいな注意書きはない模様。
但し、ブレーキパッドの色移りが発生する為、パッドは黒色のものを推奨とのことです。


個人的には、リム内幅21mmという点が最大の特徴なのかな、と思います。
グラベル対応のアルミリムであれば、リム内幅が23mmや25mmといったものもありますが、どうしても重量級となってしまいますので、ロードバイクで使うには若干ミスマッチになってしまいます。

軽量なリムブレーキ用アルミリムホイールで、内幅21mmというのは他にはなかった気がしますが、どうでしょう。



2. 海外におけるレビュー

海外のレビューをいくつかピックアップしてみたいと思います。
まずは bikerumor から。


  • チューブレスタイヤのセットアップはとても簡単。バルブコアを外せばフロアポンプでも問題なくビードを上げることができた
  • 乗り心地は最高
  • カーボンディープリムホイールと比較しても、大きな差は感じられなかった。目の肥えたライダーなら40〜50mmのディープリムと比べて高速巡行性能に劣ると感じるかもしれないが、明らかな違いが生じるのは60mm以上のディープリムとの比較になると感じる
  • タービンブレーキングテクノロジーは、これまで使用したどのリムブレーキホイールよりも強力な制動力を生み出し、油圧ディスクブレーキに匹敵するストッピングパワーであった。テクスチャー加工されたリム表面は、バイクが減速する際に耳障りだが心地よいうなり音を発生させる。慣れるには少し時間がかかったが、慣れてしまえばあまり気にならなかった
  • 個人的に、乗り心地、反応製、ハンドリング、悪路での快適性はアルミホイールセットでは他の追随を許さないものであった


かなりの高評価ですね。

その他に、いくつかのサイトでの購入者によるレビューをピックアップしてみました。



  • 軽量なホイールで、ブレーキ性能はディスクブレーキ含めた他のホイールよりも優れているかもしれない。唯一の欠点はブレーキパッドの摩耗が早いこと。峠道をアグレッシブに走るスタイルだと、フロントパッドは150〜250マイルほどで摩耗してしまった。リアパッドはもう少し保つし、平坦なコースであればおそらくもっと走行距離は伸びるだろう
  • 購入後のホイールには振れは皆無であった。チューブレスタイヤ(ヴィットリアのコルサ2.0)のセットアップはとても簡単。フリーハブの音はうるさ過ぎず、静か過ぎず適度な音量。私の体重は100kgほどだが、チューブレスタイヤでセットアップした Enve3.4ディスクホイールよりも乗り心地は快適であった
  • 購入後500マイル走った状況。当初はブレーキノイズに悩まされたが、リムを脱脂したところ収まった。価格以外の欠点は見当たらない
  • シュワルベプロワンのチューブレスタイヤのセットアップはとても簡単だった。シュワルベプロワンをセットアップした場合、23mmで実測26mmに、25mmだと28.5mmとなった
  • とても軽くスピードに乗りやすい。リム幅が広いので、実際のタイヤ接地面が広くなり、よりスムーズな走りができる。ブレーキ面の音は気になるが、すぐに止まることができる
  • 私の体重は95kgだが、1500mの峠の上り下りを一度行っただけで、リアのブレーキパッドがほぼなくなってしまった


タービンブレーキングテクノロジーに注目が集まっていますが、最新のホイールということもあり、チューブレスタイヤの取り付けが容易になっていたり、幅広のリムによる快適性の高さについても高評価な内容が多かったです。

ひと昔前であれば、1300ドルという価格は日本国内でもそこそこの価格で購入可能でしたが、今本国から直輸入すると約20万円というお値段に。

それならカーボンディープホイールが買えてしまうんですよね・・・。


個人的には、リムブレーキではカーボンホイールよりはアルミホイールの方が好きなもので、このホイールはとても興味津々。
シャマルミレやマビックのエギザリット、何が良いって「リム面まで真っ黒で遠目にはカーボンホイールのような精悍さがある」のが格好良いんですよね。
めっちゃ惹かれます。


もうちょい円高になって、セール価格とかになってくれたら手を出せるのですが。
悩ましいところです。







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