次世代の空気圧管理(Outrider TL Mini)

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一昨年あたりからチューブレスバルブが次世代に突入していますが、今度は空気圧管理そのものが次の世代に突入してきました。

チューブレスタイヤの空気圧をリアルタイムが管理する(Outrider TL Mini)

Outrider TL Miniは、自転車のホイール内部、チューブレスバルブの根元に装着する超小型のワイヤレスセンサー。外見からは全く見えないにもかかわらず、走行中のタイヤの状態を完璧に把握できる、まさに「プロ仕様」のガジェットです。

驚異の「3.7g」— 超軽量・超小型設計

サイクリストにとって重量増は避けたいもの。TL Miniは、従来モデルの「TL Pro(6.9g)」から大幅な軽量化に成功し、わずか3.7gという驚きの軽さを実現しました(ホイール片輪につき)。

重量が重くなってしまうとホイールバランスへの悪影響が出てしまいますが、3.7gという重量は一般的なチューブレスバルブと同等の重量になりますから、十分許容範囲かと思います。

また、今回発売されたMiniモデルについては、横幅がスリムになったことで、これまで装着が難しかった19mm幅のナローリム(ロード用)から、マウンテンバイク(MTB)のワイドリムまで幅広く対応することが可能になりました。

±2%の「高精度」なリアルタイムモニタリング

今までも空気圧をチェックするタイヤゲージはアナログ式、デジタル式、さまざまなものが発売されてきました。

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これらのタイヤゲージに共通することですが、空気圧チェックのたびに空気が漏れてしまうデメリットがありました。
Outrider TL Miniが優れている点としては、タイヤ内部から直接、絶対圧を測定しますので、空気圧チェックの度に空気が抜けることはありません。

以下、主要スペックとなります。

  • 精度: ±2%以内の誤差という極めて高い精度を誇ります。

  • 測定範囲: 最大85 PSIまで対応(ロード、グラベル、MTBのチューブレス運用に最適化)。

  • 温度補正: 走行中の摩擦熱による気圧変化も考慮されており、常に正しい「冷間時換算」に近いデータ、またはリアルタイムの変動を把握可能。

特にも面白いと思ったのが、「リアルタイム」に、温度も勘案した空気圧が測定できる点でしょうか。
走行中の空気圧なんて気にしたこともありませんでしたが、実際には夏場、冬場の気温変化に伴って空気圧は変化しますし、特に夏場であれば路面の温度に影響されて空気圧は変化します。

季節毎、時間帯毎に自分にとって最適な空気圧を追求することができるというのはとても面白いですね。

取り付け方法:バルブに通すだけの簡単ステップ

取り付けに特別な工具は不要で、タイヤ交換のタイミングで数分あれば完了します。

  1. 既存のチューブレスバルブのリムシールを取り外す。

  2. バルブステムにTL Mini本体をスライドさせて通す。

  3. 再びシールを戻し、通常通りホイールにバルブを固定してタイヤを装着する。

多くのチューブレスバルブに対応しており、タイヤインサート(緩衝材)との併用も可能となっています。

スマホアプリ & サイクルコンピューターとの高度な連携

TL Miniは、BluetoothとANT+の両方のプロトコルに対応しています。

専用のスマホアプリ(Outrider App)を使うことで、自分なりのアラート設定が可能になっています。例えば、「空気圧が10%下がったら通知」といった、自分好みの警告設定が可能です。

複数のバイク(ホイール)に搭載している場合でも、各バイク毎のプロファイル管理が可能になっています。

サイクルコンピューター(Garmin / Hammerhead)とも連携可能。Garminであれば、専用の「Outrider Datafield」をConnect IQからダウンロードすれば、画面上に前後輪の空気圧を常時表示できるようになります。

週末ローディーくらいであれば、1日のライドで急激な空気圧の低下などは起きないでしょうが、チューブレスタイヤに傷が入ったことによるスローパンクにいち早く気づくことができるというのは、安全面では優れた機能ですよね。

メンテナンスフリーな耐久性

バッテリー寿命は小型ながら約2年間(走行時間で約830時間)持続します。電池は市販のコイン電池(CR1225)で交換可能です。
チューブレスバルブやタイヤを交換する際に、一緒に交換すればメンテナンス面ではそこまで手間にはならなそうです。

また、本製品はチューブレスタイヤを前提とした製品となりますので、当然のことながらシーラント対策は万全となっています。
基板全体が航空宇宙グレードのエポキシ樹脂で封止(ポッティング)されており、シーラント液や泥、水の浸入を完全にシャットアウトしています(IP68防水・防塵)。

Outrider TL Miniは、単に空気圧を測る道具として考えると、「いやいや週末に数時間走るくらいなら、基本的に走行前に毎回空気充填するからあまり意味ないよ」という話になってしまいそうです。
どちらかというと、走行中の「スローパンク」をいち早く察知し、重大な事故を防ぐためのセーフティデバイスと考えた方が良さそうですね。

気になるお値段はプレオーダー価格で59ドル。
安全に対する対価としては悪くないとは思いますし、ガジェット好きにはリアルタイムで空気圧を測定するのはとても楽しそうですが、ちょいとお高め、ですかね。

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