この週末は久しぶりの半原越。
宮ヶ瀬湖を通り過ぎ、法論堂(おろんど)林道を経由した先にある峠道。
距離にして4.6km、獲得標高342m、平均斜度7.4%ということで、峠道としては初心者向けとされていますが、私的には十分「ぜーはー」できる峠道です。
果たしてクロモリフレームのケルビム Sticky で峠の登りはどうなるのかを試してみたいと思います。
■ ワンバイエス グランモンローSL(カーボンハンドル)はシマノ以外のコンポーネントは要注意だった
1. ケルビム Sticky は峠道も普通に登れてしまう
先月納車されたケルビム Sticky。
クロモリフレームということで、それまで使っていたカーボンフレームのロードバイク(ピナレロ GAN S)よりも重量面では重くなっています。
詳細はまた改めてインプレにまとめようとは思いますが、フレーム重量は 1400g前後、フォークが公称 308gとなっており、合わせて約1700gとなっています。
それまで使っていたピナレロ GAN Sがフレームとフォークで約1600g前後と言われていますので、実はカーボンからクロモリに乗り換えたにも関わらず、フレームセットに関しては重量増はわずか100gとなっています。
クロモリフレームは重量もあって登りに不利という印象があるかと思いますが、ケルビム Sticky に関しては、細身なパイプを使っていることもあり、実はそこまで重くないんです。
それこそ、最新の軽量なカーボンフレームであれば余裕で 1000gを切ってきますから、そういった軽量カーボンと比較してしまえば話は別ですが、エントリーグレードのカーボンフレームと比較すると、決して「重い」バイクではないんですよね。
先日訪れた時坂峠も、正直 GAN S とそこまで大きな違いを感じることなく登れていました。
ただ、新車で嬉しいぞプラシーボ効果、という可能性も否定できませんので、今回改めて峠道にやってきた次第です。
早速半原越にチャレンジ。
ひーひー言いながらクリア。
当然、ピナレロ GAN S よりも登りが楽になったという感覚はありませんが、クロモリで重くなって上り坂がしんどくなった、という実感はあまりありませんでした。
重量面だけでなく、剛性(反応性)の観点からも、そこまで不利を感じないんですよね。
登れるクロモリフレーム。
それがケルビム Sticky なのかもしれません。
2. 事件は峠からの下りで起こった
ということで、「いやー、良いフレームだわ」とほくほくしながら峠をパス、下に入った時に事件は起きました。
最初は峠の下り坂、斜度10%超のポイントも沢山ありますので、下ハン握って降りていたのですが、「そういえば SRAM Force のリムブレーキの性能を確認する為にも、ブラケットポジションで斜度10%を下れるのか」を確認しようと思い立ち、途中からブラケットポジションにチェンジ。
おー、全然ブラケットでもブレーキ性能問題ないわー、アルテグラとも遜色ないわー、なんて思いながら下っていたところ、グレーチングの段差で「ごとん」とハンドルに衝撃が来た時に事件は起きました。
ぐいっ、とハンドルが前方に取られるような違和感があったと思ったら、次の瞬間にホイールがロック。
慌ててビンディングを外して停車。
慌てていたので写真は撮っていませんが、前輪、後輪ともにブレーキパッドがホイールのリムに接触しており、完全にホイールがロックされていました。
段差の衝撃でホイールが外れたか?と思ってクイックリリースを外して、再度ホイールを装着してみるも、変わらずホイールはロックされています。
どこかに何かが挟まっていることもなく。
何が起きた???
改めてハンドルを見てみます。
分かりますでしょうか?
ちょっとハンドルが「送られた」状態になっています。
ブラケットを握ってぐいぐいっ、と動かしてみたところ、ブラケットが動くではないですか。
ここで原因が判明。
- もともと斜度10%の下り坂でハンドル(ブラケット)荷重になっていた
- 加えてグレーチングの段差で衝撃が加わることで、ブラケットが前方にずれた
- ブレーキケーブルが「引っ張られる」形になり、常にブレーキケーブルにテンションがかかることで、キャリパーブレーキが引かれた状態となってホイールがロックされてしまった
なんと・・・。
こんなことあるんですね・・・。
手持ちのアーレンキーの長さが短いこともあり、ブラケットフードが邪魔をしてうまく増し締めをすることができません。
とはいえ、この「送られた」ポジションのままだと、ブレーキがロックされてしまいますので、「ぐいっ」とブラケットを手前に引っ張りつつ、なるべくブラケットに体重を載せないように気をつけて走ることに。
これがまー、体幹に「くる」んですよねー・・・。
いかに、普段ハンドル(ブラケット)荷重で走っていたか、この日は強く思い知らされることになりました。
もっと体幹鍛えないと。
3. ワンバイエス グランモンローSLと SRAM は組み合わせ要注意だった
どうにか騙し騙し走ること20km。
何とかケルビムさんに到着。
ブラケットがずれてしまったことを話して、その場で再調整してもらうことに。
そこで判明したことがこんな感じでした。
- そもそも私が使っているワンバイエス グランモンローSL はハンドルの形状からカンパのコンポーネント(ブラケット)は取り付けができない(取り付け角度がうまくはまらない)模様
- シマノはデフォルトでブラケットが若干「しゃくれた」感じになる為、問題なく取り付け可能
- 今回判明したこととして、SRAM もカンパ同様の問題を抱えていることが判明
一般的な取り付け位置で固定しようとすると、きっちり締め付けたとしても、その後ブラケットに力を加えると「ぐにっ」と動いてしまうようで。
実際に目の前で実演したもらったところ、確かに手の力でいともたやすくブラケットが動いてしまっていました。
こんな組み合わせの問題があったのか・・・と目の前が真っ暗になりかけたのですが、取り付け角度をうまくやればきっちり固定できそう、ということが判明。
このハンドルバーは、若干フレア形状となっているのですが、外に広がる形状に合わせて、少し内側にすぼませる形でブラケットを取り付けると、がっちり固定できる模様。
「少し打ちすぼみになりますけど良いですか?」との問いに、そりゃもう力一杯「それで問題ないです!」と回答。
事なきを得ました。
一般的なポジションだといとも簡単にずらすことができたのに、少し内すぼみにするだけで、がっちり固定されていました。
どの程度「内股」なブラケットになってかというと、こんな感じです。
ハンドルの形状に沿う形で内すぼみになっていますので、意外と違和感はないですね。
この状態で 20km ほど走って帰宅しましたが、途中上り坂でぐいぐいブラケットを引っ張ってみても、びくともしませんでした。
思いがけず、コンポーネントとハンドルとの相性問題があることが判明しましたが、結果的には事なきを得てよかったです。
コメント
クロモリ憧れグランモンローユーザーの自分には勉強になりました。わかりやすい文章も参考になります。体幹の下り、自分も耳が痛いです。
昔と違って、今はブラケットを内側に向けるのが基本なので、写真の状態で丁度良いと思います。SRAMだけでなく、シマノもR9200、R8100、R7100はやや内側に向ける仕様です。
強風ライドといい峠道ライドの下りといい厳しいシェイクダウンは
いろいろと弱い部分が洗い出されますけどお怪我がなく幸いでした。
コンポもお祓い箱を免れたようで何より・・・私のブリモリも最近
やっと手元に来たばかりですがブリと大根・・・相性は良い筈です。
災難続きのシェイクダウン(-_-)。。。ハンドルのズレは
市販のカーボン用、滑り止めグリスでも、止まらなくなる事はよく有ります。 そんな時は、自分の場合ですが。。。
シンナーで良く拭いてうっすらグリスを塗り、市販のアルミ粉を混ぜ、締め込むと……ガッチリ固定され動かなくなりました。 特に精度低めのステムには良く効きました。
特に副作用も5年経ちましたが何もありません。
ブラケットの動きとズレは、市販の両面テープの魔法の両面テープの名でAmazonで販売されているものが、めちゃくちゃにくっつきズレません。建築資材品ですが、ブラケットとハンドルの間に貼ると効果抜群です。
また、ハンドルのズレでの最終兵器は、これも市販の0.1mm以下のアルミテープを間にシム代わりに貼ると、まず、ガシッと動かなくなります。 自分はこれで、何をやっても無駄だった……♪✧.*・゚✧.゚・*.(-_-)シートポストのズレをピタリと止める事に成功しました。9年前です。
友人もカーボンハンドルのズレに廃棄寸前から、これで復活
に成功しました。 デジタルノギスで計測すると、東京サンエスのハンドルは、精度が1番高かったです。
海外ものは……当たりだと、ドンピシャ(笑)(^-^)V
ですが。。。(-_-)✧·˚⌖. ꙳ハズレを引くと0.2以上のズレで規定トルクより強く締めても、ショックでハンドルがお辞儀するものが有ります……。
>炒飯さん
コメントありがとうございます!
体幹、分かっていてもなかなか鍛えられないんですよね。。。
困ったもんです。
>たかにぃさん
そうなんですね。。
フレアハンドルだと内向き、というイメージだったのですが、比較的一般化している感じなのでしょうか。
>老爺さん
ブリ大根、大好きです^_^
>♪さん
おお、裏技のオンパレードですね^_^
確かにどの技も効きそうですね。
また問題が顕在化した際には試させて頂こうと思います!