■ ロードバイクにおける膝の痛みと対処法について

ロードバイクに乗っていると、膝が痛いな、と感じることは比較的よくある話なのではないかと思います。

私の場合、ロードバイクを始めたばかりの頃、シューズやペダルを交換した時、ポジション設定を変更した時に膝周りに痛みが出たことがありました。





で、毎回微妙に痛みが出る場所が違っていたり。
何を変えれば良いのかが分からなかったり。

なかなか難儀な問題だよな、と思います。

基本的に体の痛みは「正しいポジションに設定してあげる」「(自分の筋力に合った)無理な乗り方をしない」ことでほぼ問題は解消されます。

私もそもそも論としての「正しいセッティング」については以下の書籍で学んできました。
















ただ、ここで悩ましい問題があります。

教科書に従って正しいセッティングをしたつもりが、まだ微妙に違和感や痛みが残っていた場合です。

そうなると、「あとどこを微調整すれば良いんだろう?」というのが分からないんですよね。

今回紹介する以下のサイトでは、「膝の痛みが生じる部位に応じたポジション変更方法」という切り口で記事がまとめられていた点が分かりやすくて気に入りました。

私のような「教科書読んでも100点取れない」ローディーの体験(痛みの発生)=ユーザエクスペリエンス毎の、ポジション設定方法が具体的に解説されていた点が分かりやすく、自分へのメモ書きの意味も込めてまとめてみました。



 






1. 膝の前面が痛む場合の原因と対処法

まず最初が膝の前面の痛みです。
具体的には、膝蓋骨の周辺部に痛みが出る場合、ですね。
つたないイラストですが、膝蓋骨とは以下の部位になります。

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膝を酷使した場合に起きる負傷としては最も一般的なものだそうです。
陸上競技などでもそうですが、膝に非常に大きな力が加わるスポーツにおいては、膝蓋骨を骨に取り付けている腱の一部が炎症を起こすことがあります。
膝蓋腱炎と呼ぶものなのですが、この部分を触って痛み出る場合は膝蓋腱炎の疑いがあり、長く続くようであれば医療機関の受診が必要になります。


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上手の赤丸で囲った場所ですね。

また、自転車に乗っていない時にも膝蓋骨周辺に痛みを感じ、自転車のペダルを漕ぐとより強い痛みを感じるケースもあるかと思います。
そこまで痛みが強くなってしまったら、まずは安静にするしかありません。



膝の前(膝蓋骨周辺)が痛む場合の対処法
まずロードバイク特有の原因として考えられるものとして、サドルの高さが合っていない可能性があります。
また、大きすぎるギアで過剰に膝に負担がかかるような乗り方をしていたり、長すぎるクランク長により、同様に過剰に膝に負担がかかるような高い負荷でペダルを回している可能性があります。

ロードバイクのポジションを疑う、という意味ではまずこの二つを確認してみることが必要ですね。

また注意する必要がある点として、膝にテーピングをすることで膝痛を緩和させるやり方もありますが、膝蓋骨の場合、テーピングをしてもあまり意味はないそうです。ペダリングで発生する力が大きすぎる場合、テーピングが効かない為です。

中長期的な対処法としては、膝一点に力がかからないようにする為、腹斜筋(脇腹)を鍛えることも効果的なんだそうです。
膝の痛みの対処法が脇腹鍛えることですか?というのは、とても意外でした。



2. 膝の後面が痛む場合の原因と対処法

膝裏の痛みはあまり一般的ではありませんが、原因はとてもシンプルで、ほとんどの場合は膝を伸ばしすぎることなんだそうです。




膝の後側(膝蓋骨周辺)が痛む場合の対処法
膝裏を伸ばしすぎるということは、ロードバイクのポジション的には「サドルが高すぎる」「サドルが後ろ過ぎる」ことが原因になります。

膝裏の痛みに関しては、心当たりありますねー。
背伸びしてサドルの高さを高くし過ぎてしまい、ライド後に膝裏が痛くなっていた、ということは確かにありました。
 



3. 膝の側面が痛む場合の原因と対処法

膝の側面(外側もしくは内側)に痛みが生じるのは、これまたよくある話かと思いますが、ペダルのクリートが正しく設定されていないことが原因であることが多いようです。

足が不自然な状態で固定されてしまうと、ペダリング時に膝関節が間違った方向に曲がることとなり、痛みが生じるわけですね。
 


(1) クリートの取り付け位置(左右)
膝の外側が痛む場合、クリートが靴の外側に寄り過ぎている可能性があります。 クリートが外側に寄ることでQファクターが小さくなり、膝の外側に負荷がかかって痛みが生じるケースがあります。
この場合の対処法としては、クリートをシューズの内側に移動させることで痛みが解消する可能性があります。


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これとは全く逆のパターンとして、クリートが靴の内側に寄りすぎることでQファクターが大きくなり、膝の内側に負荷がかかり痛みが生じる場合があります。
この場合は逆に、クリートをシューズの外側に移動させることで解消される可能性があります。


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(2) クリートの取り付け角度
また別の可能性として、クリートの取り付け角度が合っていない場合にも膝の側面に痛みが生じるケースがあります。

膝の外側が痛む場合、ペダリング時に足が「内側に旋回している」可能性があります。自分の膝の開き具合に対して、不自然な状態で内旋が継続されると外側に痛みが生じることになります。
この場合、クリートの取り付け角度をシューズのつま先に対して内側に向けるようにします。こうすることでつま先が外を向くこととなり内旋が抑えられることになります。


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膝の内側が痛む場合は、この逆ですね。
ペダリング時に外側に旋回することで膝の内側に痛みが生じている可能性がありますので、クリートの取り付け角度をシューズのつま先に対して外側に向けるようにすることで、つま先が内側を向いたセッティングとなり外旋が抑えられることになります。


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元記事では、この他にも具体的なストレッチ方法なども記載されていますが、ポジションセッティングという観点から非常に具体的で分かりやすく、自分の過去の経験と照らして合わせて頭の整理ができ、とても参考になりました。

タイムのペダルに変更した直後は、地味に膝周りに痛みが出る時期もありましたが、クリートウェッジを導入したりポジションを少しずつ追い込むことで現在は膝周りに痛みが出ることはなくなりました。






とはいえ、ペダル、シューズを変更したり、ポジションの見直しをかける度に膝周りには痛みや違和感が出易い箇所ですので、こういった基本的な点は忘れないようにしたいと思います。
(すぐに忘れて、いい加減なことやって痛い目を見ますので・・・汗)


















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