とうの昔に交換時期を迎えていたチューブレスタイヤ。
うじうじと交換を先延ばしにしていました。

先延ばしにしていたのは、ただタイヤ交換をケチっていたわけではなく、チューブレスバルブを同じタイミングで交換したかったからなのですが、ようやく念願の MUC-OFF ビッグボアライトチューブレスバルブに交換することができましたので、タイヤも交換することに。
チューブレスタイヤを交換してみた(ミシュランパワーカップTLR)
これまでのチューブレスタイヤ遍歴
これまでの私のチューブレスタイヤ遍歴についてもご紹介したいと思います。
マビック イクシオンプロUST
チューブレスタイヤデビューは、マビックがUSTを採用したキシリウムエリートUSTを購入した際にセットになっていたのがイクシオンプロUSTでした。

当時近所のショップでは、「チューブレスタイヤを標準にするなんて考えられない。今年はキシリウムエリートのホイールは仕入れない」とかなーり頑なな感じでした。
まだまだチューブレスタイヤへの理解が進んでおらず、「あんな取り付けに手間がかかる上、シーラントの運用が標準になるなんて、マーケットに受け入れられるはずがない」と思われていたのでしょうね。
新しいモノ好きなもので、さくっと手を出して購入。
イクシオンプロUST は、ホイールとの相性もあるとは思いますが、手でタイヤを嵌めることもできますし、ビードもフロアポンプだけで上げることができるので、本当に運用は楽でした。
ビード上げに関しては、石鹸水を使うことすらせずに簡単に上がるのですから、そりゃもう素晴らしかったです。
ここでチューブレスタイヤの魅力にどっぷり浸ることになりまして、それ以降はチューブレスタイヤしか使っていません。
IRC フォーミュラプロ TL
次に使ったのが IRC のフォーミュラプロ。これはチューブレスレディではなくチューブレスタイヤでした。
なぜ IRC のフォーミュラプロを選んだかというと、「選択肢がなかったから」というのが大きな理由でした。
ライド中にタイヤがサイドカットでパンク。
なんとかたどり着いたショップで購入して取り付けてもらったのが IRC のフォーミュラプロでした。

シュワルベプロワンとの二択だったのですが、お財布事情から IRC になりました・汗
フォーミュラプロは、まー硬いタイヤでしたねー。。。
片側のビードを取り付けるだけで四苦八苦でした。
他方、取り付けに苦労するタイヤは、比較的ビードは上がりやすいもので、IRC フォーミュラプロもビードについてはフロアポンプだけで上げることができました。

取り付けの難易度に関しては、ホイールとの相性もあるとは思いますが、コスミックプロカーボンUST と IRC フォーミュラプロTL の組み合わせについては、もう2度と選びたくない、と思わせる程には組みつけは大変でした。
ピレリ Pゼロレース TLR
続いて購入したのがピレリPゼロレースTLR。
取り付けに関しては私の中では「一般的なチューブレスレディ」の硬さでしたね。
- 最初から最後まで手で嵌めようとすると、かなーり格闘してしまう
- 丁寧にビードをリムに落とし込んで上で、最後の最後、タイヤレバーやタイヤペンチを使うとすんなり嵌めることができる
私的な一般的な硬さって、これくらいです。
最後まで手の力だけで嵌めることができるイクシオンプロUSTって、ほんと素晴らしいです。
ピレリPゼロレースTLRに関しては、その後のビード上げは楽ちんでした。
石鹸水を使うことなく、フロアポンプだけで一発でビードが上がりましたね。
組みつけ難易度でいうと、イクシオンプロUSTの次に難易度が低いチューブレスレディタイヤでした。
ヴィットリアコルサN.EXT TLR
次に購入したのがヴィットリアコルサN.EXT TLR。
これまた組みつけ難易度は高かったです・・・。
IRC フォーミュラプロに次ぐ硬さでしたね。
その分、ビード上げは楽ちんでした。
これも石鹸水なし、フロアポンプだけで上げることができました。
シュワルベプロワンTLE
そして、直近ずっと使い続けてきたのがシュワルベプロワンTLE。
こちらはピレリPゼロレースTLRと同じくらいの組みつけ難易度ですかね。
丁寧にビードを落としていき、最後にタイヤペンチでぐりっと取り付け可能。
握力が「一般的な」成人男性で、チューブレスタイヤの組みつけに慣れた人であれば、手だけで取り付けることができるレベルです。
私は・・・。握力よわよわローディーなもので、手だけで組みつけようとすると、前輪だけで握力がなくなってしまう為、強がらずにタイヤペンチ使ってます・泣
ほんと、タイヤペンチってすごい発明だと思ってます。
シュワルベプロワンの面倒なところはその後。
ビードが上がりにくいんですねー。
今まで使ってきたチューブレスレディタイヤは、ことごとくフロアポンプだけでビードを上げることができたのですが、シュワルベプロワンの場合は、丁寧に石鹸水をリムにぬりたくった上で、タイヤブースターを使わないとビードは上がりません。
ただ、個人的にはイクシオンプロUSTと並んで数多く買い替えて使ってきたのもシュワルベプロワンでした。
価格対比の性能面、使い心地、もろもろ含めると一番気に入って使い続けてきたタイヤですね。
ミシュランパワーカップTLRの特徴
そして今回購入したのがミシュランパワーカップTLR。
シュワルベプロワンTLEを気に入っていたので、今回も買い替えかなー、と思っていたのですが、海外のレビュー記事などを色々と読んでみるとミシュランパワーカップは、かなり評価が高いんですよね。
ケチがつく点は決まって「規格が古い」という点のみ。
ETRTOが新基準に更新され、現在新しく発売されるロードバイク向けタイヤといえば、リムの内幅が19Cが基準となっているものがほとんど。
未だリムブレーキのロードバイクに乗っている我が愛用のホイールは、リム内幅17Cのカンパニョーロシャマルウルトラ。
ミシュランパワーカップに関しては、旧ETRTO基準ということもあり、15C基準となっています。
ということは。
25mmのタイヤを17Cのリムに組みつけた場合、タイヤ幅は26mm〜27mm程度になることが想定されます。
個人的には、「25mmのタイヤ幅だとちょっと細く感じるけど、いざ28mmのタイヤを使うとちょっと太く、重く感じる」というのが正直なところでしたので、これはむしろちょうど良いんじゃね?ということで、購入を決意しました。
タイヤの嵌め易さ
まずはタイヤの嵌め易さについて。
タイヤの片側についてはちょっと硬く感じたものの、何とか組み付けることに成功。シュワルベプロワンTLEやピレリPゼロレースTLRと比較すると、少し硬めでした。
ただ、IRCやコルサN.EXTほどではありませんので、「組みつけ難易度が高い」という程ではありません。
そして問題はその次。
もう片方の組みつけについてですが、これも若干硬めでした。
丁寧にビードをリムベッドに落とし込んだうえで、最後にタイヤペンチを使ったのですが、シュワルベやピレリは「最後に一回」タイヤペンチを使えば良いレベルでしたが、ミシュランの場合は「最後に二箇所」くらい、よっこいしょ、と持ち上げる必要がありました。
ただ、IRCのような「絶望感」を感じるほどではありませんでした。
ビードの上がり易さ
個人的には、これが不思議に感じた点なのですが、往々にしてタイヤの組みつけが高いタイヤは、その後のビード上げは楽な傾向があるのですが、ミシュランは真逆。
ビード上げは、過去のチューブレスタイヤの中でも、一番難易度が高かったです・・・。
まずは石鹸水をブラシにつけてリムとビードに塗りたくります。
で、タイヤブースターを使って一気に空気を送り込むわけですが。
綺麗に泡ができるばかり♪
ちょっと写真が紛らわしいですが、タイヤブースターで一気に空気を送り込み、大急ぎでフロアポンプに繋ぎ変えてポンピングしても、まったくビードは上がりませんでした。
どうしたかというと。
根気強く何度もタイヤブースターで空気を送り込み続けました。
- 1回目はほぼどこのビードも上がらない
- 2回目になると、部分的にビードが上がる「パチン」という音がする。但し、タイヤブースターを取り外すと「しゅーっ」と空気が全て抜けてしまう。その状態でフロアポンプでポンピングしても、やはり残ったビードは上がらない
- 3回目になると、更に数箇所ビードが追加で上がる。今度こそフロアポンプで行けるか?と思うものの、やはりフロアポンプでは残ったビードは上がらない
- 今後こそ、とタイヤブースターで4回目にチャレンジすると、ようやく残ったビードが全て上がった
これ、前輪も後輪も、どちらも同じく4回ずつタイヤブースターを連続で使う必要がありました。
もうね。
腕はパンパンですよ・・・。
ここまでビードが上がりづらいタイヤは初めてでしたが、根気強くやれば取り付けられるということで、まー良しとしましょうか。
ミシュランパワーカップのタイヤ幅(実測)
そして、最も気になっていたタイヤ幅がこちら。
内幅17Cのホイールに取り付けた場合、27.3mmでした。
これは想定通り!
スローパンクの度合い
組みつけた後、タイヤをホイールに馴染ませる為に6.5BARまで空気を入れた後1日放置したところ、翌日には前輪は2BAR、後輪は4BARまで抜けていました。
基本的にチューブレスレディータイヤになりますので、シーラントの使用は必須ではありますが、他のタイヤと比較してみても1日でここまで抜けるのは多い方でした。
とにかくビードが上がりづらいタイヤでしたので、スローパンクはし易いかもしれないなー、と思っていたのですが、案の定でしたね。
シーラントを投入して24時間後、6BARだったのが4BARまで低下していましたので、もう少し定着までには時間がかかりそうです。
ということで、すっかりチューブレスタイヤの組みつけに慣れきっていたところ、想像以上に苦労させられることとなったミシュランパワーカップ。
今からライドに出るのが楽しみです。
コメント
最近普及しだした空気圧計付小型電動ポンプだと、間欠的に空気を入れるフロアポンプや一瞬だけ圧がかかるブースターと異なり連続で空気が入るのでビードを上げやすいです。
(1)指定空気圧まで自動、(2)5barなら一回の充電で5本空気を入れられる、(3)コンビニや食事処でお店にことわって充電できる、(4)CO2ボンベ2本+インフレータより軽い、とメリットが多いです。
フカヤやTOPEAKなどの大手からも発売されていますから、そろそろ買い時かと思います。
実際にロングライド中にプラグで修復不能なパンクが発生し、タイヤブートとチューブを入れたときに使用しましたが大変楽でしました。
作動音が掃除機並みに大きいので屋内での使用はお勧めしませんが、家の外で使うなら日々のエア補充も手軽です。
>たかにぃさん
最近、小型電動ポンプも色々な種類が出てきましたよね。
ロードバイクブログを回遊すると、必ずと言って良いほど皆さん購入していて、色々なレビュー記事が増えたな、と感じています。
ただ、購入に踏ん切れなかった最大の理由が、「だらだら空気を入れるだけだと、ビード上げに使えるのか?」という疑念があったからなのですが、ビード上げにも使えるとなるとかなり魅力的ですねー。
正直、数年に一度しか発生しない出先でのパンク修理だったら携帯ポンプでも割り切れると思っていますし、自宅での空気補充であればフロアポンプが最適だと思います。特にMuc-Offビッグボアチューブレスバルブにしてからというもの、フロアポンプでのライド前の空気補充なんて、1〜2回軽くポンピングするだけでストレスフリー。
ですが、ビード上げだけは今でもストレスに感じていますので、ちょっと電動ポンプ欲しくなってきました。