最初噂を聞いた時には眉唾もんでしょ?と懐疑的だったのですが、本当に出ました。
新しいWahooのハイエンドサイクルコンピューター、ELEMENT ACE にはウィンドセンサーが搭載されました。
この手の機能は、これまでは独立したガジェットとしては存在していたものですが、遂にサイクルコンピューターに統合されることに。
これは胸アツですねー。興味津々です。
ウィンドセンサーを搭載したハイエンドなサイクルコンピューター(Wahoo ELEMENT ACE)
こればかりは仕方ないのですが、日本国内では現時点では公式で発表されている製品仕様くらいしか分かりませんが、海外では早速インプレッション記事なども登場していますので、ざっくりまとめてみたいと思います。
主要スペック
このあたりは公式で発表されている通りではありますが、ざっと並べてみたいと思います。
サイズ
サイズは126×71×24mm。Garmin Edge 1050(118.5×60.2×16.3 mm)よりも大きく、iPhone13 mini (131.5 x 64.2mm)と似たようなサイズ感となっています。
大きいな、というのが正直な印象ではありますが、Wahooは物理ボタンを大切にしており、スクリーン下部に3つの物理ボタンが配置されていますので、どうしても大きくなりがちなんですよね。
重量は209g。Edge1050の161gと比較しても約50g思いのですが、私が愛用しているEdge1040の133gからすると76gアップ。Edge 540が80.3gですから、小型のサイコンがもう一つ加わるような感覚ですねー。
他方、Edge1050 が発売された時にも感じた疑問点ではあるのですが、ここまでサイズが大きくなると既存のサードパーティー製サイコンマウントが対応していないという問題があります。
Wahoo の場合、サイコン含めたエアロ形状へのこだわりがあったりするので、最初から純正のマウント使って下さいね、という話も理解はできますし、ここまで重量が重くなってくると、ライトとの上下2個付も強度面で問題が出てくるでしょうから、割り切りが必要なのかもしれませんね。
バッテリー寿命
これもWahooがこだわったポイント。バッテリーセーブモードに頼ることなく、通常使用時でもElement Roam の倍の時間を目指すということで、最大30時間のバッテリーライフがあります。
Edge1040が、センサーをフル活用している場合は最大35時間のバッテリーライフになりますので、遜色ないですね。
私のような週末ローディーにとっては、ここまでのバッテリーライフがあれば問題になるようなことはありません。
スクリーンサイズ
画面は3.8インチ(96.7mm)。3.5インチ (88.9 mm)のEdge1040で不満を感じたことはありませんが、更に大型化。
ディスプレイは反射抑制の艶消し処理がなされており、太陽光を反射させて内部を照らすトランスフレクティブディスプレイを採用。
解像度は480×720ピクセルで、1600万色を表示可能。Edge1050 の解像度(480 x 800)に近い数値となっています。
その他スペック
その他のスペックはざっとこんな感じ。
- USB-C充電(USB-CからUSB-Cへのケーブルが付属)
- 64GBのメモリー
- 2GBのRAM
- Bluetooth、ANT+、WiFiによるワイヤレス接続
- デュアルバンドGPS、GLONASS、Galileoセンサー
- 気圧高度計
- 加速度センサー
- 環境光センサー
- コンパス
- ジャイロスコープ
- 動風圧センサー
- IPX7防水
- 付属品:アルミアウトフロントマウント
- 価格:10万8900円(599.99ドル)
特に気になるお値段ですが、Edge1040 と同じ水準になりました。最新のEdge1050 と比較すると二万円近くの差に。
例えば米国でもEdge1050 とは100ドルの差がついていますので、この内容でこの価格は、結構競争力がありそうです。
ウィンドセンサー
ELEMENT ACE では、シンプルに「風速」を測定するようです。風速については、GPSデータもしくはスピーとセンサーで得られる速度データと対地速度を比較して計測する模様。
ワフーウィンドダイナミクス、と命名されています。
要は、対地速度と比べて遅い速度で風が吹いていれば「追い風」ですし、対地速度よりも速い速度で風が吹いていれば「向かい風」になるわけですね。
Wahoo のサイコンは、ELEMENT ROAM でも実装されていますが、自分が選択したメトリクス(パワーだったり心拍だったり)を、サイコン上の色で表現できるようになっていますが、風速についても同様の機能を提供してくれる模様。
- ヘビーエアブースト: 濃い緑色で、「対地速度が対地速度を大幅に上回っている」(大きな追い風)ことを示す
- ライトエアブースト: 薄い緑色で、「対地速度が対地速度より中程度に大きい」(中程度の追い風)ことを示す
- ニュートラルエアー:青色で、「対地速度と対気速度が比較的同じ」(無風)ことを示す
- ライト・エアドラグ: オレンジ色で、「対地速度が対地速度より適度に小さい」(中程度の向かい風)ことを示す
- ヘビー・エアードラグ :赤色で、「対地速度が対気速度よりかなり小さい」(向かい風が大きい)場合
そんなんわざわざ言われなくても体感で理解できるわっ!というツッコミもあるでしょうが、ライド中というよりは、ライド後のデータ分析に効果を発揮するのでしょうね。
走行中に各シナリオケースで費やしたライド時間の内訳を表示したりと、「今日は向かい風ばりばりだったんだなー」とか、振り返ってデータで確認するのは楽しそうです。
Wahoo によれば、CdA(空気抵抗係数)の計算や風のヒートマップをどのように表示するのがベストなのかはまだ試行錯誤中ということで、今後のソフトウェアアップデートでどのような機能が追加されるかはまだ未定とのことです。
競合に遅れている点について
さらっとこういった点に触れられる企業姿勢も好きなんですが、例えば競合製品(Edge1050と思われる)と比べて劣っている主要ポイントはこんなところでしょうか。
(インタビューの中で「爽やかに率直に語っていた」そうです)
- リカバリータイムアドバイザー
- バーチャルパートナー機能
- デバイス間ルート共有
- 天候アラート
- ライダー間メッセージング
- 事故検知
- グループソースの危険データ
この中で私が「欲しいな」と思うのは、リカバリータイムアドバイザーと事故検知、ですね。
リカバリータイムに関しては、ガーミンの場合はスマートウォッチと連携して実現している機能でもあるので、ここは Wahoo のウィークポイント。なければないで仕方ないかなー、とは思いますが。
ただ、事故検知機能は、週末にソロで走りに行く週末ローディーとしては欲しい機能の一つだったりします。ソフトウェアアップデートで実現してくれませんかね?
個人的に気になっていた点(音)について
ELEMENT ROAM を使っていて最も気になったデメリットが、大音量のビープ音でした。
電源のオン・オフ時になる「ビー」という音が、やたらめったら大きいんです・・・。
外だとそこまで気にならないのですが、ライド前後、自宅の中で電源のオン・オフを行おうものなら「何事!?」とびっくりする位大きな音がするもので、ほんと心臓に悪いんですよね。
で、この音についてはアプリで音量を下げたり完全にオフにしたりできるようになったとのこと。
個人的には、これが最大のアップデートかもしれません・笑
これから日本国内でも徐々に情報が出てくるとは思いますが、今最も気になる製品ですねー。
ちょいと色々情報収集してみようかと思います。
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